CMB に含まれる非等方性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/18 05:34 UTC 版)
「COBE」の記事における「CMB に含まれる非等方性」の解説
DMR はデュワーを冷却するヘリウムの供給に関係なく観測を行える唯一の機器だったため、4年間にわたって宇宙背景放射の非等方性のマッピング観測を行うことができた。この観測結果から様々な周波数での銀河系由来の放射と地球の運動による双極子成分を引き算することによって、全天の CMB マップを描き出すことができた。その結果得られた宇宙マイクロ波背景放射のゆらぎは極めてわずかなもので、背景放射の平均温度である 2.73 K の 1/100,000 というものであった。宇宙マイクロ波背景放射はビッグバンの名残であり、そのゆらぎは初期宇宙に存在した密度差の痕跡である。この密度のさざ波が、今日の宇宙で観測される銀河団や広大なボイドの元となる構造形成を引き起こしたと考えられている。
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