大蛇伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 08:01 UTC 版)
6代目住職の目道和尚の代、青目寺の若層2名が行方不明となった。その12年前頃から七ツ池に大蛇と思しき魔物が棲んでいると噂があったため、それが大蛇の仕業であると噂になり、観世音菩薩への参詣も大蛇の危難を恐れて中止する状況になった。目道和尚は大胆不敵な性格であり、弟子2名の復讐のため大蛇退治を計画した。人間大の人形を作り、浴衣を着せ頭には帽子様のものを被せ、腹の中に火薬を込めた。その人形を池の堤に座らせて遠くから様子を覗うことにした。夜も三更(子の刻)過ぎ、胴回り3尺、長さ3間の大蛇が現れた。大蛇が人形を呑み込むと、人形は天地が轟くほどの音で爆発した。和尚は勇気を振り絞って現場に近づくと、大蛇の胴体は千切れ飛び、四方が血で真っ赤に染まっていた。寺に戻って松明に火をつけ、大勢の人びとを集めて再び池に戻り、草原の中に大蛇の頸を発見した。直径1尺余りで、2列に並んだ歯は先端が尖って針のように鋭かった。一同は頸を拾い上げて青目寺に持ち帰った。毒蛇とはいえ世にも稀な怪物であり、後々の祟りも懸念して、本尊の前に供えられ大蛇供養が行われた。
※この「大蛇伝説」の解説は、「青目寺」の解説の一部です。
「大蛇伝説」を含む「青目寺」の記事については、「青目寺」の概要を参照ください。
- 大蛇伝説のページへのリンク