世界水中連盟
(CMAS から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/26 13:47 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動世界水中連盟(フランス語:Confédération Mondiale des Activités Subaquatiques, 英語:World Underwater Federation)は水中活動に関する国際NGO、国際競技連盟である。本部はイタリア、ローマにある。略称、CMAS(シーマス、クマス)。
組織構成
世界水中連盟は、水中科学、水中スポーツ、水中技術の3つの委員会に各国の代表組織が加盟し構成される。この3つの各国代表による委員会とは別に水中写真や水中医学、児童生徒向けの水中活動内容も扱う。公用語はフランス語、英語、スペイン語である。加盟国132カ国。
水中科学委員会
海洋学や水中考古学・水中科学関連の国際会議開催や、海洋環境保護に関する活動(世界海洋大賞(GPIEM)の授与)等を行う。ユネスコNGO加盟。
水中スポーツ委員会
水中スポーツの国際大会(世界選手権、大陸別選手権、ワールドゲームズ(フィンスイミング)など)を主管する。国際スポーツ連盟連合GAISF、国際ワールドゲームズ協会(IWGA)および国際オリンピック委員会(IOC)承認団体ARISFメンバー。
水中技術委員会
スクーバダイビング関連の技術指導と諸規則の統一、国際資格認定など。
沿革
1958年9月28日、水中活動に関する国際組織設立に向けた国際会議がベルギーのブリュッセルで開催され、これを受けて1959年1月10日、モナコで世界水中連盟(CMAS)が設立された。[1]
CMASは、水中活動の開拓、世界各国の水中活動の支援、水中における法律や規則の国際的な統一化、水中活動の国際大会や国際学会・研究会の後援、水中で行われるスポーツ、水中での技術開発基準の統一、水中科学の研究支援、そして、水中活動連盟未加盟の国々への設立支援、国連教育科学文化機構(UNESCO)、国際オリンピック委員会(IOC)国際文化団体等との交流、水中活動全般に関し国際間調整と水中活動の振興活動を行ってる。具体的には、水中スポーツ(フィンスイミング・アプニア等)・水中技術(スクーバダイビング等)・水中科学(海洋博物館・海洋研究所等)の3つの組織(委員会)で構成され、この3つのそれぞれの委員会に各国が加盟し、それぞれの分野で活動している。
歴代会長一覧
- 1959年 - 1973年 ジャック=イヴ・クストー
- 1973年 - 1985年 ジャック・デュマ(Jacques Dumas)
- 1985年 - 1989年 ピエール・ペロー(Pierre Perraud)
- 1991年 - 1993年 クリスティアン・アイド(Christian Ide)
- 1993年 - アキーレ・フェレーロ(Achille Ferrero)
注:1989年から1991年は副会長による会長代行期間。
世界水中連盟CMASの役員には、過去に小林良雄、岡本康男が選挙により常任理事に当選し活動した。吉澤俊治が2009年に当選した。
註
- ^ フランス語による正式名称を直訳すると「世界水中活動連盟」となるが、日本では英語名称の訳である「世界水中連盟」の名でよく知られている。
外部リンク
CMAS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 00:44 UTC 版)
「セルブロードキャスト」の記事における「CMAS」の解説
CMASはアメリカの情勢変化や法律制定に対応するために策定された方式。2001年の同時多発テロや2005年のハリケーン・カトリーナ等の教訓を受けて2006年に制定されたWARN法 (Warning, Alert and Response Network Act)で定められ、テレビ・ラジオで警報を配信する既存のEAS (Emergency Alert System)を補完するシステムとして開発が進められた。 CMASの伝達はWNP→アグリゲータ→アラートゲートウェイ→ゲートウェイ→交換機・基地局→端末という流れ。WNP (Warning Notification Provider)は警報を発信する機関であり、政府機関(連邦機関)や自治体(州・市・郡など)など複数ある。アグリゲータ (Aggregator)はこれらを一手に収集し、正規の機関から発信されているかどうか認証した上で、優先順位を決めて送信する。アラートゲートウェイは、情報を元にメッセージ本文を作成して送信する。 優先順位は3段階ある。1が最優先であり、2と3はアグリゲータに送られてきた順番に送信される。2と3は端末側でoff(受信しない)に設定できるが、1はそれができない。 Presidential Alerts - 大統領級の警報。国家的な危機や非常事態において、大統領が全国民に向けて発する。 Imminent Threat Alerts - ハリケーンや竜巻など、安全を脅かす緊急事態。以下の3要素により細分される。Urgency(緊急性) - Immediate / Expected Severity(重大性) - Extreme / Severe Certeinty(確実性・確率) - Observed / Likely Child Abduction Emergency/Amber Alerts - 子供の誘拐・失踪情報。 アグリゲータとアラートゲートウェイはアメリカの連邦政府が管理しており、情報の認証や優先順位の決定、さらには本文の作成まで行う。これは、通信事業者がメッセージ本文を作成するETWS(日本のエリアメール・緊急速報メール)と異なる。 WNPからアグリゲータへ送信される情報は、CAP (Common Alerting Protocol)という統一様式の電文にすることが定められている。アグリゲータの設置やCAPへの統一は、警報を発する機関が複数あり、また通信事業者だけでなく、テレビ・ラジオ、インターネット、公共の場所のサイレンや電光掲示板などにも同時進行で伝えるという事情に即したものである。各機関から各メディア事業者へ個別に通信方法を確保しなくてよいこと、様式がバラバラの場合よりも効率よく迅速に伝達できることが利点。 ゲートウェイと交換機・基地局は通信事業者が担うが、できるだけ地理的な選別を行うことが定められている。アメリカの場合、郡よりも広くならないことが要件となっている。 メッセージ本文は最大90文字である。規格の策定当初は複数の言語を配信できるよう検討されたが、最終的には単一言語となった。また、受信後に端末で着信音の鳴動やバイブレーションが可能となるよう求める要件もある。 ETWSとは異なり、CMASでは通話中や通信中の端末では動作しないことが定められている。これは、救助を求める通信中である可能性に配慮したためである。 アメリカでは、2012年6月からCMASのサービスが開始された。 ETWSは速度要件が厳しいため、新しくPWSの導入を検討している国や事業者では、CMAS型のシステムの方が有利な状況にある(2013年時点)。
※この「CMAS」の解説は、「セルブロードキャスト」の解説の一部です。
「CMAS」を含む「セルブロードキャスト」の記事については、「セルブロードキャスト」の概要を参照ください。
- CMASのページへのリンク