電線類地中化 地中化のデメリット、課題

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電線類地中化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/13 02:46 UTC 版)

地中化のデメリット、課題

  • 目視によって傷んだ電線類を断線前に発見できなくなるため、破損・断線箇所が特定しにくくなる。そのために復旧が遅れることもある[9]
  • 関西電力三宮営業所に勤務していた松村幹雄は、阪神・淡路大震災の際には「地中線は断線の調査や修理に倍以上の時間がかかった」と証言している[10]
  • 初期費用(増設費用)が電柱方式に比べて高い。地中での整備費は1キロメートル当たり4億から5億円と電柱方式の約20倍(電気事業連合会[10]もの予算を必要とする。
  • 電線地中化により地上に設置される変圧器は電柱よりも大きいため、道路の幅が狭い場合は設置箇所に苦慮する。[11]
  • 道路に電柱がなくなると、地下管路を経由して電線やケーブルを建物に引き込むことになるが、その割高な工事費を道路管理者に支払う必要がある管路使用料がネックとなり光ケーブル光ファイバー)や同軸ケーブル等の敷設を拒む通信会社(ケーブルテレビ局)が存在している。そのためブロードバンド普及の障害となり、情報格差の一因となっている[12][13]
  • 冠水豪雪などの災害時は、復旧などの作業ができない[要出典]
  • 地震などで地下設備が破損した場合、掘り返し工事を必要とし復旧が遅くなる[要出典]
  • 電線類地中化地域に建築する(建て替える)場合や既存の建物に新たな電線類を引き込む場合、そうでない地域に比べ費用や工事期間が長くなる[要出典]
  • 電柱に設置されていた交通標識、交通安全や防犯のための電柱幕、電灯、信号、防犯カメラ、防災無線や街頭宣伝放送等のスピーカー、津波対策の標高表示板、避難場所誘導標識、住所表示、電柱広告、携帯電話基地局、公衆無線LAN、避雷針などは別の場所に移設する必要がある[要出典]
  • 電線類を地中化する際には、道路や私有地内での調査や工事などが必要になる。これは数か月にわたることもある。また、私有地内にも管路などのスペースを必要とすることがあるため、既存の建物の構造上など物理的な問題[注釈 1]や土地の権利関係の問題[注釈 2]について地元住民の理解を得る必要がある。
  • 地中には既設埋設物として、都市ガス管や上水道下水道管などがある。地面を掘り返す際には、電線の他にガスや上水道・下水道の管理計画と連動する必要がある。また、明治期頃に埋設されたガス管などは正確な位置がわかっていないことがある。



注釈

  1. ^ 埋設物(管類・止水栓・浄化槽など)、塀、石垣、庭、植え込み、木の根、池、水路、物置小屋などの位置上の問題、土地の高低差、間口、接道の幅員による問題など。
  2. ^ 私道借地共有地囲繞地地役権通路など。
  3. ^ 小池自身も2016年の東京都知事選に立候補し当選。東京都内の無電柱化を重要政策に挙げている。
  4. ^ 例として、電力会社が地中化費用の負担のために電気料金を上げれば電力自由化による新規参入業者やガス事業者との競争などに影響する。

出典

  1. ^ 電柱なくそう 「そのまま埋めちゃう」新工法の効果は?”. 京都新聞 (2018年11月4日). 2018年11月4日閲覧。
  2. ^ 別冊 第2次奈良市もてなしのまちづくり推進行動計画 平成28年度 具体的な取組 奈良市 2018年9月29日閲覧
  3. ^ 道路建設課の担当業務 奈良市 (2017-03-30) 2018年9月29日閲覧
  4. ^ a b c NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク 『電柱のないまちづくり-電線類地中化の実現方法』 学芸出版社、2010年
  5. ^ 「電線類地中化は不動産価値を7%高める」株式会社ジオリゾーム
  6. ^ 「近鉄あやめ池住宅地」まちのコンセプト
  7. ^ a b c 国土交通省道路局「無電柱化の目的と効果」
  8. ^ a b 議論沸騰。日本の電柱が地中に埋まる、そのデメリットとは | スーモジャーナル - 住まい・暮らしのニュース・コラムサイト
  9. ^ a b 神戸新聞Web News 震災10年 備えは「ライフライン」
  10. ^ a b c d e f 東都総合研究所「行政資料集」
  11. ^ 変圧器ごと地中化できれば理想的であるが、予算や工期や既設埋設物との兼ね合いの都合から、止むを得ず地上の歩道上に設置する場合もある。
  12. ^ 日経パソコン「電柱の地中化がブロードバンド普及の壁に」
  13. ^ すずかんラボカフェ「ITにタックル」
  14. ^ 電柱、重要道から撤去可能に 国交省が防災へ新制度  :日本経済新聞
  15. ^ 国土交通省道路局「無電柱化の現状」
  16. ^ 国土交通省道路局「無電柱化に関する最近の動向」
  17. ^ 読売新聞夕刊 2014年11月28日19面 「無電柱化 わずか1%」
  18. ^ 松原隆一郎『失われた景観—戦後日本が築いたもの』PHP新書、2002年、186-187項
  19. ^ 土岐寛『景観行政とまちづくり』時事通信社、2005年、186項
  20. ^ 国土交通省道路局「無電柱化の推進」
  21. ^ 週刊朝日 2001年2月16日号「ITにタックル」第6講 IT予算とは言いながら
  22. ^ 国土交通省道路局「平成22年度 道路関係予算概算要求概要」




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