藤井システム対策とは? わかりやすく解説

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藤井システム対策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/21 07:50 UTC 版)

5筋位取り」の記事における「藤井システム対策」の解説

藤井システム対策として、端歩突きこさせた形から第2-1図のように引き角にくみ上げてから居飛車穴熊発展する指し方が『B級戦法達人』(毎日コミュニケーションズ刊)などで示されている。これは左銀型の例で、このとき先手は右銀を5七→6八→7九(又は7七)と移動させている。 今泉健司アマチュア時代ひどい目遭った戦法として挙げており、穴熊組まれものすご作戦負けになったとし、瀬川晶司一時期やっていたことがあったという。図のように組まれる振り飛車側から動けなく5筋の位も大きい。 居飛車▲5六銀-4六角後手なら5四銀・6四角)の形もすごい好形で、藤井システム悩まされてる人にはおすすめであるという。そしてこの戦型最大長所は、先後関係なくできることであるとしている。 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし第2-1図 ▲5七銀まで △持ち駒 歩 ▲持ち駒 なし第2-2図 ▲9八香まで また、2-3図のように、左美濃組んでから振り飛車側の△4五歩に▲5五歩決めて指す手段一時期登場した。但し左美濃であると通常の5筋位取り戦法比べて居飛車側は5筋が弱くなっているので、振り飛車側は早めに△4三銀~△6三金~△5四歩の応戦居飛車側は4五の歩をかすめとってから▲7九角~▲2四歩などや米長玉銀冠への組み換え狙いとする。左美濃#対振り飛車の攻めのバリエーション参照。 △持ち駒 なし ▲持ち駒 なし第2-3図 ▲5六銀まで

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藤井システム対策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 15:22 UTC 版)

藤井システム」の記事における「藤井システム対策」の解説

持ち駒 なし ▲ 持ち駒 歩対藤井システム急戦例△3三銀まで △ 持ち駒 歩 ▲ 持ち駒 なし対藤井システム急戦例△7四歩まで 藤井システムは、居飛車側が穴熊囲いでも急戦仕掛けてきても、どちらにも対応できる戦法として猛威ふるった対抗策としてミレニアム囲いなどの新戦法採用されることも増えたが、四間飛車側も互角上の対応を見せ大流行することはなかった。また居飛車党棋士有効な対策を見いだせずに藤井に対して相振り飛車採用する機会増えるなど、藤井システムへの対策2000年前後において居飛車党にとっての大きな課題であった。 そこで居飛車側は、穴熊にするか急戦特に4六銀右戦法目指すかの態度ぎりぎりまで決めず四間飛車藤井システム)側の動きによってどちらの駒組みにするかを決めようになった。 これに対し四間飛車側も▲6七銀と▲1五歩保留し(▲7八銀と▲1六歩で止める)、その2手を▲4八玉から▲3九玉と囲いにかけるようになるこの他瀬川晶司らがアマ時代によくやっていた戦法後手時に図のように△3三銀とし、▲4八玉△2四銀▲3九玉に△1五銀と端歩をもぎ取り、以下▲1五同香△1四歩▲同香△同香▲1七歩△1一香▲2八銀△7四歩が一例で、すぐに決まるわけではないが、1筋の関係は後手が得となり、△1八歩から攻める手もできる。またいきなり△1七香成もあって、かなりのプレッシャーになり、先手玉が4八でも嫌な局面である。▲1五歩早い時に端棒銀は有力となっていった。このとき早めに▲2六歩~▲2七銀と備えられても、△3一角から今度は右銀を棒銀に出す指し方もあり、臨機応変対応できるのが特徴である。 このため駒組みの上では藤井システム特徴であった端歩突き越し」「居玉」がなくなり藤井システム消えたと言われるようにもなった。 藤井システム対す研究改良加わった結果後手番での藤井システムは不利、先手番ではほぼ互角に戦えであろう、とする結論至っていた。 一例として図の対藤井システム急戦例のように、先手▲5六銀には後手穴熊にせず直ちに△8六歩▲同歩△4五歩仕掛け激し手段などがあり、先手応手は手としては▲4五同と▲8八飛、▲3三角成△同▲7七角三通りであるが、『イメージ読み将棋観』(2008日本将棋連盟)では羽生善治はこの局面先手誘導してやるなら何かしら対策が必要であるとしている。佐藤康光は▲4五同では以下△7七角成▲同で△4四銀なら▲8五歩、△8六飛ならば▲5三桂成△同金先手がかなりリスク冒しているとしており、森内俊之も▲4五同強気にいくならで以下△7七角成▲同△8六飛▲5三桂成△同金▲8八歩△4三金寄から△5五歩となると、あまり先手良くないとしている。一方で▲8八飛であれば△4六歩▲8五歩△7七角成▲同△5五歩▲6七銀△8三歩▲6八玉△2八角▲1八香△1九角成▲8四歩△同歩▲8三歩△同飛▲7二角△8二飛▲6三角成で後手自信がないとしている。谷川浩司も▲8八飛に△7七角成▲同△4六歩▲8五歩と、後手は手を作るのが難しいとしているが、渡辺明は▲8八飛に△4六歩▲8五歩△7七角成▲同△5五歩▲6七銀となると先手自信がないとしている。 ▲2五桂跳ね前に動くこの局面2003年以降現れ、▲4八玉型比べて居玉の分先手が勝ちにくいとされている。2008年まで公式戦10指され先手が3勝7敗、後手が8筋を突き捨てない将棋11指され、こちらは先手6勝5敗となっているという。 △ 持ち駒 なし ▲ 持ち駒 歩対藤井システム急戦例△4五歩まで 藤井自身模索続けており、2008年には矢倉実戦で試すようになった(ただし通常の矢倉定跡手順ではなく相振り飛車視野入れたのである)ため、当時の『週刊将棋』紙に「矢倉党に転向」と紹介されたこともあった。藤井自身藤井システムを「ファーム落ち」と表現しているが、藤井システム捨てたわけではなく「いつ一軍投げさせるか、わかりませんよ」としている。事実藤井2012年先手後手双方複数藤井システム指し第53期王位戦では、挑戦者決定リーグ高橋道雄牧野光則を、挑戦者決定戦では渡辺明破って羽生王位へ挑戦得た2014年5月12日王位戦居飛車穴熊木村終盤もたつきはあったものの撃破。A級から陥落したものの、研究怠っていないところを見せたその後2015年頃から後手藤井システム復権傾向にあり、2016年には第24期銀河戦藤井優勝する原動力となり、第64期王座戦五番勝負第2局など、他の対局でも現れるようになっているこのような変遷経た現在での四間飛車対策では、穴熊急戦加え上述ミレニアム囲い増田康宏多用し注目され銀冠穴熊などで藤井システム警戒することで開発され戦法増えている。特に高く構え左美濃では2五歩から4五歩攻め取っ掛かり与えることになるので、陣形不備を補う手段として飯島流引き角戦法をはじめ陣形低く構え角道不突左美濃型が開発されていったこの他相振り飛車定跡整備され角道止める振り飛車への有力な対策みなされるうになるなど、藤井システム以前穴熊一辺倒だった時代から比べるかなりの多様化見せている。

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