モリブデンとは? わかりやすく解説

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モリブデン【(ドイツ)Molybdän】


モリブデン(Mo)

モリブデン(Molybdenum)は、元素記号 Mo表され原子番号42原子量は約95.94比重10.2(g/cc)である。銀白色固体金属で、クロム族に属する。植物の窒素同化に必要であるほか、いくつかの酸化還元酵素触媒作用に必要であるなど、生体にとって重要である。
常温では体心立方構造であるが、高温では転移する室温では空気中で酸化被膜出来て安定塩酸にも硫酸にも溶けない
ステンレス鋼添加されると、塩化物イオン対し耐食性改善する。また熱間強度耐酸性耐クリープ性を増す。

物質名
モリブデン
英語名
Molybdenum
元素記号
Mo
原子番号
42
分子量
95.94
発見
1781年
原子半径(Å)
1.36
融点(℃)
2610
沸点(℃)
4804
密度(g/cm3
10.2
比熱(cal/g ℃)
0.061
イオン化エネルギー(eV)
7.099
電子親和力(eV)
1


モリブデン

英訳・(英)同義/類義語:molybdenum

原子番号42番の金属元素で、元素記号Mo

モリブデン(Mo)

モリブデンは銀白色金属で、自然界比較広く存在します地殻中に約1.5mg/kg、海水中に約0.01mg/リットル含まれています。合金製造原料耐熱材顔料触媒等広い用途使用されています。モリブデンは、生体必須元素ですが、中毒症状として吸入によるじん肺症、慢性暴露による過尿酸血症や痛風知られています。指針値は、「0.07mg/リットル以下」と定められています。

モリブデン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 08:02 UTC 版)

モリブデン: molybdenum [ˌmɒlɪbˈdiːnəm, məˈlɪbdɨnəm]: Molybdän [molʏpˈdɛːn])は、原子番号42の元素元素記号Moクロム族元素の1つ。


注釈

  1. ^ モリブデンジチオフォスフェート(Molybdenum Dithiophosphate:MoDTP)とも呼ばれる。
  2. ^ モリブデンジチオカルバメートあるいはモリブデンジチオカーバメート(Molybdenum Dithiocarbamate:MoDTC)とも呼ばれる。
  3. ^ ただし、リンが触媒被毒の原因となるためエンジンオイル向けではMoDTPは使用されない。なお、同じくリンを含むジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZnDTP)は用途を限定したうえで使用される。

出典

  1. ^ Molybdenum: molybdenum(I) fluoride compound data”. OpenMOPAC.net. 2011年7月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年12月10日閲覧。
  2. ^ Magnetic susceptibility of the elements and inorganic compounds (PDF) (2004年3月24日時点のアーカイブ), in Handbook of Chemistry and Physics 81st edition, CRC press.
  3. ^ 医薬品原料モリブデン99 めざす国産/超電導加速器を利用」『日経産業新聞』2020年9月15日(16面)2020年9月23日閲覧
  4. ^ “中国のレアアース等原材料3品目に関する輸出税が廃止されます”. 経済産業省. (2015年5月1日). https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11181294/www.meti.go.jp/press/2015/05/20150501001/20150501001.html 2023年1月29日閲覧。 
  5. ^ 『地理 統計要覧』2014年版、ISBN 978-4-8176-0382-1、P96


「モリブデン」の続きの解説一覧

モリブデン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/05 08:40 UTC 版)

真空用材料」の記事における「モリブデン」の解説

モリブデンは融点タングステンより低いものの2880付近と高い。また化学的特性似ているが、柔らかく加工性がいいため、電子管陽極材料真空炉の遮蔽版、反射板高温部の支持材料などに使用される

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モリブデン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 04:16 UTC 版)

栄養素 (植物)」の記事における「モリブデン」の解説

モリブデン(Mo)は植物の要求量が最も小さ必須元素である。例えば、セネデスムスScenedesmus obliquus)の生細胞1個が生育要する量はせいぜい原子10に過ぎない植物Mo必要量以上に吸収して過剰害を受けない一方でMo多く吸収した牧草食べた牛が過剰害を受けることがある土壌中の形態は、他の必須金属陽イオンをとるのに対し陰イオンであるモリブデン酸MoO42-である。このため、他の金属元素とは性質異なる。その溶解度土壌pHの関係においても、他がpH増大時に沈殿して減少時に溶出するに対してMoO42-は逆の応答を示す。MoO42-が低pH沈殿する理由は、MoO42-はアルミニウム不溶性の塩をつくるため、低pHアルミニウム溶出するとそれら沈殿剤がより多くのMoO42-と会合するためである。逆に土壌pH上昇するとMoO42-の溶解度増大して植物への生物学的利用能が増す。アルミニウムと塩形成することは、MoO42-がリン酸イオンH2PO4+や硫酸イオンSO42-と同じく正四面体構造であることにもよる。同様の理由から、H2PO4+と同じく土壌中で粘土鉱物土壌有機物強く吸着するMo硝酸レダクターゼアルデヒドオキシダーゼ亜硫酸オキシダーゼキサンチンオキシダーゼ/デヒドロゲナーゼ補因子である。これら酵素の中でMoコファクター[ 英: molybdenum cofactor<英語版>]と結合しており、電子伝達を担う。また、根粒菌ニトロゲナーゼMoを含む。以上のことから、Moアミノ酸合成窒素代謝に重要である。 Mo欠乏症症状一般に窒素欠乏似ており、新しよりも古い現れるなおかつ植物種によってその形態は様々である。アブラナ科は、鞭状[ whiptail]と呼ばれる萎縮症状呈する発症するはその面積小さくし、左右非対称異常な形となる。欠乏症程度大き場合は、主脈だけの形成されることがある植物体内Mo再転流しやすいため、Mo欠乏対策として葉面散布が有効である。

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モリブデン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:09 UTC 版)

必須元素」の記事における「モリブデン」の解説

糖質脂質尿酸代謝補助し利用高め造血作用排泄増大させるモリブデンを含む酵素窒素代謝硫黄代謝関与するオキソトランスフェラーゼ(酸素原子移動反応触媒する酵素総称)がある。30歳-49歳女性15μg同じく男性20μg1日推定平均必要量とされている。

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モリブデン

出典:『Wiktionary』 (2021/08/28 14:20 UTC 版)

名詞

モリブデン

  1. 原子番号 42元素記号 Mo金属元素原子量95.94。単体は、常温常圧では銀白色固体水鉛

語源

」を意味するギリシア語「μόλυβδος (molybdos)」に因む。鉛鉱物である方鉛鉱類似する輝水鉛鉱 (molybdenite) の中に多く含まれることから。

発音(?)

も↗りぶ↘でん

関連語

複合語: モリブデン鉛鉱モリブデン鋼

翻訳


「モリブデン」の例文・使い方・用例・文例

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