New Story of AURA BATTLER Dunbineとは? わかりやすく解説

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New Story of Aura Battler DUNBINE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/23 03:54 UTC 版)

New Story of Aura Battler DUNBINE
ジャンル ロボットアニメ
OVA
原作 富野由悠季
監督 滝沢敏文
キャラクターデザイン 幡池裕行
メカニックデザイン 出渕裕
アニメーション制作 サンライズ
製作 サンライズ
発売日 1988年2月25日(復活)
1988年5月25日(七百年の野望)
1988年8月25日(地上に近き者)
話数 全3話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

New Story of Aura Battler DUNBINE』(ニュー ストーリー オブ オーラ バトラー ダンバイン)は、1988年に発表されたサンライズ製作の全3話のOVAシリーズ。

概要

全3巻で発売されたテレビアニメ『聖戦士ダンバイン』の総集編に収録された、同作の後日談に当たる作品である。しかしながら、作中の雰囲気は『聖戦士ダンバイン』とは異なり、より幻想的な世界の雰囲気を前面に押し出した作風となっている。これは本作のメカニックデザインを担当し、模型雑誌『B-CLUB』誌上で連載された『AURA FHANTASM』で独自のダンバイン像を構築していた出渕裕の個性によるところが大きく、実質的に本作はそのアニメ化[1]というべきものであった。

あらすじ

バイストン・ウェル全土を巻き込んだオーラマシンによる未曾有の大戦乱は戦いの場を地上へと移し、多くの犠牲を出して終息した。しかし、唯一人地上から生還したショット・ウェポンは、大戦乱の元凶として肉体が朽ちても永遠に死なない呪いを受けてしまう。

それから、700年・・・バイストン・ウェルの世界も大きく移り変わった。

「黒騎士」と呼ばれ、バイストン・ウェル征服に燃えるラバーン・ザラマンドは、オーラバトラーズワウス」を駆り、配下の者と共に伝説の「バランバランの秘宝」を守護する一族を襲撃する。一族は敗れ、さらにその姫である少女レムル・ジルフィードと狩人の少年シオン・ザバがラバーンに捕われてしまう。レムルとシオンは、ミ・フェラリオのシルキー・マウに導かれてラバーンの城から脱出すると、「バランバランの秘宝」と呼ばれるオーラバトラー「サーバイン」のもとへ向かう。そして、ズワウスで追撃してきたラバーンを迎え撃つべく、シオンはサーバインを覚醒させる。それは恐るべき戦いの幕開けでもあった・・・。

