最新のランキング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 06:23 UTC 版)
各国のランキング、及び各国が獲得した指標ごとの点数は、2006年度版から年毎にFFPのホームページで公開されている。また、英語版ウィキペディアにある『List of countries by Fragile States Index』では、最新版のランクと過去2013年度以降との比較での総得点の動きを見ることができる。 2021年度のランキングにおける最高位、即ち最も失敗した(脆弱な)国とされているのはイエメン内戦が続くイエメン(1位)で総得点は111.7点であり、3年連続である。逆に最下位、即ち最も安定した(持続可能性を有する)国とされているのは11年連続フィンランド(179位)で総得点は16.2点である。2006年度以降に最高位となった経験のある国はソマリア(7回)・南スーダン(4回)・スーダン(2回)・イエメン(3回)の4か国で、逆にランキング最下位となった経験のある国はフィンランド(11回)とノルウェー(5回)の2か国である。 2019年度のランキングをカテゴリー別に見ると、最も脆弱性が高いカテゴリー「警報」カテゴリーに属する国は30か国で、逆に持続可能性が最も高い「持続可能」カテゴリーに属する国は17か国だった。他のカテゴリーでは、「要注意」カテゴリーに87か国、「安定」カテゴリーに45か国が該当し、評価対象国の約半数が「要注意」カテゴリーに分類される結果となった。「警報」カテゴリーの国々を国連による世界地理区分で分類すると、ハイチ・ベネズエラ(アメリカ州)以外はいずれもアフリカ州かアジア州に位置する国であった。逆に「持続可能」カテゴリーの国々は、シンガポール・オーストラリア・カナダ以外は、ヨーロッパ州に位置する国で、シンガポール以外は「西洋」に属すると考えられる国が該当した。 主要国のランキングを見ると、G20参加国は下記の表の通りである。G7参加国は軒並み下位ではあるものの、ドイツ・カナダ以外は「持続可能」ではなく「安定」に分類されている。また、G7以外の国々は順位差が激しく、分類も「警報」に近い「要注意」から「持続可能」まで幅広く分類されている。 国名順位点数カテゴリー大州備考 アメリカ合衆国 143 44.6 安定 アメリカ州 国連安保理常任理事国、G7参加国、 アルゼンチン 137 50.1 安定 アメリカ州 イギリス 150 41.5 安定 ヨーロッパ州 国連安保理常任理事国、G7参加国、 イタリア 141 45.2 安定 ヨーロッパ州 G7参加国 インド 66 77.0 要注意 アジア州 インドネシア 99 67.6 要注意 アジア州 モルディブと同位 オーストラリア 170 21.8 持続可能 オセアニア州 カナダ 171 21.7 持続可能 アメリカ州 G7参加国 サウジアラビア 93 69.7 要注意 アジア州 大韓民国 159 32.5 安定 アジア州 フランスと同位 中国 95 68.9 要注意 アジア州 国連安保理常任理事国、フィジーと同位 ドイツ 167 24.8 持続可能 ヨーロッパ州 G7参加国 トルコ 57 79.7 要注意 アジア州 日本 161 32.2 安定 アジア州 G7参加国 ブラジル 70 75.8 要注意 アメリカ州 フランス 159 32.5 安定 ヨーロッパ州 国連安保理常任理事国、G7参加国韓国と同位 南アフリカ共和国 89 70.0 要注意 アフリカ州 メキシコ 90 69.9 要注意 アメリカ州 ロシア 74 73.6 要注意 ヨーロッパ州 国連安保理常任理事国、元主要国首脳会議参加国(参加資格停止中)アルジェリアと同位 上記以外の国のランキングを見ると、ソマリア内戦が続きランキング最高位になった経験が最多のソマリアが2位、シリア内戦が続くシリアが3位、独立以降内戦と国境紛争が続きランキング最高位になった経験がある南スーダンが4位、ダルフール紛争が続きランキング最高位になった経験があるスーダンが8位、アフガニスタン紛争が続くアフガニスタンが9位、独裁者の恣意的な国政運営で21世紀に経済が壊滅状態となったジンバブエが10位、アメリカ州唯一の後発開発途上国であるハイチが13位、ISILによるテロが続発するイラクが20位、ロヒンギャを始めとする少数民族との紛争が絶えないミャンマー(ビルマ)が23位、経済政策の失敗によるハイパーインフレーションが慢性化しクーデター未遂があったベネズエラが25位、宗教紛争・民族紛争が絶えないパキスタンが29位、強力な個人崇拝と国際社会の制裁が続く北朝鮮が30位、パレスチナ問題でイスラエルと対立しているパレスチナが37位、米国からテロ支援国家の指定を受けているイランが43位、事実上の絶対王政下で権力の腐敗が進むエスワティニが47位、クーデターで発足した軍事政権から総選挙に基づく文民政権へ8年ぶりに交代したタイが87位、ヨーロッパで唯一の軍事衝突が継続しているウクライナが91位、パレスチナ問題が未解決のイスラエルが148位、アフリカで最も安定した国となったモーリシャスが156位、アジアで唯一「持続可能」カテゴリーに分類されたシンガポールが165位、ランキング最下位経験2か国と隣接するスウェーデンが172位、ランキング最下位となった経験のあるノルウェーが178位にそれぞれランクされている。
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