宇宙マイクロ波背景放射の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/26 01:30 UTC 版)
「観測的宇宙論」の記事における「宇宙マイクロ波背景放射の発見」の解説
宇宙が膨張していることの証拠が観測されたのち、宇宙に存在する元素の起源が原子核物理の分野から研究されるようになった。現在の宇宙に存在する水素やヘリウムの存在比から、宇宙初期の元素合成が研究され、宇宙は高温状態から急激に膨張して冷却されたことが推測された(アルファ・ベータ・ガンマ理論)。1948年にジョージ・ガモフにより、宇宙は初期に高温高圧の状態であったビッグバン宇宙モデルが提唱された。 宇宙が初期に高温高圧の状態であり、膨張によって冷却されて現在の宇宙に至ったとすると、過去の高温状態の痕跡が宇宙に存在すると考えられる。1965年にアーノ・ペンジアスとロバート・ウッドロウ・ウィルソンにより、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)が観測された。この放射は、過去に高温状態の宇宙から放出されたもので、宇宙膨張により波長が伸びてマイクロ波として観測される。
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