林有造とは? わかりやすく解説

林有造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/05 09:17 UTC 版)

林 有造
林有造(『明治人物評論』より)
生年月日 天保13年8月17日1842年9月21日
出生地 土佐国 宿毛
没年月日 大正10年 (1921年12月29日
死没地 大日本帝国 高知県幡多郡
所属政党 自由党憲政党立憲政友会
称号 従二位勲四等
親族 岩村通俊(兄)、岩村高俊(弟)、林譲治(次男)、岩村通世(甥)、林迶(孫)
第8代逓信大臣
内閣 第1次大隈内閣
在任期間 明治31年(1898年6月30日 - 同11月8日
第17代農商務大臣
内閣 第4次伊藤内閣
在任期間 明治33年(1900年10月19日 - 明治34年(1901年6月2日
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林 有造(はやし ゆうぞう、天保13年8月17日1842年9月21日) - 大正10年 (1921年12月29日)は、日本の武士政治家自由民権運動家逓信大臣農商務大臣などを歴任。位階勲等は従二位勲四等。幼名を助次。実名は包直。梅渓と号した。

生涯

天保13年8月17日(1842年9月21日)、土佐国宿毛に土佐藩安東家(のち伊賀家)の家臣・岩村英俊・嘉乃の次男として出生。兄は岩村通俊、弟は岩村高俊。幼年期に林茂次平の養子となる。戊辰戦争では板垣退助の配下につき、越後国に転戦し、明治維新後は初代の高知県令参事)をつとめる。藩の債務処理や在任中に発生した膏取り一揆の鎮圧を図るが[1]、板垣が参議を辞任したのに合わせて辞職[2]西南戦争に呼応して明治10年(1877年)8月、土佐で政府転覆を企て挙兵を企てる(立志社の獄)も捕縛、入獄する。

出獄後は板垣に協力し自由党結成に尽力する。自由党土佐派の領袖として自由民権運動[3]に参画した。明治23年(1890年)、第1回衆議院議員総選挙に立候補し当選し、以後8回当選。明治31年(1898年)、第1次大隈内閣(隈板内閣)で逓信大臣を務めた。また、明治33年(1900年)には第4次伊藤内閣の農商務大臣として入閣した。明治41年(1908年)、政界を引退。余生を郷里の宿毛で送る[4]

大正3年(1914年)、日本の飛行機製作のパイオニアである伊賀氏広山内家の一族で男爵)の協力支援を受け、予土水産株式会社を設立し真珠養殖業を起こし、また林新田、片島港を開発するなど郷里の発展・振興に寄与した。

大正10年(1921年)12月29日、死去。享年80。墓所は高知県宿毛市東福院。

栄典

親族

邸宅

  • 「宿毛まちのえき林邸」(高知県宿毛市中央3丁目) - 1889年(明治22年)築で保存復元のための文化的改修と現代的改修が行われており街のシンボルになっている[8]

脚注

  1. ^ こうちミュージアムネットワーク 編集発行『廃藩置県150年歴代知事一覧』令和3年7月14日発行、p.2.
  2. ^ 徳富蘇峰『近世日本国民史 西南の役(三)』講談社学術文庫、1980年、28p頁。 
  3. ^ 鳥谷部春汀『明治人物評論 正』博文館、1899年、241p頁。 
  4. ^ 宿毛市中心部にある旧林邸宅は改修され「宿毛まちのえき 林邸」で運営されている。
  5. ^ 『官報』第4504号「叙任及辞令」1898年7月6日。
  6. ^ 『官報』第2826号「叙任及辞令」1922年1月6日。
  7. ^ 小野義真と日本鉄道株式会社井上琢智 経済学論究 巻63 号3 2009-12-15
  8. ^ 四季の大自然と歴史の生きるまち 宿毛”. 高知県宿毛市. 2021年9月6日閲覧。

文献

外部リンク

公職
先代
曾禰荒助
農商務大臣
第17代:1900年10月19日 - 1901年6月2日
次代
平田東助
先代
末松謙澄
逓信大臣
第8代:1898年6月30日 - 同11月8日
次代
芳川顕正




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