業績の総括
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日本における水理学の創始者である物部長穂の後継者として東京大学で工学部の土木工学第6講座、更には土木工学第2講座を担当した。古典水理学にあらたに流体力学を導入し、世界に先んじて近代的水理学に発展させた。 戦後、日本の将来における海岸工学の重要性にいち早く着目してその導入を計るとともに、土木学会に海岸工学委員会を発足させ、初代委員長に就任した。その後14年の永きにわたり在任し、この分野の世界水準への到達に貢献した。 この分野において、多くの指導的研究者、技術者を輩出した。 水理学、河川工学、海岸工学等の専門におけるのみならず、文学、美術、哲学、社会学、宗教など多岐にわたって造詣が深く、その幅広い文化人としての物の見方、思考例、処世訓は4編の随筆集に残されている。
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業績の総括
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/30 06:41 UTC 版)
堀川清司は、海岸工学の分野にあって、日本におけるその誕生から常に第一人者として活躍し、日本の海岸工学を世界の最先端レベルにまで育て上げることに多大なる貢献を果たした。四十年余りにわたって海岸の保全整備や開発利用に関する研究に取り組み、海岸工学・港湾工学の発展に計り知れない寄与をなした。研究テーマは、沿岸波浪と海浜流、漂砂と海浜変形、構造物と波力、津波と高潮、海域拡散と環境問題等々多岐にわたるが、常に現象の物理的機構を追求すると同時に実証と実用性に重きを置く研究手法は、研究成果と併せて斯界から高く評価されるとともに、後進の研究者に大きな影響を及ぼした。 堀川のライフワークともいえる沿岸海域での漂砂に関する研究は、海岸過程の中でも最も複雑で解明がきわめて困難と言われてきた現象を取り扱ったものである。特に、緻密な実験と斬新な理論解析に基づき、波の作用下での底質の移動限界と浮遊機構を明らかにしたが、この成果には1968年(昭和43年)度の土木学会論文賞が授与された。また、英文学術雑誌Coastal Engineering in Japanの編集に発刊当初から尽力し、土木学会海岸工学委員会が編集する同誌はCoastal Engineering Journalと名前を変えた後も、この分野における国際的雑誌として高く評価され続けている。 堀川は学術的国際交流にも極めて熱心に取り組み、幾多の国際会議等での講演は言うまでもなく、アメリカ・カリフォルニア大学客員助教授、西ドイツ・ブラウンシュヴァイク工科大学客員教授、中国・山東海洋学院客座教授などをも歴任している。さらに、米国土木学会海岸工学研究評議会(Coastal Engineering Research Council, ASCE)の数少ない外国人評議員を1972年(昭和47年)から1998年(平成10年)に至るまで務め、また1981年(昭和56年)には世界初の国際海岸工学賞の受賞者となった。これらは、堀川の業績が国際的にも高く評価されていることを示すものであり、これを通じて土木学会および日本の海岸工学分野の国際的地位の向上に寄与した。
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