主要登場人物

シオン・ザバ
- 中原茂
バランバランに身を置く狩人の少年。生意気で無愛想な性格。不意打ちとはいえ、腕っぷしの強いガロウ・ラン達を剣や格闘で倒すなど身体能力は高い模様。ラバーンに捕われた際に謎のオーラ・バトラーを稼働させた(=オーラを吸い取られて死ななかった)ことから聖戦士として認識される。サーバインを駆ってラバーンの野望に立ち向かう。『聖戦士ダンバイン』の主人公・ショウ・ザマの転生体。
前世の才能はしっかりと受け継がれており、ラバーンとの死闘やショットの策略を乗り越えて、ロズン家の支持のもと聖戦士の国を打ち立てる。
レムル・ジルフィード
声 - 鷹森淑乃
かつてのアの国の後継国家である小国バランバランの姫。リムル・ルフトの転生体。
メムノンの教育で鍛えられたためか、自ら巨獣の世話を行ったり、敵の奇襲にも動揺することなく自ら戦闘の矢面に立つなど、前世よりも実行力のある人物に成長している。
ラバーンに見初められたことで祖国を脅かされ、大勢の同胞たちを殺された状況に苦慮しながらもシオンとともに絶体絶命の窮地を乗り越える。
シルキー・マウ
声 - 横沢啓子(現・よこざわけい子)
かつてアの国において地上人を召喚していたエ・フェラリオ。禁則を破った罰としてミ・フェラリオとなり転生。
彼女とシオンの邂逅がシオンをサーバインへと導く。
メムノン
声 - 宮内幸平
バランバランの長老であり、レムルの教育係的存在。黒騎士の襲撃を逃げ延び、秘宝を守る為に生存者を集めて聖域に避難するがベラーナの砲撃により死亡する。
ラバーン・ザラマンド
声 - 速水奨
ズワウスを駆り「黒騎士」を名乗る男。その名の通り黒い甲冑に身を包み、手勢を率いてバイストン・ウェル征服を目論む。『聖戦士ダンバイン』の登場人物・バーン・バニングスの転生体。
少年期にオーラ・マシンを駆るショット・ウェポンと出会い、成長とともにその高度な技術がもたらす力に魅せられて、野心家となったものの、ショットが狂気にとらわれて破滅的な事態を引き起こそうとしている事実に気づいておらず、それが彼の破滅につながってしまう。
武人としての技量は前世のそれを受け継ぎ、ショットの支援で強力な武具を用いる近代的な兵団を組織し、周辺国を荒らしまわっていた模様。
ベラーナ・ガリアッハ
声 - 安達忍
ラバーン配下の赤髪の女戦士。ボウガンを使いこなし、戦術的な指揮官としての才にも恵まれた女傑。『聖戦士ダンバイン』の登場人物・ガラリア・ニャムヒーの転生体で、前世の激しい性格と将才をしっかりと引き継いでいる。
ラバーンに惚れている反動もあってか、恋敵と見なしたレムルに強い敵意を抱く。
ガルー
声 - 郷里大輔
ラバーン配下の巨漢でガロウ・ラン
ショット・ウェポン
声 - 田中正彦
かつてバイストン・ウェルでオーラ・マシンを生み出し、戦乱の根源を作った男。その罪により肉体が朽ち果てても死ぬことを許されず、700年もの間、生ける死人として彷徨っていた。
彼の働きにより、19世紀中期レベルの産業インフラを背景に軍備増強を推し進めたラバーンの兵団は、リサイクルしたオーラマシンのみならず気球やジープ形式の自動車といった近代的な利器を運用可能なレベルに達していた。
しかし、死人同然の肉体で生かされてきたストレスによって、その精神は狂気にむしばまれつつある。
ラバーンにズワウスを与えたのは再びバイストン・ウェルに戦乱を呼び、最終目的である死ぬことを成就させるためであった。地上からの遺物である核弾頭搭載のICBMを700年間維持した事で、強大なオーラ力をふるう二機のオーラバトラーの戦いでオーラロードが開かれる状況(かつてダンバインとバストールの衝突でオーラロードが開かれた状況の再現?)を利用し、保有する核ミサイルを一斉に起爆させ、核の炎で地上やバイストンウェルもろとも自身を焼き尽くして滅びようとしていた。『聖戦士ダンバイン』から登場する人物。
ギー
声 - 加藤精三
伝承にあったフェラリオを従えた聖戦士(ショウ・ザマの事と思われる)の帰還を信じ、700年間ゲア・ガリングを守り続けていたロズン家の騎士団長。老齢ながら戦士としての技量とカリスマ性は大きく、伝説の聖戦士を王に頂く国の建国という夢を目指してロズン家を有力な騎士国として盛り立ててきた模様。
フェラリオを従えてオーラバトラーで領内に踏み込んだシオンを見出したことで、シオンを伝説の聖戦士と見なし、ロズン城に迎える。
ロズン城を襲撃したラバーン軍に対して一族を率いて粘り強く戦い、ラバーンのズワウスに一矢報いるが、その時にズウワスが手放した剣の下敷きとなり、志半ばで戦死する。だが、彼の夢を引き継いでシオンを支え続けた配下の騎士たちの献身がシオンとレムルの心を動かし、事件の終息後にその遺志は叶えられた。
ボーゼ
声 - 江原正士
ロズン家の戦士。ギー戦死後はシオンに仕える。シオンに同行してラバーン城に夜襲をかける。待ち伏せをしていたガルー達に捕えられ、閉じ込められた水牢でモンスターに襲われ死亡。
オリン
声 - 若本規夫
ロズン家の戦士。シオンの協力を得る為にレムルを攫うがベラーナ率いるガロウ・ラン達に射殺される。
ミシュラン
声 - 大滝進矢
ロズン家の戦士。シオンに同行してラバーン城に夜襲をかける。

登場オーラ・バトラー

劇中に登場するオーラ・バトラーは出渕の描くイラストの様な重厚感・存在感を表現するため、ほとんどがハーモニー処理を使った止め絵で描かれている。ごくわずかに通常のセル画の動くシーンも存在するが、ロングアングルによる非常に小さいものである。

