はきものコレクションとは? わかりやすく解説

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はきものコレクション

名称: はきものコレクション
ふりがな はきものこれくしょん
種別 衣食住用いられるもの
員数 2,266
指定年月日 1985.04.19(昭和60.04.19)
所有者 財団法人遺芳文化財団(日本はきもの博物館保管
所有者住所 広島県福山市松永町三六四―一
管理団体名:
備考 下駄800点,草履567点,草鞋267点,藁沓213点,沓類145点,足袋77点,足8点,かんじき88点,踊俵類11点,スキー・スケート類39点,竹馬笹下駄類15点,その他(引札看板36
解説文: はきものは、出土遺物絵巻物などに見られるように、古くから足部用具として、身近にある素材利用し創意工夫重ねて作られ日常生活種々の場面や生活の折り目などに使われてきた。
 社会生活を営む上で装いとして、それが重視されるにおよんで、伝統継承しながら、専業としての製作者供給者各地登場しさらには生活様式近代化素材多様化製作技術発達などの諸条件相まって今日のようなはきもの文化出現させるにおよんでいる。
 このコレクションは、約三十年間歳月をかけて、広く全国各地から収集してきたはきもの資料を、形態主軸用途加味して分類し、関係の製作用具・交易用具等を加えて体系的にまとめたものであるはきもの実態変遷推移とを即物的理解できることはもちろん、自然環境異にする人々のくらしが、気候・植生地形などによっていかに制約され展開してきたかの一面物語構成となっていて、内容的にきわめて充実している。
 コレクションのうちでも、とくに充実しているのは、はな(鼻)緒はきものとしての下駄【げた】類・草履【ぞうり】類・草鞋【わらじ】類と被甲はきものとしての藁沓わらぐつ】類・沓【くつ】類・足袋【たび】類である。
 はな緒はきもの下駄類には、一木製の各種下駄をはじめ、足をのせる台の裏に歯を差した高低様々な差下駄含まれており、なかには江戸時代製作の露卯【ろぼう】のものがある。また、雪国使用されてきた歯の形や歯の間・台裏に工夫こらした雪下駄、田【た】の代掻【しろか】き、肥料踏み込み用などに使われてきた田下駄には地域的特色のあるものが少なくない草履類には、多様な足半草履あしなかぞうり】を含み稲藁製のもののほか竹皮皮【ふじかわ】・科皮【しなかわ】・くば【ば】・皮【けやきがわ】・布裂【ぬのぎれ】などを横編み素材したもの数多く収集されている。日常生活で履かれたもののほか、人生儀礼折り目にのみ使われる特色あるもの含まれている。また、草鞋類には、牛馬用のものが含まれきめ細かく、乳の有無・数やかえし輪の機能差などに着眼し数多くのものが収集されており、なかには長さ約五メートル重さ五二キログラムもある奉納大草鞋がある。
 被甲はきもの藁沓類には、積雪地に広く分布する爪掛沓【つまかけぐつ】・浅沓あさぐつ】・深沓ふかぐつ】など、沓類には皮・牛皮などの皮革製のものや木製絹糸編みなどの和沓を中心に明治以後普及をみた革靴発達を知る上で貴重な洋靴とその製作用具を、また、足袋類には、紐付き足袋、外ぬいや草鞋掛用の直足袋じかたび】、底のない甲掛こうがけ】の類が収集されている。
 その他、水中で履く足類、雪氷上の歩行につけるかんじき類、積雪を踏むのに使う踏俵類など各地使用されてきたものが含まれており、全国的に概観できる資料として貴重である。さらに手作りされた遊戯用のスキー・スケート・竹馬なども収集されている。
 このコレクションは、はきもの各種別にわたって全国的規模集成したものであり、はきものをめぐる衣生活の諸相変遷推移を知る上できわめて重要な資料である。
重要有形民俗文化財のほかの用語一覧
生産、生業に用いられるもの:  飛騨の山樵及び木工用具  鳴門の製塩用具
社会生活に用いられるもの:  浜田の泊屋
衣食住に用いられるもの:  はきものコレクション  アイヌの生活用具コレクション  上州藤原  丹波焼コレクション



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