生産地域と特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 04:29 UTC 版)
ワイン生産地域の公式なリストは省令によって定義されている。最新のリストでは22のワイン地域が登録され、一般的に5~7の大地域に分類される。 バラトンワイン地域(英語版) バダチョニィ(英語版): 火山性土壌、強酸性でフルボディの白、数少ないケークニェルー(英語版)種の産地の一つ。 バラトンボグラー(英語版): フルボディの白、中程度の酸性の赤。 バラトン高地(ハンガリー語版): 火山性土壌、強酸性でフルボディの白。 バラトンフュレド - チョパク(英語版): テラロッサ土壌, 強酸性でフルボディの白。 ナジ - ショムロー(ハンガリー語版): 火山性土壌、高い酸性でフルボディの白、主要なブドウ品種はヴェルシュリースリング、ハーシュレヴェリおよびフルミント。 ザラ: 主に白ワイン。 この地域の主要品種はヴェルシュリースリング。 ドゥナワイン地域(英語版) チョングラード ハヨーシュ - バヤ クンシャーク(英語版) 様々な品種があるが主に若くて軽いワインが多い。 エゲルワイン地域(英語版) ブッカリャ(英語版): 主に白ワイン。 エゲル:フェテアスカ・アルバやフェテアスカ・レガーラの若い白、主にヴェルシュリースリングやシャルドネのフルボディの白の産地。 主にブラウフレンキッシュ(ケクフランコス)をベースに上品なブレンドを施したエグリ・ピカヴェール(エゲルの牡牛の血)の原産地。良質の貴腐が見られる。 マートラーリャ(英語版): 上品なフルボディの白、火山性土壌。主な品種は ミュラー・トゥルガウ、ヴェルシュリースリング、およびシャルドネ。 北部ドゥナーントゥールワイン地域(英語版) ネスメーイ(英語版): 若く香り高い白。 エティック - ブダ: 強酸性で若い白ワイン。 モール (ハンガリー)(英語版): 火山性土壌、フルボディの白、主な品種はエゼルヨー(英語版)。 パンノンハルマ(英語版): フルボディの白。 パンノンワイン地域(英語版) ペーチ: 主に白。伝統的な品種はツィアファンドラー(英語版)。 セクサールド: 少量のスパイスを効かせたフルボディの赤。有名なワイン銘柄はセクサルド・ピカヴェール(ハンガリー語版)。主な品種はカダルカ、ブラウフレンキッシュ(ケクフランコス)、 カベルネ・フラン、メルロー。 トルナ ヴィラーニー(英語版): 頑強なフルボディのスパイシーな赤。主な品種はブラウアー・ポルトギーザー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、および時折ピノ・ノワール。 ショプロンワイン地域(英語版) ショプロン: 上品な赤、主にブラウフレンキッシュ(ケクフランコス)。 トカイワイン地域(英語版) 「トカイワイン」および「トカイのワイン産地の歴史的・文化的景観」も参照 ハンガリーで最も有名なワイン産地は最北部に位置するゼンプレーン山脈(英語版)の麓にあるが、実際のところ伝統的な生産地域は現スロバキアの南東地域にまたがっている。この地域はボドログ川(英語版)からもたらされる長く暖かい秋と霧によって、貴腐を生じる完璧な条件を生み出すことで注目されている。この条件は、この地域が有名になったハイイロカビ(英語版) ('aszú')に感染したブドウを生成するのに貢献している。これらは11月中旬まで待って個々に'プットニュ(英語版)’と呼ばれる背負い籠に摘み取られ、ペースト状に粉砕される。これらの様々な量の’aszú'ペーストは'aszú'でないムストに加えられたり、フルミント、ハーシュレヴェリ、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン(英語版)、クベースルー(英語版)、ゼータ(英語版)等の品種を混合して作られたワインに加えられて、発酵される。その結果得られたワインは、柔らかい火山性凝灰岩に掘られた迷宮のようなワインセラーで、その壁は分厚いカビのブランケットが湿度を調整しながら、比較的小さい樽で熟成される。 貴腐 'aszú'が出来るヴィンテージな条件はおよそ10年に3回程度しか与えられないことから、多くのフルミントのドライワインが製造されている。この地域で栽培される他のブドウ品種は、ハーシュレヴェリ、ミュスカ・ブラン、クベースルー、ゼータである。 何世紀にもわたって、この地域の主要製品はスイートワインであり、主にハイイロカビの選択であった。2000年の'Úrágya'の単一農園栽培の選択がIstván Szepsyによって導入された時、フルミントのドライワインは世界のワイン愛好家や専門家の注目を集めた。このワインは、以前のブルゴーニュやモーゼル (ワイン産地)(ドイツ語版)のような歴史ある生産地域の最高級のワインでしか味わえなかったような、豊富なミネラル、複雑さ、骨格を表現した。熟成に関する可能性も有望であった。2003年にはマード村(ハンガリー語版)の多くの生産者が単一農園栽培されたフルミントのドライワインを生産し、大きな成功を収めた。約1200ヘクタールのマード村は高品質なコミューンレベルのフルミントのドライワインを相当量生産する機会を得ることが出来、この地域のユニークな火山性地形を表現することが出来るこのワインは、後にappellation Madと名付けられて、Szent TamásワイナリーのIstván Szepsy Jr.によって生産されている。
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