運用・実戦
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「A-36 (航空機)」の記事における「運用・実戦」の解説
A-36Aの初期ロットはトーチ作戦中にUSAAFの第27戦闘爆撃部隊(4個スコードロンで構成)と第86戦闘爆撃部隊に配備された。1943年3月、フランス領モロッコのラセル・マ(Rasel Ma)に展開していた第27部隊にA-36Aで訓練を積んだ第86部隊がパイロットと共に合流、4月には第27部隊もA-36Aを受領し同部隊はA-20とA-36Aの混成となる。そうして1943年5月末までに300機のA-36Aが地中海に配備されている。1943年6月6日には両部隊のA-36Aがパンテッレリーア島への侵攻作戦に参加、同島は結果的に連合軍の手に落ち、シチリア侵攻(ハスキー作戦)中には第27部隊と第86部隊の拠点となった。 第27部隊と第86部隊はシチリア侵攻において積極的に地上部隊支援に加わり、連合軍の進行に伴って前線の銃座の排除や敵地上拠点の一掃で大きな役割を果たす。この作戦中、第27部隊の隊員達の間ではA-36にアパッチよりもふさわしいインベーダーの愛称を付けようという提案がなされ、非公式名でありながらその使用が認められることとなった(なお公式の愛称であるアパッチはほとんど使用されることがなかった)。一方、戦闘レポートではP-51も含めてマスタングの名称を使用することが好まれていたらしい。また、ドイツ軍は畏怖をこめて「スクリーミング・ヘルダイバー」の名でA-36を称えた。 急降下爆撃という本来の任務の傍ら、地中海のA-36Aは総計84機の敵機撃墜を記録し、第27部隊からはミッチェル・ルッソ(Michael Russo)中尉がエース・パイロットとなった(彼はV-1710搭載マスタングを乗機とした唯一のエースである)。しかし、運用される戦線が拡大するに従い比較的高い損失を記録するようになり、少なくとも177機のA-36Aが撃墜されている。原因の一つは常に矢面に立つという危険な任務を遂行していることで、敵の集中砲火を浴びることも少なくなかった(ドイツ軍はいくつかの丘陵の頂上からワイヤーを張り巡らせ、低空で侵入してきたA-36Aを文字通り罠にかけるというような大胆な作戦も行っている)。また、A-36Aを含めたマスタングの唯一の欠点に冷却システムの脆弱性があり、これも損失の増加に拍車をかけていたと考えられる。こうしてヨーロッパ戦線のA-36Aは1944年の6月までにはP-38とP-47にその役割を譲った。 A-36Aは太平洋戦線の第311戦闘爆撃部隊でも稼動した。第311部隊はオーストラリア経由で1943年晩夏にインドのディンジャン(Dinjan)に到着した。その内2個スコードロンはA-36Aを装備し、1個スコードロンはP-51Aを使用した。A-36Aは偵察、急降下爆撃、空戦を任務とし、同戦線でのライバルであった大日本帝国陸軍の一式戦闘機を性能的には凌駕していたと考えられる。一式戦闘機は運動性(小回りの良さ)においてはどの高度でもA-36Aより優れていたが、武装・防弾装備の貧弱さが欠点であった。しかし、A-36Aの長距離侵攻任務では敵を避けるために比較的高高度での飛行を余儀なくされ、V-1710の高空性能の悪さのために苦戦を強いられた。ビルマにおける護衛任務では空戦において3機のA-36Aが撃墜されており、敵側の損失は皆無であった。太平洋戦線における活動も1943年から1944年まで続けられたものの、目立った戦果はない。 部隊に残存した少数のA-36Aは終戦まで使用されており、練習機としても利用されている。実戦参加期間が比較的短いので存在は目立たないが、連合軍の戦果、特に地中海戦線での勝利に大きく貢献していたと説く文献もある。
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運用・実戦
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2001年-:不朽の自由作戦(アフガニスタン紛争)。 2003年:イラク戦争。 2011年:オデッセイの夜明け作戦(リビア内戦)。 2015年:シリア内戦におけるコバニ包囲戦。 2016年-2017年:北朝鮮による核実験やミサイルの発射に起因する朝鮮半島情勢の緊迫化を受け、グアム島アンダーセン空軍基地より朝鮮半島方面へ複数回飛来。日本の航空自衛隊や韓国軍と共同訓練を実施。 2018年:シリア内戦での政権軍の化学兵器使用疑惑に対する攻撃として、4月13日、AGM-158ミサイル19発を発射。
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