日本産の近縁種
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日本産の類似種・近縁種には以下のようなものがあるが、個体によっては種の識別が難しい場合もあり、特に幼貝での同定は難しいことも多い。 マルオカチョウジガイ Allopeas brevispira (Pilsbry et Y. Hirase, 1904) - 本州・四国・九州に分布。 オカチョウジガイ Allopeas clavulinum kyotoense (Pilsbry et Y. Hirase, 1904) - 北海道から九州まで分布(本項) サツマオカチョウジガイ Allopeas satsumense (Pilsbry, 1906) - 本州・九州・奄美大島に分布。 オオオカチョウジガイ Allopeas gracile (T. Hutton, 1834)鹿児島県黒島以南と小笠原諸島に外来種として侵入している。 ユウドウオカチョウジガイ Allopeas heudei (Pilsbry,1906)日本産のものは中国Hangchowを模式産地として記載されたユウドウオカチョウジガイとは貝殻形態が異なるため、ユウドウオカチョウジガイとは別種という見解もある。 シリブトオカチョウジガイ Allopeas mauritianum obesispira (Pilsbry et Hirase,1904)トカラ列島-八重山諸島に分布。 ホソオカチョウジガイ Opeas pyrgula Schmacker & O. Boettger, 1891 - 北海道南部以南に分布。 トクサオカチョウジガイ Paropeas achatinaceum (L. Pfeiffer, 1846)殻に粗い成長脈があり、光沢がない。外来種として20世紀前半に日本に侵入し、以後は本州以南に定着している。 オオクビキレガイ Rumina decollata (Linnaeus, 1758)殻長40mmに達し、オカクチキレガイ科では大型種。地中海沿岸産だが、世界各地に外来種として侵入している。日本では、1991年に福岡県から報告されて以降、各地に分布を拡大している。 オカクチキレガイ Subulina octona (Bruguière, 1789)西インド諸島原産で、小笠原諸島に外来種として侵入している。
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日本産の近縁種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/27 23:21 UTC 版)
南西諸島と小笠原諸島にはツクツクボウシに近縁の固有種が知られる。どれもツクツクボウシによく似た形態だが、鳴き声はそれぞれ異なる。また、これらは熱帯・亜熱帯に分布しているためか、11月や12月でもまだ鳴き声が聞こえることがある。 クロイワツクツク Meimuna kuroiwae (Matsumura, 1917) ツクツクボウシよりも更にオスの腹弁が大きい。大隅半島南部から沖縄本島まで分布するが、与論島には分布しない。また、指宿市や鹿児島市からの記録もある。千葉県房総半島の一部の地域でも、樹木の移入によりこのセミが生息している(千葉県の国内外来種)。 成虫は7月から11月まで発生する。オスの鳴き声は「ジジジジ…」に、数秒ごとに「ゲッ!ゲッ!」という短い声が2回入る。鳴く時間帯は主に午前中で、ツクツクボウシとは異なる。名前は沖縄の生物研究で功績を残した黒岩恒に対する献名である。近年は沖縄本島において激減しており、北部の低山帯に行かないとまとまった声を聞けなくなった。しかし屋久島や奄美大島では現在でもごく普通のセミで、市街地の乾燥したところにも多い。屋久島の市街地にはクマゼミも普通にいて、2種のセミはほぼ入れ替わるようにして発生する(クマゼミ→クロイワツクツク)。これは、クマゼミとミンミンゼミが共に生息する地域における、両種のセミの発生パターンと似ている(クマゼミ→ミンミンゼミ)。つまり、両種ともに発声活動は午前中に行うため、時期的な棲み分けをせざるを得ないということである。 またこのセミは、生息する島によって鳴き声が少しずつ異なっており、遺伝的な違いが見られる。これをもって、クロイワツクツクはかつて様々な種類(オオシマツクツク・キカイゼミ・ツチダゼミ・ヘントナゼミなど)に分けられていたが、現在は統一されている。 オオシマゼミ M. oshimensis (Matsumura, 1905) ツクツクボウシよりもやや大きく、オスの腹弁が長く、先端部が黒い。奄美大島、請島、徳之島、沖縄本島(沖縄市以北)、久米島に分布し、名前は奄美大島に由来する。成虫は8月下旬から11月まで発生する。オスの鳴き声は「ジジジジ…」の合間に「カン!」という甲高い声が入る。 近年沖縄本島北部では、クロイワツクツクに代わって少しずつ数が増えているとも言われる。ミンミンゼミやヒグラシ、エゾハルゼミと同じく、森林性のセミである。 イワサキゼミ M. iwasakii (Matsumura, 1913) 西表島、石垣島、台湾に分布する。成虫は7月下旬から12月下旬まで発生する。オスの鳴き声は「ジジジジジ…」と鳴き始め、声を大きくしながらハルゼミに似た「ジーッ・ジーッ・ジーッ」を十数回繰り返し、「ジジジジジ…」と尻すぼみに鳴き終わる。名前は八重山諸島の自然を研究した岩崎卓爾に対する献名となっている。 石垣島・西表島ではクマゼミに次いで普通のセミだが、市街地ではかなり珍しい。森林や山の中ではごく普通に生息している。 オガサワラゼミ M. boninensis (Distant, 1905) 名前通り小笠原諸島の父島、母島、弟島に分布するが、クロイワツクツクに似るため南西諸島から移入されたのではないかとする説もある。成虫は5月から12月まで発生する。小笠原の固有種として1970年に天然記念物に指定されたが、外来種として侵入したグリーンアノールに捕食され、個体数が激減している。
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