松戸競輪場とは? わかりやすく解説

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松戸競輪場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/04 17:37 UTC 版)

松戸競輪場
松戸競輪の全景(2022年7月)
基本情報
所在地 千葉県松戸市上本郷594
座標 北緯35度48分15秒 東経139度54分40.3秒 / 北緯35.80417度 東経139.911194度 / 35.80417; 139.911194座標: 北緯35度48分15秒 東経139度54分40.3秒 / 北緯35.80417度 東経139.911194度 / 35.80417; 139.911194
電話投票 31#
開設 1950年(昭和25年)4月19日
走路 333m
施行者 松戸市
所有者 松戸公産株式会社
民間委託 松戸公産株式会社
トータリゼータ 富士通フロンテック
重勝式投票 チャリロト(グループB)
マスコット 「マッピー」
公式サイト 松戸競輪
実況
担当 藤崎俊明[1]
佐藤聖
美甘伊織
所属 東京電設工業
ナイター競走
愛称 ファンタジーナイトレース
開催期間 通年 (一部昼間開催もあり)
記念競輪
名称 燦燦ダイヤモンド 滝沢正光杯(2020年度までは燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦)
開催月 8月

2024年6月25日 更新
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松戸競輪場(まつどけいりんじょう)は、千葉県松戸市にある競輪場。主催は松戸市。競技実施はJKA東日本地区本部南関東支部。施設所有および業務包括委託は松戸公産株式会社。実況は東京電設工業で担当は藤崎俊明[注 1]、佐藤聖、美甘伊織。以前は、相良徹および鈴木丈之も担当していた。

入場ゲート(2022年7月)

概要

1950年4月19日に開設された。

記念競輪 (GIII) は『燦燦ダイヤモンド 滝澤正光杯』(2020年までは燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦)の名称で開催されており、平年ではオールスター競輪の次週・8月下旬に開催されている。また2018年から2020年までは千葉競輪場の改修に伴い、松戸競輪場で千葉競輪の記念競輪が開催された[2]。また現役時代は日本選手権競輪完全優勝をはじめフラワーラインの一角であった吉井秀仁を称え『吉井秀仁杯フラワーラインカップ』が開催されている。

特別競輪は直近の2019年5月を含めて過去5回日本選手権競輪が、2007年7月と2014年8月、2018年7月、2024年7月にサマーナイトフェスティバルが、2011年5月には最後のSSシリーズ風光るが、2015年9月と2016年8月にはオールスター競輪が、2023年10月には新設された第1回のオールガールズクラシックガールズケイリン)がナイター開催として開催された[3]。今後は、2026年4月24日から26日まで第4回オールガールズクラシックが開催される。

2002年7月30日からはナイター競走『ファンタジーナイトレース』を実施している。

2010年にはゆめ半島千葉国体の会場として使用された。

マスコットキャラクターは七福神弁財天をモチーフとした『マッピー』(頭部は松戸原産の二十世紀梨[4][5]、地球から333光年先にある「パインズ・ドア星雲」のスパハピ星を統一する王家の長女[6][7])。

まだガールズケイリンが開始される前の2007年頃から[8]、「LOVE9」というユニットによる模擬レースを、メンバー変更しつつ実施していた。

2010年の第63回日本選手権競輪開催を機に、場内スタッフのユニフォームが一新された(デザインはCFD:東京ファッションデザイナー協議会が協力)[9]

2009年4月13日の開催からは重勝式投票「チャリロト」の発売を行っており、2011年12月からは現地での会員登録により現金扱いが行なえるようになる。なお東日本大震災で被災した取手競輪場の開催分を、8月と9月に当場で代替開催し、9月には記念競輪が開催されたが、この代替開催の重勝式は取手のKドリームスとしての扱いとなった。

2019年1月9日より 全国16場目ミッドナイト競輪が開始[10]、さらに2021年12月3日よりモーニング競輪も開始された。

本場の締め切り前BGMとして、子門真人の『走れ!自転車』(後述)のカラオケ版が流れている[11]

バンク特徴

一周333mで、通称「燦燦バンク(サンサンバンク)」と呼ばれる小振りなバンク。全国の中でも直線が有数の短さで、カントが333mで最も浅いこともあり、逃げ有利なレースになりやすい。捲りを決めるならば残り一周から駆け出し、2コーナーからバックまでに前団を飲み込むとすんなり決まる。1着の決まり手は逃げ及び捲りで60%、2着はマークで50%に達し、ラインが上位独占する事が多い。この為、筋違いは好配当が期待出来る。後手を踏むと最後、本命を背負った選手が何も出来ずに着外に沈む事もある。

