第3・第3段階
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 14:00 UTC 版)
第3段階、第4段階では、63丁目から路線を南に伸ばして、それぞれハウストン・ストリートとハノーバー・スクエアへ到達する。第3段階の一環として、IND63丁目線との連絡線が建設され、クイーンズ方面への非営業列車の運行ができるようになる。この連絡線は、掘削と発破により建設される。レキシントン・アベニュー-63丁目駅の東側にこの連絡のための準備坑口が用意されている。2番街線南側区間は、路線の他の区間と同じように、おおむね複線で建設される。しかし21丁目から9丁目までは、本線の両側に2本の追加線路が建設され、最大8編成の留置を可能とする。この地域は十分な深さがあるために留置線の場所として選ばれた:60。第3段階区間は、63丁目トンネル、60丁目トンネル、53丁目トンネル、42丁目のスタインウェイ・トンネル、32丁目および33丁目のイースト川トンネルなど、何本ものイースト川のトンネルの上を通ることになる:5B·14。 第1段階同様、この区間の駅間はおおむねトンネルボーリングマシンで建設され、一方駅部は開削工法によって建設され、駅の空間や入口の建設ができるようにする。5か所で隣接路線にある近接駅と2番街線の駅との間での連絡が計画されており、旅客にとって移動の選択肢が増えることになる。グランド・ストリート駅の乗換は、既存の駅の下に改札階を建設する必要があり、これにより垂直方向での乗り換えができるようになる。既存の駅は、利用客の増加に合わせて改造する必要がある。ハウストン・ストリート駅のIND6番街線2番街駅への乗換は、既存駅での建設工事が必要となる。他の3か所の乗換は提案中であり、建設費の増大問題を抱えながらも建設されるであろう。BMTカナーシー線3番街駅への乗換は200フィート(約61メートル)の長さの連絡通路で構成される。もっとも複雑な乗換接続は、IRTフラッシング線グランド・セントラル-42丁目駅との乗換である。この連絡のためには、3番街の西側から2番街まで42丁目の下に900フィート(約270メートル)の連絡通路を造る必要がある。フラッシング線の駅は、旅客の増大に備え、また障害を持つアメリカ人法が乗換連絡に求める要件のために、大規模に改造しなければならないかもしれない。必要な換気と非常口を設けるために、開削工法が用いられる予定である。最後の乗換連絡は55丁目駅とINDクイーンズ・ブールバード線レキシントン・アベニュー-53丁目駅の間である。シールドによる掘削かまたは開削工法が用いられる予定である。連絡通路の建設のため、既存駅の改造も必要となる:55–60。 11丁目からハノーバー・スクエアまでの区間についてのプロジェクトの環境影響検討の際に、3つの建設選択肢が評価された。1つは「浅いクリスティー案」というもので、主に開削工法を使うものであり、他の「深いクリスティー案」「フォーサイス案」は土圧式シールドと開削工法を組み合わせるものである。「浅いクリスティー案」では、キャナル・ストリートからディビジョン・ストリートまでのコンフューシャス・プラザにある既存のトンネルを活用し、1970年代の計画同様に、既存のグランド・ストリート駅との間で対面乗り換えを実現し、この乗換は非常に多くなると見込まれていた。しかしこの案では、クリスティー・ストリートは4線を収める幅がないため、東側のサラ・デラノ・ルーズベルト公園(英語版)を掘削する必要がある。この案では、2番街線からの列車がマンハッタン橋北側の線路を使ってブルックリンへ直通できるようにする渡り線を設けることになっている。「フォーサイス案」では、線路は公園の下で向きを変えてフォーサイス・ストリートに入り、この通りの下に駅が造られて、全長200フィート(約60メートル)の乗換通路が必要となり、他の案に比べると利便性で劣る。「深いクリスティー案」では2番街線は地下深くを走り、既存のグランド・ストリート駅よりも下を通って、駅の上下間に乗換用のコンコースを設ける。2番街線への乗換階段を収める十分な広さを確保するために、グランド・ストリート駅のプラットホームを20フィート(約6メートル)幅に拡大する必要がある。この案では渡り線は設けられず、コンフューシャス・プラザのトンネル区間は地下鉄の列車運行には用いられないことになり、代わりに地下鉄用の補助設備として用いられることになる。現状ではこれが望ましい案とされている。 ハノーバー・スクエアの終点より南では、トンネルボーリングマシンを使って2本の留置線が建設される予定であり、4本までの列車を留置する。この線路はウォーター・ストリートの地下110フィート(約34メートル)に建設され、将来ブルックリン方面へ延長する際にイースト川をくぐるトンネルが可能な深さとなっている。ウォーター・ストリートおよびホワイトホール・ストリートの交通島に換気設備を造るために開削工法が用いられる:50, 60:2–11。
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