聖書におけるアブラハムとは? わかりやすく解説

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聖書におけるアブラハム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 00:18 UTC 版)

アブラハム」の記事における「聖書におけるアブラハム」の解説

詳細旧約聖書冒頭創世記12章から25章にかけて、大洪水ノアの箱舟物語バベルの塔の話のあとに描かれている。アブラハム伝説と歴史の間に生きている。この項では、元の名のアブラム基本に、記述進める。 テラの子アブラムは、文明発祥したメソポタミア地方カルデアウルにおいて裕福な遊牧民の家に生まれた学者らによって考えられている。カルデアウル(w:en:Ur_Kaśdim)はメソポタミア北部南部の説があり、どちらなのかは確定していない。 テラは、その息子アブラムと、孫でアブラムの甥に当たるロト、およびアブラムの妻でアブラム異母妹に当たるサライ(のちのサラと共にカナンの地ヨルダン川西岸現在のパレスティナ)に移り住むことを目指しウルから出発した。しかし、途中ハランテラ一行住み着いたアブラムは父テラ死後、神から啓示を受け、それに従って、妻サライ、甥ロト、およびハラン加えた人々とともに約束の地カナン現在のパレスチナ)へ旅立ったアブラム75歳時のことである。以下は、その時の神の啓示である。 「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。あなたの名は祝福となる。あなたを祝福する者をわたしは祝福し、あなたをのろう者をわたしはのろう。地上全ての民族は、あなたによって祝福される。 — 旧約聖書『創世記』12:1-3日本聖書刊行会新改訳聖書より アブラム一行カナンの地に入ると、シェケムエルサレム北方50km)で神がアブラム前に現れ、 あなたの子孫に、わたしはこの地を与える。 — 『創世記』12:7、日本聖書刊行会新改訳聖書より と預言された。アブラムは、自分のために現れくださったיהוה(神)のため最初祭壇シェケム築いたその後アブラム一行は更に南下してベテルアイの間(エルサレム北方約20km)に移り住んだ。そしてここにも神のための祭壇築きエルシャダイという名によって祈ったその後ネゲブ地方カナン南部高原乾燥地帯)が飢饉襲われたため、アブラム一行揃ってエジプト避難した見目麗しいサライ原因自分殺害されることを恐れたアブラムは、妻サライ自分の妹とだけ称させることにした(実際サライは、アブラム異母妹であった)。そのサライエジプト王の宮廷召し抱えられたため、アブラム一大財産築いた。神は、アブラムの妻サライエジプト王の妻とされたことでエジプト王および王家災害痛めつけるエジプト王は、神がアブラム側に立っている事態理解したので、アブラム一行を彼らの全ての所有物と共にカナンの地送り出したアブラム一行は、ベテルアイの間の祭壇まで戻りエルシャダイという名によって祈ったアブラム一行は既に家畜奴隷金銀財産も十分持ち過ぎていたので、アブラムカナン地方ヨルダン川西岸)を、ロトヨルダン低地全体選び取って住み分けロトは、のちに東方ヨルダン川東岸移動した。なお、ロトヨルダン低地選び移り住んだ時点では、そこにはまだソドムとゴモラ存在しており、これらの都市神の怒りによって滅ぼされる直前であったアブラムロトとが分かれた後、アブラムに神から以下のような預言下された。 「さあ、目を上げて、あなたがいる所から北と南、東と西を見渡しなさい。わたしは、あなたが見渡しているこの地全部を、永久にあなたとあなたの子孫とに与えよう。わたしは、あなたの子孫を地のちりのようにならせる。もし人が地のちりを数えることができれば、あなたの子孫をも数えることができよう立って、その地を縦と横歩き回りなさい。わたしがあなたに、その地を与えるのだから。 — 『創世記』14:14-17、日本聖書刊行会新改訳聖書より ユダヤ教キリスト教イスラム教信じいわゆる聖典の民は、いずれも彼を唯一神人類救済のために選んだ預言者として篤く尊敬し祝福する傾向が強い。そのため、これらの宗教は「アブラハムの宗教」とも呼ばれる。 彼は老齢になって嫡子恵まれなかった(ハラン出発したときは75歳)が、神の言葉 「天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみるがよい。」「あなたの子孫はこのようになる。」 — 創世記15:5、新共同訳聖書より と言われその後妻のサライ勧めで彼女の奴隷であったハガルを妾にして76歳にしてイシュマエル授かり、後に99歳で割礼を受け、老妻サラサライ)との間に100歳になって嫡子イサクイツハク)を授かった『創世記』161821章)。これ以外にアブラハムの子として記されているものとして、アブラム137歳の時にサラ127年生涯閉じた『創世記』23章第1節)が、その後アブラハムはケトラという女性を妻に娶りジムラン、ヨクシャン、メダンミディアン、イシュバク、シュアという子供をもうけ、その後アブラハムイサク以外の子には生前分与として贈り物与えて東の地に去らせ(第25章第1‐6節)、イサクには残りの全財産を継がせたほか自分故郷から傍系親族リベカ連れてこさせて彼の妻にさせた(第24章)。アブラハム175歳で世を去りマクペラの洞窟イシュマエルイサクによって葬られた(第25章第7‐9節)。 アブラム墓廟パレスチナヨルダン川西岸地区ヘブロンにあり、ユダヤ教イスラム教聖地として尊崇されている。

※この「聖書におけるアブラハム」の解説は、「アブラハム」の解説の一部です。
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