文字・表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 01:36 UTC 版)
「万葉仮名」も参照 文字は漢字のみであり、平仮名・片仮名はまだなかった。従って漢字を用いて日本語を表記した。その際、漢字の意味を用いる方法と、漢字の音だけを用いる方法とがあり、後者は万葉仮名と呼ばれる用法である。両者は用途に応じて混用されることが多いが、万葉仮名のみで綴られた文章や万葉仮名を用いない変体漢文で綴られた文章もある。万葉仮名のみを用いたものには、『古事記』『日本書紀』等の中にある歌謡や『万葉集』の一部、「正倉院仮名文書」と呼ばれる消息などがある。万葉仮名を用いないものには、『法隆寺薬師仏造像記』、『古事記』の本文などのほか、『万葉集』の「略体歌」と呼ばれる表記がある。両者を折衷したものの中には、助詞・助動詞・活用語尾などを小書きにした「宣命体」という表記もある。 万葉仮名のみ一字一音式の例 安良多末能 等之由伎我敝理 波流多々婆 末豆我夜度尓 宇具比須波奈家(あらたまの としゆきがへり はるたたば まづわがやどに うぐひすはなけ) 略体歌の例 恋為 死為物 有者 我身千遍 死反(こひするに しにするものに あらませば わがみはちたび しにかへらまし) 宣命書の例 日嗣止定賜弊流皇太子爾授賜久止宣(日嗣と定め賜へる皇太子に授け賜はくと宣る)(適宜送り仮名を施した) 万葉仮名の用法には音読みを用いた「音仮名」と訓読みを用いた「訓仮名」とがあり、前者の方が早く後者は遅れて成立した。一字一音だけでなく、「兼(けむ)」「越(おと)」「金鶴(かね・つる)」のように漢字一字で日本語の二音節を表したものもある。また「金風」で「あきかぜ」と訓むような特殊な読み(義訓)や、「十六」で「しし」(16=4×4)、「山上復有山」で「いで」(山の上にまた山=出)と訓むような言葉遊び的な表記(戯書)もある。
※この「文字・表記」の解説は、「上代日本語」の解説の一部です。
「文字・表記」を含む「上代日本語」の記事については、「上代日本語」の概要を参照ください。
文字・表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 14:37 UTC 版)
サンスクリットは本来文字を持たない言語であり、その後も近代までは書記よりも読誦を主とする文化が続いていた。このことが逆に、時代・地域によって異なる様々な表記法をサンスクリットにもたらした。サンスクリットが文字表記されるようになるのは4世紀ごろにインド系文字の祖であるブラーフミー文字がサンスクリット表記に使用されるようになってからであるが、この文字は本来より新しい言語であるプラークリットの表記のために開発された文字であり、正確な表記のために新たな表記法が開発された。さらにブラーフミー文字表記のサンスクリットはインド文化とともに東南アジア諸国に伝播し、この地に多様なブラーフミー系文字を生み出すこととなった。日本では伝統的に悉曇文字(シッダマートリカー文字の一種、いわゆる「梵字」)が使われてきたし、南インドではグランタ文字による筆記が、その使用者は少なくなったものの現在も伝えられている。 現在では、地域をとわずインド全般にデーヴァナーガリーを使ってサンスクリットを書くことが行われているが、このようになったのは最近のことである。ラテン文字による翻字方式としてはIASTが一般的である。
※この「文字・表記」の解説は、「サンスクリット」の解説の一部です。
「文字・表記」を含む「サンスクリット」の記事については、「サンスクリット」の概要を参照ください。
文字表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 09:35 UTC 版)
「アルカイカム・エスペラントム」の記事における「文字表記」の解説
エスペラントの綴り字のうち、置き換えられるべきものは、以下の通りである(凡例:Esperanto → Arcaicam Esperantom /音素/)。その他はそのままである。 aŭ → aù /aw/ c → tz /ts/ ĉ → ch /tš/ dz → zz /dz/ eŭ → eù /ew/ f → ph /f/ g → g(+「e」「i」「œ」以外)/g/ g → gu(+ e / i / œ)/g/ ĝ → gh /dž/ ĥ → qh /x/ j → y /j/ ĵ → zh /ž/ k → c(+「e」「i」「œ」以外)/k/ k → qu(+ e / i / œ)/k/ ks → x /ks/ kv → cù /kw/ (対応関係無し)→ œ (oe) /ø/ ŝ → sh /š/ ŭ → ù /w/ v → w /v/
※この「文字表記」の解説は、「アルカイカム・エスペラントム」の解説の一部です。
「文字表記」を含む「アルカイカム・エスペラントム」の記事については、「アルカイカム・エスペラントム」の概要を参照ください。
文字表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/17 17:45 UTC 版)
二重音字のひとつ。ギリシャ語のファイ(大文字 Φ、小文字 φ)の音写に由来する。元来日本語の「ファ」、「フィ」、「ふ」「フェ」、「フォ」の子音と同じ無声両唇摩擦音/ɸ/(IPA)=/p\/(X-SAMPA)であるが、現代では/f/で発音する言語が多く、その中にはphを使わずfで書かれるようになったものもある。
※この「文字表記」の解説は、「PH」の解説の一部です。
「文字表記」を含む「PH」の記事については、「PH」の概要を参照ください。
文字表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 08:55 UTC 版)
「ペンシルベニアドイツ語」の記事における「文字表記」の解説
現在、ペンシルベニアドイツ語には、2つの競合する表記の方法が存在している。 例えば「主の祈り」は、次のように2通りに表記され得る。 Unsah Faddah im Himmel,dei nohma loss heilich sei,Dei Reich loss kumma.Dei villa loss gedu sei,uf di eaht vi im Himmel.Unsah tayklich broht gebb uns heit,Un fagebb unsah shulda,vi miah dee fagevva vo uns shuldich sinn.Un fiah uns naett in di fasuchung,avvah hald uns fu'm eevila.Fa dei is es Reich, di graft,un di hallichkeit in ayvichkeit.Amen. Unser Fadder im Himmel, dei Naame loss heilich sei, Dei Reich loss kumme. Dei Wille loss gedu sei, uff die Erd wie im Himmel. Unser deeglich Brot gebb uns heit, Un vergebb unser Schulde, wie mir die vergewwe wu uns schuldich sinn. Un fiehr uns net in die Versuchung, awwer hald uns vum Iewile. Fer dei is es Reich, die Graft, un die Hallichkeit in Ewichkeit. Amen. 参考までに、現代の標準的ドイツ語による表記は、次のようになる。 Vater unser im Himmel, geheiligt werde dein Name. dein Reich komme, dein Wille geschehe wie im Himmel, so auf Erden. Unser tägliches Brot gib uns heute, und vergib uns unsere Schuld, wie auch wir vergeben unseren Schuldigern. Und führe uns nicht in Versuchung, sondern erlöse uns von dem Bösen. Denn Dein ist das Reich und die Kraft und die Herrlichkeit in EwigkeitAmen.
※この「文字表記」の解説は、「ペンシルベニアドイツ語」の解説の一部です。
「文字表記」を含む「ペンシルベニアドイツ語」の記事については、「ペンシルベニアドイツ語」の概要を参照ください。
- 文字・表記のページへのリンク