伝承など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 01:52 UTC 版)
食用のみならず、モクズガニにまつわる伝承や地名などは各地にあり、なじみ深い動物だったことがうかがえる。たとえば長崎県西海市大瀬戸町雪浦川には「つがね落としの滝」(つがねの滝)という滝があり、これは産卵のため川を下るモクズガニが滝から落ちる様から名づけられたものと思われる。 福岡県大牟田市の夏祭りには10メートル余りの大蛇(龍)の山車が出され、大蛇の目玉争奪戦がくりひろげられる勇壮な祭りがある。その由来は諸説があるが、その1つに大牟田市三池地区の大蛇伝説がある。大蛇の生贄にされようとしたお姫様を大ツガネ(モクズガニ)がハサミを振って格闘の末、大蛇から救ったという話で、ツガネのはさみで大蛇が3つに切られ3つの池となったという。三池の名称は三池炭坑で有名だが、大牟田の一地域を示すとともに、一般的に大牟田の別称として企業名などにもよく使われる。 また、さるかに合戦の別伝で、カニがサル(猿)から奪ったカキを持って巣穴に逃げ込む話がある。サルが怒って「それでは巣穴に糞をひり込んでやる」と言って尻を向けたので、蟹がサルの尻の毛を鋏でむしった。それ以来、サルの尻から毛がなくなり、蟹の鋏には毛が生えるようになったという。
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