2020年下院議員選挙戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 08:06 UTC 版)
「マージョリー・テイラー・グリーン」の記事における「2020年下院議員選挙戦」の解説
詳細は「2020年アメリカ下院議員選挙 (ジョージア州)(英語版)」を参照 グリーンは当初はジョージア州第6選挙区(英語版)から立候補していた。2019年12月13日、第14選挙区(英語版)現職であったトム・グレイヴス(英語版)が再選を目指さないことを発表した後、グリーンは選挙戦をそちらに移した。この地区はチャタヌーガ大都市圏(英語版)からアトランタ周辺までのジョージア州北西部の多くを含んでいる。2020年3月2日、ジョージア州共和党は選挙戦資金として5220ドルを提供した。 2020年2月29日、グリーンはジョージア州ラファイエットで開催された銃の権利集会にジョージア州共和党への影響力を浸透させようとする極右団体「アメリカン・パトリオッツ・U.S.A.」と共にに出席した。同団体は極右団体「アメリカン・ブラザーフッド・オブ・パトリオッツ」やジョージア州のアメリカ合衆国からの離脱を提唱する極右民兵「ジョージア3%マーターズ(英語版)」と同盟している。集会でグリーンはアメリカン・パトリオッツ・U.S.A.を掲げ、2度の収監歴があるクー・クラックス・クランのメンバーのチェスター・ドーレスと写真を撮った。 2020年9月19日、グリーンはジョージア州リングゴールドで開催された銃の権利集会に参加した。集会ではジョージア3%マーターズが警備を協力した。 グリーンはドナルド・トランプの強固な支持者として選挙運動を行い、「アメリカを救え、社会主義を食い止めろ!」("Save America, Stop Socialism!")というスローガンを掲げた。予備選挙の数日前、Facebookは利用規約違反を理由にグリーンのビデオを削除した。ビデオで彼女はAR-15ライフル(英語版)を持って「アンティファのテロリストたち」に「ジョージア州北西部に近づくな」と警告していた。 最初の予備選挙を勝ち抜いたグリーンは決選投票でジョン・コーワンと対決した。ウォーカー郡共和党が後援した7月14日の討論でグリーンは「アメリカで仕事をすることが全て」であり、事業主として「アメリカで数千もの仕事を生み出した」と主張した。 8月11日、グリーンは決選投票で勝利した。ジョージア州第14選挙区は共和党が強く、彼女は本選挙でも議席獲得が有力と見なされていた。第14選挙区のクック・パルチザン・ヴォーティング・インデックス(英語版)は「R+27」であるが、これはアメリカ全土で10番目、東部時間地域では3番目、ジョージア州内では隣接する第9選挙区(英語版)に次いで共和党が強い地区である。また、2012年に割り振られて以来、第14選挙区で得票率が30%を超えた民主党候補者は存在しない。トランプは2016年の選挙ではこの地区で75%の得票率だったが、これは全国で8位の成績であった。グリーンの決選投票での勝利の翌日、トランプは彼女への支持をツイートし、彼女を「万事に強く、決して諦めない、本物の勝者」である「未来の共和党のスター」と評した。 グリーンは民主党候補のIT専門家のケヴィン・ヴァン・オースダルとの対決が予想されていたが、彼は2020年9月11日に選挙戦からの撤退を表明した。これによりグリーンは対抗馬無しで本選挙を迎えることとなった。 2020年9月3日、グリーンは自身のFacebookページでアレクサンドリア・オカシオ=コルテス、イルハン・オマル、ラシダ・タリーブの隣にAR-15ライフルを持った自分を並べた画像を投稿した。彼女は「強い保守的なクリスチャンが私たちの国を引き裂こうとする彼女ら社会主義者に対して攻撃する時が来た」と描いた。画像の下のキャプションには「スクワッド(英語版)の最低の悪夢」と書かれていた。下院議長のナンシー・ペロシはこのミームを「暴力の危険な脅威」と評し、オマルは殺害の脅迫を引き起こすと主張した後に削除を要求した。ミームが脅威か否かであるかについての『フォーブス』の質問に応えたグリーンのスポークスマンは要求を「妄想的でばかげている」、「陰謀論」と評した。後日、Facebookによって暴力扇動の規約違反を理由にミームが削除されるとグリーンは「(民主党員が)就任宣誓をする前に私を潰そうとした」と主張した。 本選挙でグリーンは得票率74%で勝利した。投票用紙に名前が残っていたヴァン・オースダルの得票率は25%であった。グリーンは共和党員としては史上2人目となる女性のジョージア州選出下院議員となった。史上初であったカレン・ハンデル(英語版)は2017年の特別選挙(英語版)で第6選挙区で勝利したものの、2018年の通常選挙では敗れた。したがってグリーンはジョージア州で初めて通常選挙に勝利した女性の共和党員である。 2020年の選挙から数日後、グリーンは夫のペリーのフロイド郡の投票記録から「詐欺」が発覚しと主張し、ソーシャルメディア上に「私の夫は決して不在者投票を要求しなかったが、彼が投票所に行くと、既に不在者票を受理していると言われた。でも彼は不在者投票を要求したことも、投票に行ったことも、投票用紙を送ったこともない。(中略)もう1枚の投票用紙はなんだったの?」と書いた。フロイド郡の主任選挙管理官ロバート・ブレイディは『アトランタ・ジャーナル=コンスティチューション(英語版)』の記者に別の投票用紙は存在せず、手順に従って取り消されたと説明し、「彼(ペリー・グリーン)は23日に宣誓供述書に署名して投票を許可された。彼は1度だけ投票した」と述べた。
※この「2020年下院議員選挙戦」の解説は、「マージョリー・テイラー・グリーン」の解説の一部です。
「2020年下院議員選挙戦」を含む「マージョリー・テイラー・グリーン」の記事については、「マージョリー・テイラー・グリーン」の概要を参照ください。
- 2020年下院議員選挙戦のページへのリンク