アールエヌエー‐ごうせいこうそ〔‐ガフセイカウソ〕【RNA合成酵素】
読み方:あーるえぬえーごうせいこうそ
RNAポリメラーゼ
(RNA合成酵素 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/10 16:26 UTC 版)
RNAポリメラーゼ[注釈 1] (RNA polymerase) とは、リボヌクレオチドを重合させてRNAを合成する酵素(RNA合成酵素)。
- ^ 「ポリメラーゼ」は、より英語発音に近い「ポリメレース」と表記されることもある。
- ^ a b c d タンパク質は様々な立体構造をとっているが、本来はアミノ酸が鎖のようにつながった直鎖状高分子である。この直鎖の末端は残基がアミノ基か酢酸かでそれぞれN末端、C末端と区別する。RNAポリメラーゼおよびDNAポリメラーゼの酵素活性、すなわち転写とDNA複製はN末端からC末端へと進む。したがって、タンパク質のアミノ酸構成を示すとき、N末端を左に順番にアミノ酸を書き並べる。この中の特定のアミノ酸の位置および区間はN末端から数えた番号で示す。
- ^ a b c d 転写は開始、伸長、終了の3段階からなる。開始段階では、RNAポリメラーゼがホロ酵素を形成してDNAのプロモーターに結合する。初め、DNAは二重らせんを形成したままで、このときのホロ酵素を閉鎖型複合体と呼ぶ。その後、二重らせんはほどかれ、開放型複合体になる。アボーティブ転写産物と呼ぶ数ヌクレオチドのRNAが合成される。伸長段階に入って遺伝子が本格的に転写される。
- ^ a b 転写の開始段階において、DNAポリメラーゼがRNA合成をできるようにするべく本来二重らせんであるDNAを一本に巻き戻す。まず、DNAポリメラーゼは二重らせんDNAに結合してする。次に巻き戻しを行うが、このとき一本鎖DNAとホロ酵素とを開放型複合体と呼ぶ。
- ^ a b DNAは二重らせんを形成しているが、RNAポリメラーゼが転写を行うのはこのうち1本である。転写されるほうを鋳型鎖、されないほうを非鋳型鎖と呼ぶ。
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