日本のプロ野球における各球団のナイターの試合開始時間
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「ナイター」の記事における「日本のプロ野球における各球団のナイターの試合開始時間」の解説
日本のプロ野球において初のナイター開催は、1948年8月17日に横浜ゲーリッグ球場 で行われた巨人対中日の試合である。当時ゲーリッグ球場はアメリカ軍接収下にあったため照明設備があり、20時08分開始で開催された(プロ野球ナイター記念日参照)。 ナイトゲーム開始当初(1950年代から1970年代前半)は主にシングル開催(1試合のみ)である場合19時開始が多かったが、1973年の第1次石油オイルショック以後は省エネルギー対策の一環として試合開始時刻が繰り上げられ、チームにより18時から18時30分までの範囲で試合開始時間を設定するようになった。現在、ナイトゲーム開催は全ての球団が原則として18時開始としているが、稀に18時15分、18時30分ないし19時開始 とするケースが見られる。 2009年は、平日の試合の場合、ロッテの金曜日開催試合が18時30分開始、また横浜の一部の火曜日開催の試合がTBSの編成の都合で、また2011年の横浜も金曜日の一部の試合で同じく18時30分開始となった。その他2010年から那覇で毎年開催されている公式戦(主催は2013年が阪神、2016年がオリックス、2017年は西武、それ以外は横浜・DeNA)では、当地のライフスタイルに合わせて19時開始とした(2013年まで。2014年以降は18時30分開始)。2020年以降、新型コロナウイルス感染症蔓延拡大とそれに合わせた緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発出により、その対象地域に当たる球場のうち首都圏の各球場ないしバンテリンドームナゴヤにおいては、試合終了時刻を極力21時を過ぎないようにするための配慮から、ナイターの試合開始時刻を17:30ないし17:45と早めている。 2012年は、7月25日の巨人対DeNA戦(東京ドーム)を19時開始とした。これは、来場者から「会社帰りでもプレーボールから試合が見たい」などの意見が寄せられたことから、試験的に試合開始を1時間遅らせることにしたもの。ただし、19時開始は前述した通り1970年代中盤までは本拠地開催でも盛んに行われ、それ以後も開幕戦で後楽園球場、東京ドームを併用した日本ハムと巨人が前年にAクラスを勝ち取って同日開幕となった場合、どちらか一方が19時開始 となった例もある。 全球団とも平日は原則的にナイター開催だが、パ・リーグではオリックス以外の5球団が例外的に平日にもデーゲームを組むことがある。 パ・リーグでは、土曜・日曜・祝日の開催は原則デーゲームとしているが、ロッテと楽天、西武、そして試合当日がほっともっとフィールド神戸である場合のオリックスは、夏場の一部 で暑さ対策として、また飛行機での移動が多い日本ハムやソフトバンクを中心に、カード初日のうち移動日を挟んでいない場合は、移動時間に余裕をもたせるためナイターまたは17時開始の薄暮ゲームとするケースもある。 セ・リーグでも、近年は全球団とも土曜・日曜・祝日の開催では夏場の一部を除いて極力デーゲームとしているが、ヤクルトでは本拠地である明治神宮野球場が大学野球の試合を優先しているため、夏場でなくてもナイターであるケースが多い。ただし、ファンサービスの一環として2013年以後、土・日の開催を17時からの薄暮デーゲームとする試合がある。また、DeNAでは2016年7月23日・24日と8月6日・7日の試合は17時30分開始 としている。かつては巨人戦の試合におけるプロ野球中継はテレビ(地上波)での視聴率が稼げたこともあって、特に東京ドーム完成後の1988年以降、2000年まで開催されていた円山球場(照明非設置)でのカード及び消化試合の一部を除いてほぼナイターとしていたが、2005年頃から興行面での考慮 や、ゴールデンタイムのレギュラー番組を優先させるキー局の意向もあり、巨人戦でもホーム・ビジター問わず土曜・日曜・祝日では薄暮を含むデーゲーム開催が増加傾向にある。 このため、週末は夏場の一部を除いて全6試合ともデーゲームで行われ、ナイトゲームを組まなくなる例が多くなっている。セ・リーグ、パ・リーグともに、空調完備のドーム球場では夏場でも週末はデーゲームで開催されることが多く、カードの組み合わせによってはナイトゲームはセ・リーグの1試合のみ、ということもある。ただ、2017年9月30日(土曜日)の開催では、シーズン終盤ということもありチームによっては前日から移動日を挟めず遠距離の移動もあったため、週末の開催ながら移動時間の確保のためドーム球場も含めて6試合全てが18時開始のナイターという近年では珍しいケースとなった。 セ・パ交流戦では、1カードがホーム・ビジター2試合ずつだった2007年から2014年までは、土曜とその翌日の日曜とでカードが入れ替えとなるケースがあったため移動の関係で一部土曜をデーゲームとし日曜にナイターあるいは薄暮試合として行われたこともある。 日本シリーズは、かつては1964年にナイター開催した 以外は1993年まで全試合デーゲームで行われていたが、1994年に試験的に平日開催の第3 - 5戦をナイトゲームとしたところ好評であったため、1995年から全試合で18時台開始(球場または試合により開始時刻が異なる)というナイトゲームに移行した。 オープン戦(春季)は気候の問題もあり通常はデーゲームで行われるが、空調完備のドーム球場では主に平日にナイターで開催する場合もある。
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