鎖部一族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/23 16:19 UTC 版)
鎖部 左門(くさりべ さもん) 声 - 小山力也 鎖部一族の長で、魔法使い。常に日本刀を携えており、儀式の際には白い軍服を着用している。赤い長髪を棚引かせた長身の美男子だが、葉風が小学生の頃から既に鎖部一族の幹部であり、葉風からは「その年で白髪の一本もなく」と言われていることから考えても、恐らく早河より年上。はじまりの樹の力の代償として捧げる供物「高度の文明の産物」が、世界の文明を食いつくしてリセットになる危険があると判断し、世界を救う手段として絶園の樹を蘇らせるため、葉風を無人島に閉じ込めた。 葉風亡き現在は儀式を執り行い、一族を実質的に指揮している。台詞中やことあるごとに堅実と称されるなど、自他ともに認める超堅実家であり、世界を救うためにはどんな犠牲も厭わない非情な一面を持つ反面、葉風をめぐる諍いの中で吉野の言動に振り回されて狼狽するなど、堅実ゆえの脆さや弱さも持ち合わせている。 少年ガンガン本誌の2012年1月号から募集が始まった企画「絶園FAN ROOM」では、ネタキャラとして扱われている(例として「“堅実”と書いて“テンパる”と読むのが私のスタンダードだ!!」等)。また、テレビアニメ版でもそれらの扱いは散見されている。 事件収束後はある人物と結婚し、数年後には町内会会長を任されるらしい。 鎖部 哲馬(くさりべ てつま) 声 - 吉野裕行 鎖部一族の魔法使い。絶園の樹を守る結界部隊の指揮を執る、銀髪を短く刈り込んだ男。頭が切れるが小賢しい男で、顔の右側に矢印のマークが入っている。鎖を武器とする自身の直属部隊を連れており、アニメでは戦闘描写も描かれ、結界部隊を率いて水族館で真広を強襲した。富士以降は早河の運転手なども務める。 9.5巻によれば「20代後半」とのことだが、アニメでは夏村と同世代に設定変更されている。 鎖部 夏村(くさりべ なつむら) 声 - 諏訪部順一 鎖部一族の魔法使い。長い黒髪をひっつめた長身の男性で、20代前半。常にトレンチコートを着用している。果実の調査のために左門から派遣され、哲馬の命令も忠実に遂行する。絶園の樹復活の儀の際には山本や潤一郎と対決し、魔法使いとしてのレベルは低いが一族の中で最も秀でた武を持つと言われ、葉風の復活を阻止するために真広と吉野の前に立ちはだかる。十文字槍を得物とするほか、致命傷以外の傷なら治癒できる回復魔法の使い手でもある。 富士山では軍の攻撃部隊を片端から「はじまりの樹」の供物に捧げることで誰一人傷つけることなく圧倒し、時間稼ぎに現れた山本相手にも勝利をおさめ(原作漫画では終始圧倒され、奇策でなんとか逆転勝ちを収めたが、アニメでは戦闘シーンが大幅にカットされ手傷を負うことなく倒している)たが、潤一郎の妨害により、葉風の復活を許してしまう結果となった。 最終決戦時には上記の山本、潤一郎と共に一行の最高戦力(魔法無しの「素」の実力)とされ、調査団の制圧に向かった。 星村 潤一郎(ほしむら じゅんいちろう) 声 - 野島裕史 先代鎖部家当主・鎖部麻耶に育てられた金髪の少年。女性と見まがうほどの童顔であるが、実は留年続きの大学生。戸籍こそ鎖部一族にあるが、鎖部の血は流れておらず、魔法使いではない。そのため(他の要因もあるようだが)に鎖部家では中立的な立場に位置し、ある種の影響力を持っている。葉風曰く「妙に勘がよく、嘘をついたり、裏切ったりしない」人物であり、左門からも一目置かれている。 葉風の指示で預けていたとっておきの魔具を受け取りに現れた吉野に、葉風の遺影とともに彼女の死を知らせる。 麻耶に仕込まれた柔術を体得しており、夏村が相手でも魔法を発動させる間も与えずに打ち倒せる。左門曰く「達人」。また、神出鬼没なところもあり、一見すると柔和で冷静な人物であるがどことなく掴みどころがない。 一族で孤立しがちな葉風にとって兄のように親しく接していたこともあり、「あの人だけは絶対に裏切らぬ」と絶大な信頼を寄せられている。そのため、吉野からは葉風の初恋のような人と思われている(とはいえ、学生時代は10歳にもならない葉風の前で平然とエロ本を読んだりしており、今の葉風からは「幻滅した」などと言われている)。 冷静で前述の通り勘が鋭いが、女性好きな一面もあり、アニメ版では海外旅行に際してエロ本をギッシリ鞄に詰め込んで持ち込んだり、山本の水着姿にノックアウトされるなど強調されている。富士以降はめぐむの特訓に付き合っている。また、ぬれせんべいが好きで頻繁に食べており、アニメージュ2013年2月号によればグルメらしい。
※この「鎖部一族」の解説は、「絶園のテンペスト」の解説の一部です。
「鎖部一族」を含む「絶園のテンペスト」の記事については、「絶園のテンペスト」の概要を参照ください。
- 鎖部一族のページへのリンク