生体模倣
英語:bipomimicr、biomimetics
生体の組成や形状を研究し、その優れた機能を工学技術として応用すること。またはそうして開発されたもの。「ミミクリー」(mimicry)は真似、模倣、擬態、模造品などを意味する英語、「ミメティクス」(mimetics)は模倣物といった意味の英語。
生物の身体は長い年月をかけて進化し、生息・生存への最適化が行われている。そうした生体の機能を研究し、模倣することで、従来製品よりも遥かに優れた効果や効率性を得ることが可能になることは少なくない。
生物模倣技術は、平たく言ってしまえば自然をお手本にする技術開発の一環であると言える。しかしながら、近年のナノテクノロジーの進展によって超微細レベルでの観察および加工が可能になったことにより、生物模倣工学は飛躍的な進歩を遂げつつある。
生物模倣技術の成果の例として、蓮の葉に見られる微細で密な凹凸を再現し優れた撥水力を得た素材などが挙げられる。この素材は実用化され、撥水生地の表面加工などに用いられている。
生体模倣を研究対象とする学問分野はバイオニクス(生体工学)とも呼ばれる。
関連サイト:
進化する生物模倣の世界 - 科学技術振興機構
せいたいもほう‐ぎじゅつ〔セイタイモハウ‐〕【生体模倣技術】
読み方:せいたいもほうぎじゅつ
生体工学
(生体模倣技術 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/11 21:17 UTC 版)
生体工学(せいたいこうがく、英: bionics)は、科学的方法や自然界にあるシステムを応用して工学システムや最新テクノロジーの設計や研究を行う学問領域である。アメリカ空軍の医師ジャック・E・スティールが1958年に提唱した。「bionics」の語源は、ギリシア語の βίον(生命体)に接尾辞 -ic(-的、-の方法で)が付いたもので、「生命体的」を意味する。 近い概念として、生体模倣(英: Biomimetics,Biomimicry)がある。
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