歴史的用法とは? わかりやすく解説

歴史的用法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 08:26 UTC 版)

つねにすでに」の記事における「歴史的用法」の解説

「常に既に」に当るドイツ語immer schonje schon(「その都度すでに」)は、哲学限らず「前からずっと」「いつももう」「そのたびこれまでと言うの意味普通に使用される早くイマヌエル・カントの『純粋理性批判』中「純粋理性誤謬推理について」(A346/B404)にもjederzeit schonという表現見られ、「如何なる場合にも既に」(天野貞祐訳)とか「もともとつねに」(高峯一愚訳)等と翻訳されてきたが、これに「つねにすでに」という日本語当てた例もある。 「つねにすでに」という表現カール・マルクス資本性質説明する際に用いられており[要出典]、その後ハイデッガー影響によって広められた。『存在と時間』(序論第一章第二節原著S. 5、等)での「つねにすでに」(細谷貞雄訳では「いつもすでに」か「いつでもすでに」)はカントにおける「アプリオリ」のハイデッガー的な言い換えだが、論理構造より時間性重心移した語感籠められている。ハイデッガーの師であった現象学者エトムント・フッサール晩年あらゆる実践のための地盤となる「生活世界」の概念を『ヨーロッパ諸学危機超越論的現象学』(1935~36年執筆)で提起した際は、「つねにすでに immer schon」で「生活世界」を形容したが(第三十三三十四節三十七節細谷恒夫木田元訳では「いつもすでに」)、この生活世界は「アプリオリ」と結びつけられていた(第三十六節)。 ドイツ語immer schonフランス語ではtoujours déjàと直訳され、この表現モーリス・ブランショ(1907–2003年)の著作多くでも中心的な扱い受けている。ブランショは、ハイデッガーによるヘルダーリン詩作における予期分析批判しステファヌ・マラルメ作品論じている。ブランショジャック・デリダにも影響与えている。ほか、ミシェル・フーコーの『言葉と物』第九章第六節「起源後退回帰」は、ハイデッガー存在と時間』の「つねにすでに」に対す批判的註解としても読めるヒューバート・L・ドレイファス+ポール・ラビノウ『ミシェル・フーコー 構造主義解釈学超えて筑摩書房1996年7074ページ)。

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歴史的用法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 04:34 UTC 版)

カートゥーン」の記事における「歴史的用法」の解説

歴史的な語源におけるカートゥーンとは、油絵のような絵画作品制作際し、紙の上原寸大描かれる下絵下書きの意味である。厚紙意味するイタリア語カートン」“cartone” あるいはオランダ語の「カルトン」“karton”に由来する日本語では通常の意味カートゥーン用いずフランス語読みでカルトン称するカルトン幾日にもわたる漆喰の上への彩色に際して構成部分正確に連結させるために、専らフレスコ画制作使用されていた。ラファエロレオナルド・ダ・ヴィンチのような画家によるカルトンは、それ自体が高い価値持っているラファエロのカルトンペテロ天国の鍵を授けキリスト』のカルトン カルトンをもとに作られた『ペテロ天国の鍵を授けキリスト』のタペストリー ラファエロタペストリー作成用に作成した下絵

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