サーバイン
聖戦士となったシオンが駆る、バランバランの民(アの国の末裔達)によって700年間守られていた伝説のオーラ・バトラー。ゲドダンバインの中間に位置する機体で、起動には莫大なオーラ力を必要とする反面、一旦起動すると出力が途方もないレベルに達し、核の炎の嵐すら防ぎきるほど強大だった為、却ってそれを危険視したショットによりアの国の某所に封印され、そのままバランバランの民によって守られていた。武装は手持ちの剣オーラ・ソードのみで、盾や火器の類は遺されていなかった。
ズワウス
黒騎士ラバーンの駆る漆黒のオーラ・バトラー。ショットがズワァースをベースに新たに開発した機体で、最大の特徴は背部の蝙蝠を彷彿とさせる巨大な翼と尻尾である。
ちなみに「ズワウス」とはバイストン・ウェルに生息する竜「ドラウゲン」の中でも、最も邪悪な竜に与えられる呼び名である(ドラウゲンの設定は『AURA FANTASM』のみの設定であり、『聖戦士ダンバイン』には存在しない)。
“名無し”のオーラ・バトラー
黒騎士ラバーンが所有する赤いオーラ・バトラー。聖戦士の選別に利用され、オーラ力の弱い不適格な搭乗者の生命エネルギーを次々と吸い尽くし、死に追いやってきた。シオンの手により駆動するがその後の消息は不明。外形はオーラボム・タンギーに類似した、四つ足の甲殻類の趣き。名無しの理由は出渕裕曰く「気に入ってたのに動かないで終わってしまった。くやしいから名前は付けない」[2]という意向によるもの。

スタッフ

2020年大張正己が自身のTwitterで明かしたところによれば、当時は大貫健一と共に作画監督(大張がメカ、大貫がキャラ)としての参加を依頼されていたが、タイミングが合わず実現しなかったという[3]

主題歌

キングレコードスターチャイルドレーベル)から発売された。

「Last No」(第1話)
作詞・作曲・歌 - 辛島美登里 / 編曲 - 戸塚修
「モノローグを染めて」(第2話、第3話)
作詞・作曲・歌 - 辛島美登里 / 編曲 - 戸塚修

発売リスト

  • 『聖戦士ダンバインI 鳳麟の章』+『New Story of Aura Battler DUNBINE 復活』 発売日:1988年2月25日
  • 『聖戦士ダンバインII 天魔の章』+『New Story of Aura Battler DUNBINE 七百年の野望』 発売日:1988年5月25日
  • 『聖戦士ダンバインIII 羇愁の章』+『New Story of Aura Battler DUNBINE 地上に近き者』 発売日:1988年8月25日

ゲーム作品

ゲーム作品では、「スーパーロボット大戦シリーズ」や『サンライズ英雄譚』などに登場。

スーパーロボット大戦T』以前の作品では、主に『聖戦士ダンバイン』のキャラクター用の乗り換え機体として本作の機体が登場していた。『スーパーロボット大戦COMPACT3』や、『スーパーロボット大戦T』以降の作品ではキャラクターやストーリーも取り扱われている。

脚注

  1. ^ 連載をまとめたB-CLUB別冊『AURA BATTLERS』には本作に登場したサーバインや、ストーリーの原案にあたる小説『黒の虜囚』(著者はひかわ玲子)が掲載されている。
  2. ^ サウンドトラック「Aura Battler Dunbine PARALLADIUM」のライナーノーツに見開きイラストと共に掲載。
  3. ^ @G1_BARIの2020年2月4日のツイート、2020年2月10日閲覧。

関連項目


New Story of Aura Battler DUNBINE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 08:57 UTC 版)

オーラバトラー」の記事における「New Story of Aura Battler DUNBINE」の解説

聖戦士ダンバイン」の物語から700年後、この物語登場するオーラバトラーは、初出である『聖戦士ダンバイン』オーラバトラーと少し設定異なっている。 サーバイン核爆発による爆風から人間を守るほど強力な防御力を持つオーラバトラーであり、物語中ではそのサーバイン水彩画描写されているのも特徴である。ズワウスは「聖戦士ダンバイン」に登場したズワァースベース若干デザインの変更がされていて、羽がコウモリのようになっている。“名無し”のオーラ・バトラー操縦席座った者が聖戦士能力があるかどうか判別するオーラバトラーであり、もし聖戦士能力なければ、罰としてその座った者からその生命力吸収して殺害する機能をもつ。 「New Story of Aura Battler DUNBINE」に登場するオーラバトラー以下の通りである。 サーバイン ズワウス名無し”のオーラ・バトラー

※この「New Story of Aura Battler DUNBINE」の解説は、「オーラバトラー」の解説の一部です。
「New Story of Aura Battler DUNBINE」を含む「オーラバトラー」の記事については、「オーラバトラー」の概要を参照ください。

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