水雷巡洋艦とは? わかりやすく解説

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水雷巡洋艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/15 00:38 UTC 版)

水雷巡洋艦(すいらいじゅんようかん、英語: Torpedo cruiser)は、水雷兵器(特に魚雷)を主兵装とする巡洋艦。小型のものは水雷砲艦と称されており、排水量でいえば、水雷巡洋艦はおおむね1,000トン前後、水雷砲艦は500トン前後であったが、厳密な区別ではなかった。1880年代後半からは、味方の主力艦を護衛して水雷艇を撃退することも重視されるようになり、水雷巡洋艦よりは水雷砲艦が主流になっていった[1]。最終的には、外洋域の水雷襲撃や水雷艇駆逐といった任務は、水雷艇を発展させた駆逐艦によって行われるようになった[2]


注釈

  1. ^ 写真は日露戦争にて大日本帝国海軍に鹵獲されたのち、「敷波」として再就役した状態。日本では駆逐艦として類別された。
  2. ^ 史上初の実戦投入は、この前年にイギリス海軍の非装甲蒸気フリゲート「シャー」がペルー反乱軍の装甲艦ワスカル」に対して発射したものであったが、このときは命中しなかった[5]
  3. ^ もっとも、元々、この動きは軍縮条約の制約下で重巡洋艦の艦体を建造しておくという、最上型重巡洋艦(建造時は軽巡洋艦、ただし主砲換装後も類別は日本海軍内規において軽巡洋艦が類別される二等巡洋艦のまま)が諸外国に与えた影響からきているが、日本海軍自身は1940年代に入ってからの大淀と阿賀野型まで新たに軽巡洋艦を建造しなかったため、このトレンドに乗ることはなかった。

出典

  1. ^ a b c d 石橋 2000, pp. 51–61.
  2. ^ a b 青木 1983, pp. 107–113.
  3. ^ 青木 1983, pp. 86–100.
  4. ^ 高須 1996.
  5. ^ a b Polutov 2012.
  6. ^ Gardiner 1979, p. 256.
  7. ^ Gardiner 1979, p. 346.
  8. ^ Gardiner 1979, p. 324.
  9. ^ Melnikov 2005.
  10. ^ a b Friedman 2012, ch.5 The Torpedo and Small Cruisers.
  11. ^ Gardiner 1979, pp. 88–90.


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