初期キリスト教美術とは? わかりやすく解説

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初期キリスト教美術

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/06 17:07 UTC 版)

初期キリスト教美術(しょきキリストきょうびじゅつ)は、キリスト教初期段階の美術を指す。おそらく2世紀末から3世紀初頭に制作が開始されたと思われる。ローマ帝国勢力圏内で発生し、604年、教皇グレゴリウス1世の死まで続いた。古代ローマ末期の文化を母体として、政治的・宗教的状況の変化のはざまで、東方・西方世界それぞれに発展して行った。キリスト教独自の図像は、のちに神学体系の発展にともない、徐々に確立して行った。


  1. ^ a b 越 宏一「西欧中世美術序説」 中世哲学会、2018年9月12日閲覧。


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初期キリスト教美術

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 18:17 UTC 版)

西洋美術史」の記事における「初期キリスト教美術」の解説

詳細は「初期キリスト教美術」を参照 紀元2世紀末から3世紀はじめにかけて地中海沿岸各地ローマ美術流れ汲んだキリスト教美術誕生した以降キリスト教美術1500年以上に渡って東西ヨーロッパにおける美術中核担っていったが、キリスト教誕生から5世紀後半までの美術を初期キリスト教美術と呼称している。313年公布されミラノ寛容令まではキリスト教に対して弾圧繰り返されていたこともあり遺跡遺品ともに残されているものが少ないが、カタコンベ地下墓所)の壁画石棺彫刻といった葬礼美術その特徴垣間見ることが出来る。火葬と土葬併用されていた古代ローマ時代からヘレニズム文化影響受けて土葬へと急激に転換したことが、こうした葬礼美術制作されるようになった要因一つとされている。キリスト教では偶像崇拝禁じられていたことから、死後の魂の救済願って描かれ初期壁画は、構図モチーフ異教美術からの積極的な借用見られるものの、十字架の形を象徴する物やイエス・キリスト意味する、よき羊飼い祈る人といった寓意的な人物など間接的または暗示的な信仰表明示されている。教義出来上がり教会体制が整うにつれて新約聖書旧約聖書語られている物語モチーフとして選択されるようになった380年に、テオドシウス1世によってキリスト教国教として定められると、帝都コンスタンティノポリスローマアンティオキアなどの各地大規模な教会堂建築実施された。建築様式としてはローマ美術バシリカから派生したもの(バシリカ式)、ヘレニズム美術の廟墓建築ユダヤ教記念建築流れを汲むもの(集中式)に大別されるが、いずれも煉瓦造り質素な外観に対してモザイク装飾用いた豪華な内観という特徴持っており、現実的な地上世界神秘的な死後世界対照化を試みている。バシリカ式の教会堂としてはローマサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂が、集中式の教会堂ではラヴェンナガッラ・プラキディア廟堂が、それぞれこの時代建築され代表的な例として挙げられる5世紀に入るとキリスト教美術ローマ美術古典的な様式から豪華な金地多様な装飾施され東方的な荘厳美術へと傾倒していった。

※この「初期キリスト教美術」の解説は、「西洋美術史」の解説の一部です。
「初期キリスト教美術」を含む「西洋美術史」の記事については、「西洋美術史」の概要を参照ください。

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