競りはルール上からも、カントの浅さからもインが有利。激しい競りが繰り広げられ、落車や失格も他の競輪場に比べれば多い。

バンク上の選手に対する風の影響は、バンク全体が観客スタンドに囲まれてはいるものの、屋外の333mバンクで唯一全周外側がポリカーボネート(透明板)と建物で塞がれており、走路に入り込んだ風の逃げ道がないため、風向きによってはバンク内で風が渦巻くことがあり「常に向かい風が吹いている」と語る選手は多い。このような理由から選手にとってスピードの出しにくい「重いバンク」と言え、風よけになる先頭誘導員などの役割は非常に大きい。

スタンド

ファンタジーナイトレース(第3回サマーナイトフェスティバルにて)

松戸競輪場にはメイン(第一)、第三、バック、第六の各スタンドが、数字順に反時計回り=選手の走行方向にバンクを囲むようにスタンドがある(欠番の第二スタンドは現在のメインスタンド建設に伴い撤去され、メインに統合された)が、現在は特別競輪でない限りメインスタンドのみの開放となっている。

大型映像装置は4コーナーのスタンドに設置されている。その横にある確定板は稼働を終了した。

以前は場内は一周できたが、360度全方向からのレース観戦は有料スタンドからでしか行えない位置もあった。

メインスタンド

ホームストレッチ入口 - ゴール - 1コーナーに設置

  • 1F 立ち見エリア バンク前の観覧エリアはホームストレッチ入口からゴール板までとなっている。
  • 2F 一般席(屋外) コンコースには、CS放送用のスタジオ「MBスタジオ風」、チャリロト・チャリチャン用スタジオ・サブスタジオが設けられている。
  • 3F 特別観覧席756席、一席1000円(全席にモニター付き、無料のドリンクサービスあり)
  • 4F ロイヤルルーム60席、その内44席は座って投票シート、一席3000円(予想紙一紙サービス、無料ドリンクサービスあり)

メインスタンドの後ろに屋外広場があり、それを挟んだ反対側にも投票所兼休憩所を設置している。

アクセス

TVCM

関東地方の競輪場には珍しい独自のCMがあり、同市に住む斎藤洋介が出演した。

撮影場所はJR松戸駅西口のアーケード。自転車に乗り出前中のそば屋の主人に扮した斉藤が前をダラダラと自転車を漕ぐ若者に対し「道を空けなさい」と注意するシーンで、打鐘全力走行の選手の映像に変わり涙ぐむ斉藤がアップで映り「これが自転車だ!」と台詞を言う(その時画面には「松戸競輪明日から開催」等と字幕スーパーとアナウンスが流れる)。現在はあまり放送されていないが、チバテレビテレビ東京日本テレビで流れていた。

その他建物が大きく清潔であることから競輪のCMの撮影にも良く利用されており、入り口の壁にその撮影風景の写真が掲出されている。

CMソング

「走れ!自転車」
  • 1982年に制作が依頼された[12]。レコード化はされなかったが[12]、曲が完成した当時、関係者向けに宣伝用ソノシートが配布された。また、松戸競輪場の公式YouTubeにはこの曲の動画がアップロードされている[13]
  • フジテレビ系『オレたちひょうきん族』の「ひょうきんベストテン」にリクエストを呼びかけたところ、1983年7月9日放送分で4位にランクインし[12][14]“今週のスポットライト”として紹介。松戸競輪場で中野浩一わらべ(に扮した伊丹幸雄のぞみ役、渡辺めぐみかなえ役、太平シローたまえ役)と自転車競走をし、その間に同曲が競輪場関係者らによって歌われた(子門は出演していない)。
  • ラジオCMはニッポン放送文化放送TBSラジオでも流れており、BAYFMではPOWER BAY MORNING内、毎週火・木曜日のBAYFM AIR LINE UPDATESのスポンサーであり、午前8時14分頃(生放送のため数分の前後あり)にCMが流れる。提供読みのコピーは「燃える銀輪 松戸競輪」。CMでは終わりに「松戸け~いり~ん」と子門の台詞が挿入されている。2017年頃、同じ詞・曲で女性アイドルグループのParfaitの歌唱によるCMに変更されたが、同グループの解散とファンからの要望もあって再び子門の歌が使われるようになった(ただし、子門自身はその時点で芸能界を引退している)。

場外車券売場

歴代記念競輪優勝者

優勝者 登録地
2002年 東出剛 千葉
2003年 鈴木誠
2005年 武田豊樹 茨城
2006年 加倉正義 福岡
2007年 山田裕仁 岐阜
2008年 中村浩士 千葉
2011年1月 海老根恵太
同年7月 鈴木裕
2012年 武田豊樹 茨城
2013年 浅井康太 三重
2014年 稲垣裕之 京都
2017年 諸橋愛 新潟
2018年 中川誠一郎 熊本
2020年 岩本俊介 千葉
2021年[注 2] 松浦悠士 広島
2022年 岩本俊介 千葉
2023年 深谷知広 静岡
2024年 清水裕友 山口
2025年 岩本俊介 千葉
2026年
※1節4日間制開催となった、2002年4月以降の歴代記念競輪優勝者を列記。

