宇宙マイクロ波背景放射とは? わかりやすく解説

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うちゅうマイクロは‐はいけいほうしゃ〔ウチウ‐ハハイケイハウシヤ〕【宇宙マイクロ波背景放射】

読み方:うちゅうまいくろははいけいほうしゃ

宇宙背景放射


宇宙マイクロ波背景放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/15 08:36 UTC 版)

宇宙マイクロ波背景放射(うちゅうマイクロははいけいほうしゃ、cosmic microwave background ; CMB)は、天球上の全方向からほぼ等方的に観測されるマイクロ波である。そのスペクトルは2.725K黒体放射に極めてよく一致している。


  1. ^ 銀河系を含む近傍の銀河はグレート・アトラクターの重力に引かれて運動している。
  2. ^ 小松英一郎「小松英一郎が語る 絞られてきたモデル」『日経サイエンス』第47巻第6号、日経サイエンス社、2017年、30頁。 
  3. ^ “「プランク」が宇宙誕生時の名残りを最高精度で観測”. AstroArts. (2013年3月22日). https://www.astroarts.co.jp/news/2013/03/22planck/index-j.shtml 2013年4月10日閲覧。 
  4. ^ Plunck Reveals an almost perfect universe”. 欧州宇宙機関 (2013年3月21日). 2014年7月1日閲覧。



宇宙マイクロ波背景放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 08:10 UTC 版)

ビッグバン」の記事における「宇宙マイクロ波背景放射」の解説

宇宙背景放射」を参照 ビッグバン理論からは、バリオン数生成時代放出され光子による宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) の存在予測されていた。初期宇宙熱平衡の状態にあったため、プラズマ再結合するまでは放射プラズマ温度等しかった原子作られる以前には、放射コンプトン散乱呼ばれる過程によって一定の割合吸収・再放射されていた。つまり、初期宇宙は光に対して不透明だった。しかし宇宙膨張によって冷却すると、やがては温度が3000K以下にまで下がり、電子原子核とが結合して原子作り原始プラズマ電気的に中性ガス変わった。この過程光子の脱結合 (decoupling) として知られている。中性原子のみとなった宇宙では放射はほぼ妨げられることなく進むことができる。 初期宇宙熱平衡状態にあったため、この時代放射黒体放射スペクトル持ち今日まで自由に宇宙空間飛んでいる。ただし宇宙ハッブル膨張によってその波長赤方偏移受けている。これによって元々の高温黒体スペクトルはその温度下がっている。この放射宇宙あらゆる場所で、あらゆる方向からやってくるのが観測できる1964年アーノ・ペンジアスロバート・W・ウィルソンは、ベル研究所にある新型マイクロ波受信アンテナ使って一連の試験観測行なっていた時に宇宙背景放射発見した。この発見一般的な CMB予想確実に裏付けるのだった発見され放射等方的で、約3K黒体スペクトル一致することが明らかとなったのである。この発見によって宇宙論をめぐる意見ビッグバン仮説支持する方へと傾いた。ペンジアスとウィルソンはこの発見によって1978年ノーベル物理学賞受賞した1989年NASA宇宙背景放射探査衛星 (COBE) を打ち上げた1990年発表されたこの衛星による初期成果は、CMB に関するビッグバン理論による予想一致したCOBE は 2.726K という初期宇宙名残温度検出しCMB が約105分の1の精度等方的であると結論した1990年代には CMB非等方性数多く地上観測によって詳しく調査され、非等方成分典型的な角度サイズ天球上でサイズ)の測定から、宇宙幾何学的に平坦であることが明らかになった(宇宙の形参照のこと)。 2003年初めにWMAP 探査機観測結果発表され宇宙論パラメータいくつかについてこの時点で最も精度良い値が得られた(宇宙背景放射観測実験参照)。この探査機データからいくつかのインフレーションモデルは妥当性否定されたものの、観測結果大筋ではインフレーション理論整合するのだった続いて欧州宇宙機関 (ESA)によって2009年打ち上げられ探査機プランクにより、さらに高精度測定が行われた。

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宇宙マイクロ波背景放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/18 05:43 UTC 版)

現代宇宙論」の記事における「宇宙マイクロ波背景放射」の解説

詳細は「宇宙背景放射」を参照 宇宙マイクロ波背景放射は、原子最初に形成されビッグバンによって生み出され放射荷電イオンによるトムソン散乱を受けなくなった再結合期(宇宙の晴れ上がり以来残っている放射である。この背景放射1965年アーノ・ペンジアスロバート・ウィルソンによって最初に観測され、完全な黒体放射スペクトル持っている放射温度今日では2.7Kで、105 分の1の精度等方的である。初期宇宙わずかな一様性進化記述する宇宙論的ゆらぎの理論によって、研究者背景放射の角パワースペクトル正確に計算することができ、同時に最近衛星観測実験COBEWMAP)や多く地上観測気球観測実験Degree Angular Scale Interferometer, Cosmic Background Imager, MAXIMA, BOOMERanG)によって測定が行なわれている。これらの研究目標一つは、Λ-CDMモデル基本パラメータを高い精度測定することであり、またビッグバンモデルの予言テストし新たな物理学探求することである。例として、最近行なわれWMAP による観測結果ニュートリノの質量制限与えている。 また、宇宙マイクロ波背景放射の偏光測定するという新たな実験試みられている。これによって理論がさらに確認され、また宇宙のインフレーションや、銀河銀河団と宇宙マイクロ波背景放射との相互作用によって起こるスニヤエフ・ゼルドビッチ効果ザックス・ヴォルフェ効果といったいわゆる第二非等方性に関する情報得られるものと考えられている。

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宇宙マイクロ波背景放射

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 05:26 UTC 版)

宇宙の加速膨張」の記事における「宇宙マイクロ波背景放射」の解説

宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) は宇宙の晴れ上がり時に宇宙満たしていた光子が等方な 2.725 K の熱的なマイクロ波として現在観測されるのであるCMB にはわずかな温度異方性があり、その角度依存性偏光解析から宇宙論パラメータを高い精度決定することができる。これは21世紀に入ってから人工衛星によるCMB温度異方性の高い精度観測によって可能となり、WMAP衛星2003年Ia型超新星結果矛盾しない結果報告し宇宙の加速膨張裏付けられた。その後Planck衛星結果加速膨張支持している。

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