新規採用技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/06 02:17 UTC 版)
上述のように当線は同社として初の臨海直接昇圧方式を採用し、1974年1月の昇圧が予定された。これに伴い、本線起点の袖ヶ浦火力発電所構内に建設された変電所も、塩害を避けるため世界初の屋内式変電所とされた。東京電力はこの変電所の建設の為、1972年10月関電工に予報発注を行った。機器据え付けにはアンカーボルト、天井、作業用照明等の制約を受けることとなり、クレーン車の移動は最小限とせざるを得ず、隣接機器との安全距離確保のため作業手順も複雑を極めたという。 塩害対策の為、基本的には過絶縁方式が採られたが、一部がいし洗浄装置を備えたところもある。 安全性向上のため鉄塔昇降機の本格採用した。東京電力は当線建設前に試作品を京葉試験線、新栃木東関東線において試用して実用性を確保したと判断し、当線にて本格採用に繋がっている。 作業員の昇塔用に垂直ガイドレール、腕金移動用に水平ガイドレールが設置された。
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新規採用技術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 23:45 UTC 版)
概要でも多少触れたように、福島幹線での実験・実証などをベースに、下記のような新機軸が採用された。 労働力不足と送電線工事量増大を見越し、阿武隈山地の18基には万能掘削機を採用し、工事の全工程を当該機により機械化した。母体は小型のバックホウローダーで、岩砕の際はブレーカー、埋め戻し土突き固めの際はタンパー、アンカー基礎掘削の際はボーリングマシン等をアタッチメントのように組み合わせ使用する。登坂能力は最大30度である。 基礎設計を従来の土質・荷重条件を変化させた図表をベースに実施する方法を改め、計算機使用を前提としてコスト関数を設定、荷重、土質等の制約条件を満足させつつ工事費を最小化する手法に切替した。新手法は鉄塔の大小に関係なく汎用性があり、手計算では一人1日1基程度の設計スピードだったものが、数百基を一週間で設計可能となり、5 - 20%の工事費節減に役立ったという。 阿武隈山地は真砂地帯(風化花崗岩)のため、地質上の引き上げ抵抗力を持たせるため、鉄塔の内約70基は経済性向上を目的にPSアンカーないしロックアンカー工法を採用し、福島幹線より適用範囲の拡大を図った。 里側の軟弱地盤部分では約10基の基礎にプレキャスト・ウェルを採用した。これは向上であらかじめコンクリート製のウェルを製作して現地に搬入、現場組み立て後内側をクラムシェルで掘削、ウェルを継ぎ足し、鋼棒で締結して一体化しながら支持層に到達させる方法である。支持層深さが15 - 20m、引き上げ荷重130 - 300t程度の角度鉄塔に適性があり、メリットとしては工事費を10 - 15%低減し、工期を短縮、無振動・無騒音で実施可能な点である。 架線についても従来の工具、四導体延伸工法では困難のため、線かわし一線引き多条同時延線工法を採用し、必要な工具も新開発した。 導体の大サイズ化に伴い、がいし、関連金具もそれに対応したものを開発する必要があった。東京電力は日本碍子、大同電機工業、日本可鍛鋳鉄所、旭可鍛鋳鉄所と共同で高強度がいし装置を開発した。具体的には従来のASCR410mm24導体に比較し本線の一部に採用したTACSR810mm24導体でも1.5倍に達することから、従来の21t系列がいしに加えて30t・40t・50tの各系列がいしをラインナップした。30tまではIECによりボールピンソケットが標準化されていたことからIEC規格を満足するものとされた。その他キャップをマリアブル鋳鉄からダクタイル鋳鉄へ、割ピンには耐食、耐磨耗に優れたSUS304を採用した。また磁器材質には熱膨張係数の低く、普通磁器に対して10倍の耐アーク性を持ついアルミナ磁器を採用した。高強度化により並列連数もASCR410mm24導体で21t3連だったものがTACSR810mm24導体では平野部は30t2連、山岳地で支持点高低差の大きな個所には40t級がいしで補強が行われている。このように連数を削減し、建設保守を簡略化した。
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