律令祭祀の変容と平安祭祀とは? わかりやすく解説

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律令祭祀の変容と平安祭祀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 04:39 UTC 版)

神道の歴史」の記事における「律令祭祀の変容と平安祭祀」の解説

平安時代に入ると、律令制弛緩伴って律令祭祀制度変容ていった798年延暦17年)には、全国官社への班幣という制度維持できなくなり官社を、以前通り神祇官より班幣を行う官幣社と、国府から班幣を行う国幣社二分することとなったまた、大社小社分類行われ、特に霊験大きな神社名神大社とされた。それらの区分は、後述する927年延長5年)の延喜式神名帳にまとめられている。 また、律令制弛緩に伴う天皇内廷機構伸長により、神祇官関与せず天皇近臣直接関与して、関係の強い特定神社恒例祭祀国家公的性格付与して行う公祭という祭祀が、奈良時代後期から平安時代初期生じた称徳天皇朝に藤原光明子らが先導して藤原氏氏神祀る春日神社恒例祭を公祭化したのが始まりである。さらに、天皇伸長よるものとして、臨時祭が行われるようになる。臨時祭とは、恒例祭祀を除く特定神祇への祭祀であり、天皇直接祭使派遣して行う形式である。その初例は宇多天皇朝に宇多天皇受けた神託基づいて行われた賀茂臨時祭であり、後に恒例化するものも含めて臨時祭呼称された。 昇殿制が整備され宇多天皇においては天皇内裏毎朝石灰壇呼ばれる台で伊勢神宮遥拝する毎朝御拝や、特定神社神宝を送る一代一度大神宝使制度始められるなど、天皇近臣直接関与する祭祀が一層拡大したまた、朱雀天皇朝には最も丁重な天皇御願祭祀である行幸初め行われた今まで祭祀では、天皇はあくまで宮中とどまって祭使派遣するのみであったが、行幸では天皇直接神社行宮まで赴いて、そこから祭使派遣するという点が今までにない形態である。 また、この頃には貴族内で氏神祭祀に関する関心高まり斎部広成斎部氏忌部氏)の伝承について記述し中臣氏対抗した古語拾遺』や、物部氏によって作られたと考えられる各氏伝承をまとめた『先代旧事本紀』、さらに各氏出自伝承などをまとめた官選の『新撰姓氏録』も作られ各氏が、神代連なる神別氏族」、皇族から枝分かれした皇別氏族」、外国出自を持つ「諸蕃」、出自不詳の「未定雑姓」に分類された。 神道に関する法令としては、延喜式927年延長5年)に完成し、その巻1から巻10までが神道に関する法令当てられた。この10巻総称して神祇式」とも呼ぶが、巻1・2は四時祭上・下、巻3は臨時祭、巻4は伊勢大神宮、巻5は斎宮寮、巻6は斎院寮、巻7は践祚大嘗祭、巻8は祝詞、巻9・10神名上・下について記載された。 また、名神大社への奉幣維持できなくなったことから、その中でも特に崇敬の厚い神社に対して別の奉幣を行う祈年穀奉幣が行われるようになり、それが後に十六社奉幣へと展開し随時追加され二十二社制度へと収斂した。二十二社への奉幣は、中世後期1449年宝徳元年)まで行われた地方祭祀においては派遣され国司それぞれの国において国内神社序列化して参拝する神社順序定めた一宮制度が発達した国司参拝する神社国内神名帳にまとめられ、後には二宮以下の神社一つにまとめた総社見られるうになる

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