日本でのメディアミックスとは? わかりやすく解説

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日本でのメディアミックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 15:52 UTC 版)

メディアミックス」の記事における「日本でのメディアミックス」の解説

日本においては1973年小松左京の小説『日本沈没』光文社より刊行直後から間髪を入れず映画ラジオドラマテレビドラマ等様々な形態相次いで制作され、それらが相乗効果生んでベストセラーとなったケース大規模メディアミックス嚆矢といえるが、代表的な成功例として挙げられるのは、その後角川書店1970年代後半自社発行書籍小説作品)の映画化行い、その原作作品映画イメージ連動させた新装カバー付けて売り込み業績伸ばしたことで「メディアミックス」という言葉と共に注目され広告手法である。これらの手法は当時角川商法などと呼ばれたが、角川出版という宣伝メディア持っていたため、大規模な広告展開出来た。現在でも角川書店とその関連会社アスキー・メディアワークス富士見書房など)は「日本メディアミックス商業展開元祖存在」として取り上げられることが多い。ただし、自社書籍映画化するという手法徳間書店それよりも早く試みており、こちらを元祖だとする見方もある。 メディアミックスのような事例日本でも昔からあり、例えば『月形半平太』などの作者行友李風小説修羅八荒」を大正14年1925年10月27日から、大正15年1926年8月12日まで大阪東京朝日新聞250連載したが、連載終了前に松竹蒲田日活マキノ映画参戦した三社による映画競作が行われ、さらにラジオ劇レコード化浪曲化舞台劇にも連載終了前に波及した当時はこうしたケース珍しくなかったといわれる1970年代前半には、当時岡田茂東映社長が、日本映画将来の見通し暗かったことから、経営多角化一つとして1973年出版事業乗り出し黒崎出版提携してテレビランド』を創刊したり、徳間書店社長徳間康快組んでアサヒ芸能』と原作連動させ、映画山口組三代目』を製作したり、成人向け劇画雑誌コミック&コミック』を創刊したことがあり、この『コミック&コミック』で岡田徳間構想した目玉企画が、東映映画監督原作を担当した劇画作品雑誌連載した後、映画化するというもので、この雑誌連載され鈴木則文監督の『聖獣学園』が映画化された。当時アサヒ芸能』の特集部に在籍した鈴木敏夫は『コミック&コミック』で、東映気難しい監督たちと若手劇画家を繋ぐ調整役だったといわれる大塚英志は「映画劇画平然と往復しようとする大胆な感覚は、以降スマートなメディアミックス先取りしており野心的岡田茂徳間康快という二人怪物による"劇画"と"映画"という『コミック&コミック』の近さは、やはり『ナウシカ』における"まんが"から"映画"への近さ問題地続きだと私には思える」などと論じている。 1970年代後半には、自主映画CMディレクター出身大林宣彦東宝映画HOUSE』を撮ろうとして、企画としては1975年東宝会議通ったものの、撮影所助監督経験のない大林監督することに、当時東宝助監督たちが猛反対し、その後2年の間、映画製作は始まらず。この事態業を煮やした大林は「『HOUSE映画化実験するキャンペーン」と銘打って映画製作より先にHOUSEブーム起こしてやろうと積極的にメディア露出したり、『HOUSE』をラジオドラマにしたり、コミック化ノベライズなど、大林主導で「メディアミックス」を仕掛けていき、これらが功を奏して知名度上がって話題となり、東宝企画進めざるを得なくなって2年後1977年にようやく本体映画化決まったことがあった。既存映画界とは別のところで仕事をしていた大林角川春樹は、ほぼ同時期にそれぞれの方法で「メディアミックス」を仕掛けていた。これを「メディアミックス」の先駆評価する見方もある。大林の「メディアミックス」の成功は、助監督経験のない、撮影所育ちでない映画監督出現という映画界新し流れ生み出している。大林角川が「メディアミックス」のヒント得たのは、ともに1970年アメリカ映画ある愛の詩』である。 1980年代には月刊少年キャプテン徳間書店)、月刊コミックコンプ角川書店)、月刊コミックNORA学習研究社)などのいわゆるマイナー系の漫画雑誌登場し、やがてメディアミックス企画漫画多数連載することになる。

※この「日本でのメディアミックス」の解説は、「メディアミックス」の解説の一部です。
「日本でのメディアミックス」を含む「メディアミックス」の記事については、「メディアミックス」の概要を参照ください。

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