科学教育映画の作品と思想とは? わかりやすく解説

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科学教育映画の作品と思想

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 02:38 UTC 版)

牧衷」の記事における「科学教育映画の作品と思想」の解説

牧が入社したとき「凸レンズ」という映画見せられ感想書けと言われた。牧は「実験は見る人間にとって一番単純明快なければいけない。仕掛けが分からなければ実験の意味分からないではないか」と、その映画ボロクソ批判した。その感想見た小口八郎が、「こいつは科学分かるから入れろと言って牧は採用された。 「冷蔵庫の話」(1960年) 気化熱働きや,それを利用した電気冷蔵庫ガス冷凍機の仕組み分かりやすく解説する。牧が脚本書き始めたごく初期の作品。牧はこの映画で熱という目に見えないものをいかに見せるかという困難に挑戦した。牧はエーテル使って気化する周りから熱を奪って温度下げる」「液化するときは周りに熱を放出でして温度上げる」という現象見せることを組み合わせガラス細工シースルー冷蔵庫使ってその問題解決した。牧は「ただ教科書引き写しをしているだけでは、やってる方もおもしろくないし、そういう所がシナリオライター腕の見せ所」と述べている。 「科学教育映画体系」1967-1973年) 牧は「日本小中学校の科学教育がきちんと原子論の上築かれていないということに不満を持っていた。牧は「分子原子イメージ現代科学の一番基礎イメージで、全部そのイメージの上乗っている。現代最先端自然科学理解する上で極めて重要だ」と考えたそのようなときに国立教育研究所大学時代旧知板倉聖宣物理教育研究していることを知り会って話をすることができた。板倉当時仮説実験授業構想しており、その構想聞いて牧は自信持って「科学教育映画体系」構築することができた。 「ものの燃える速さ」(1967年) 教育映画祭最高賞受賞作品「科学教育映画体系」一つ化学反応イメージ作ることを目的とした映画。牧はこの映画で「炭が燃えるときに酸素濃度増える反応速度が増す」という現象イメージ作るため、「弾き飛ばされ真鍮玉が炭素原子結晶模型にぶつかると電球点灯して反応起こったことを示す」というシミュレーションモデル作った当時動画の手法はあったが、牧はリアリティを出すために装置手作りした。その実装置開発には多く試行錯誤手間や金がかかったが、牧は「反応強さ弱さ衝突イメージがないと作れない」と考えてシナリオ作ったスタッフも牧に協力して作品完成させた。 「もんしろちょう」(1968年) もんしろちょう性行動と花の認知行動実験的に明らかにした科学映画教育映画特別賞科学技術映画祭入賞作品。牧が生物学者日高敏隆モンシロチョウ研究知って生物学科学だなと考えて日高映画化依頼して実現した。この映画では日高研究そのまま脚本にしたが、実際に実験してみると予想外れてスタッフは「なんだシナリオ通りならないじゃないか」と文句言ったが、日高と牧は「予想外れるからおもしろい」と思い、牧は「やってみて初め分かるシナリオにどう書いてあろうと実験は嘘をつかない。とにかく実験だけは正確にやって撮影しておいてくれ」と映画作成進めた。何もの青虫育て当初予定の3倍の予算使い時間3年かかった。牧の社内での評判悪くなり,牧はクビ覚悟したが、岩波映画経理担当重役河上信裕(1897-1985)が「これは会社財産になる映画だ。雑音なんかにめげずにやり続けなさい」と励まされ、牧はその後映画作り続ける事ができた。牧は「私は上司恵まれた」と回想している。完成した映画仮説実験繰り返し真実に迫るという科学方法を示す映画となった

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