岩手山(岩手県)
2038m 北緯39度51分09秒 東経141度00分04秒 (岩手山)(三角点) ※座標は世界測地系による
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概要
玄武岩~安山岩(SiO2 50~60%)の西岩手(三重式)・東岩手(二重式)の2成層火山が結合。東岩手山の方が新しく、外輪山頂火口縁の薬師岳は本火山群の最高峰である。
有史後の噴火は、西岩手山大地獄(現在も硫気活動活発)での小爆発1回のほかは、すべて東岩手山である。爆発型噴火が特徴であるが、溶岩の流出も多数認められる(18世紀)。現在、薬師火口と同火口内にある妙高岳では、数箇所で弱い噴気が認められる(2004年)。 別名、南部片富士、岩手富士、岩鷲山、奥の富士、霧山岳。
最近1万年間の活動
約7000年前に東岩手火山の山頂部が崩壊し、山頂部には馬蹄形火口が形成された。この崩壊で、東麓に平笠岩犀なだれ堆積物が広がった。その後、この馬蹄形火口内でマグマ噴火によって現在の薬師岳を形成する噴火が続いている。歴史に残る噴火は、17世紀に以降であるが、地質調査では平安時代から江戸時代にかけて、小規模な山体崩壊や山頂噴火のあったことが確かめられている。また、約7000年前以降に西岩手山でも、やや規模の大きな水蒸気爆発が少なくとも4回発生している。文献に記載され、また噴火の規模について明らかにされているのは、1686(貞亨3)年の山頂噴火である。山頂の御室火口のマグマ水蒸気爆発に始まり、西根町・玉山村・滝沢村・盛岡市にまで降灰があり、火砕サージ、火山泥流が発生した(土井:1999、2000)。
記録に残る火山活動の記録
過去の火山活動履歴
※「概要」及び「最近1万年の活動」については日本活火山総覧(第3版)(気象庁編、2005)、「記録に残る火山活動」については前述の活火山総覧及び最近の観測成果による。
火山観測
気象庁では、地震計5台、空振計1台、遠望カメラ1台を設置しています。また東北大学から地震計2点のデータ分岐を受けています。これらのデータを仙台火山センターへ常時伝送し、火山活動の監視・観測を行っています。
このほか東北地方整備局のカメラ映像の分岐を受け、防災対応のため盛岡地方気象台で表面現象の把握を行っています。
また年に1回の現地観測をおこない、赤外熱映像装置による地熱地帯の状況、噴気地帯の状況等の把握を行っています。
観測点配置図
火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。
最新号(2009年6月の火山活動解説資料(pdf:128kb)) (なお、2009年7月の活動解説資料は、2009年8月7日に発表予定です。)
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