その他のG3

種別 開催名称 優勝者 登録地
2020年 ナイターG3 燦燦ムーンナイトカップ 山本伸一 京都
2022年 脇本雄太 福井

騒擾・暴動

1959年 松戸事件

1959年6月23日、第5レースの着順判定を巡って「八百長騒動」が発生した。 観客による施設破壊などの事態を招いたばかりか、自転車協議会幹部個人の資格で[16]一部の観客に対し「車代」と称して1人あたり1000円を渡していたことが発覚した騒擾(暴動)事件である、『松戸事件』が発生した[17]

この事件後、下記の通り影響が出た。

  • 千葉県は三ヶ月業務停止
  • 千葉県自転車振興会は三ヶ月間松戸競輪での業務停止
  • 1960年(昭和35年)に競輪の自粛開催を通告
    • 一日の開催は午後のみ4時間
    • 土日祭日開催とし平日開催の縮減
    • 過度の観客誘致として宣伝マッチの廃止

1979年の暴動

1979年6月11日、第9レースで1位入線の選手が失格したことから、着順判定をめぐり場内に居た約18000人の観客が騒ぎ出した。このうち約500人が暴徒化、投石を繰り返すとともに施設などに放火して8人が逮捕。テレビ朝日のカメラマンがたまたま現地を取材をしていた[18]

脚注

注釈

  1. ^ 2023年に開催された第1回オールガールズクラシックでは、藤崎の代わりに岩原紗也香(元ガールズケイリン選手、現小松島競輪場実況アナウンサー)が担当した。
  2. ^ COVID-19対策の為無観客での開催となった。

出典

  1. ^ 松戸競輪実況日記
  2. ^ 千葉競輪の記念代替開催を松戸で - 西日本スポーツ、2018年5月22日
  3. ^ 【ガールズケイリン】新設ガールズG1「オールガールズクラシック」第1回は10月2日から松戸競輪場で開催”. スポーツ報知 (2023年1月27日). 2023年3月30日閲覧。
  4. ^ 松戸競輪イメージキャラクター「愛称(名称)」募集 配信日:2000年10月20日
  5. ^ ぬいぐるみファクトリー
  6. ^ お知らせ 「マッピー 再デビュー!! マッピーのプロフィール」 - 松戸けいりん、2015年7月4日
  7. ^ ダダオとカネキチのウルトラケイリンロード 第1回 「狙われた松戸競輪場」編 - ウルトラケイリン
  8. ^ Love9とは? - 走る・歌う・踊る競輪アイドルLOVE9オフィシャルサイト
  9. ^ 荒川眞一郎、稲葉みちよが競輪のイメージを変える!スタッフユニフォームをデザイン - ファッションプレス
  10. ^ 松戸競輪、川崎競輪、伊東温泉競輪、松山競輪におけるミッドナイト競輪の開催について”. JKA (2018年8月13日). 2020年7月4日閲覧。
  11. ^ 以前はベルリンの『愛は吐息のように』(映画「トップガン」挿入歌)・リチャード・クレイダーマンの『愛のオルゴール』が使われていた。
  12. ^ a b c 伊藤アキラ「テレビ私評 私情二割がオモシロイ!」『リビングブック』1983年10月号、リビングマガジン、172頁。
  13. ^ 松戸競輪テーマソング「走れ!自転車」 - YouTube、松戸けいりん、2014年5月29日。
  14. ^ 日本民間放送連盟(編)「CMコーナー ラジオも"即効薬" / 河野修」『月刊民放』第13巻第11号、日本民間放送連盟、1983年11月1日、29頁、NDLJP:3470975/15 
  15. ^ 場外車券売り場「サテライト大和」来年3月末終了 売り上げ低迷で|”. 河北新報. 2022年9月23日閲覧。
  16. ^ 「騒ぎ得の2万円 判定ミス」『朝日新聞』昭和44年(1974年)6月24日夕刊、3版、11面
  17. ^ 松戸行脚 松戸競輪(メッセンジャーと松戸競輪) - 2010年10月15日閲覧
  18. ^ 松戸競輪で放火・投石『朝日新聞』1979年(昭和54年)6月12日朝刊 13版 23面

外部リンク


松戸競輪場(ファンタジーナイトレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 03:02 UTC 版)

ナイター競走」の記事における「松戸競輪場(ファンタジーナイトレース)」の解説

2002年7月30日より実施

※この「松戸競輪場(ファンタジーナイトレース)」の解説は、「ナイター競走」の解説の一部です。
「松戸競輪場(ファンタジーナイトレース)」を含む「ナイター競走」の記事については、「ナイター競走」の概要を参照ください。

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