宇宙保安局関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 08:08 UTC 版)
「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」の記事における「宇宙保安局関係者」の解説
イリタ 声 - 若本規夫 「宇宙に秩序を」というスローガンに基づき徹底した管理社会の実現による人類の幸福を実現せんと邁進する宇宙保安局長官。元は地球の旧家の出身であるが、父の任務の都合で幼少期を冥王星で過ごす。父の死を経て母の実家である地球の祖父宅で暮らすようになった少年時代は祖父や保安局員養成学校の同期達から自身や父親のことを「冥王星帰り」などと蔑まれる差別を受けていた。 正式な局員になってしばらく後、アルカディア1号艦時代の若かりしハーロックと対峙、戦士の銃を突きつけられ死を覚悟するものの見逃される。その件より以降は執拗にハーロックを追いかけるようになる。 作中では監獄惑星に収容していた犯罪者達の命を利用して螢を捕まえるといった手段を選ばぬ強引な手腕を見せる一方、基本的には理知整然とした判断と自身の行動に覚悟と責任を取る「漢」としての一面も持っている。 首相より地球を消滅させたファタモルガーナ号の追跡に艦隊総責任者として任命されるもののヌーの復元能力と精神攻撃の結果、艦隊側が同士討ちを始め一方的な壊滅を果たす。 その際辛くも生き残るも目前に現れたアルカディア号に対し、一人の保安局員として「秩序を乱す海賊」を相手にするために単身小型艦載機で挑むも、アルカディア号の主砲砲撃により艦載機の機関部を撃ち抜かれ航行能力を喪失し宇宙を漂流する。その際偶然通りかかったトミ子親子に救われ、中央で指揮をしていた時分には見えなかった世の理不尽と歪みを目の当たりにすると共にトミ子親子と友好を深めるようになる。 その後、開拓星「ネオ・テラ」にてハーロックとファタモルガーナの戦闘を目の当たりにすると、保安局長官として、また艦隊を失った責任と自分達が情報を秘匿したことで被害の深刻さが知らされることが無かった各星系に対し、管理者権限を用いて全宇宙に実状を公開する。その後ハーロックに「俺の命の後を追ってこい!」と遺言を残し単身パノプティコンへの映像送信システムを搭載した航空機でファタモルガーナに特攻を仕掛け死亡した。 首相 声 - 大竹宏 容姿は前作『キャプテンハーロック』に登場した首相と同様。但し拠点は地球ではなく一等惑星に認定された惑星の首相官邸であり執務を行うことも無くゴルフの練習や競馬などの娯楽に明け暮れる堕落した人物。イリタに地球を消滅させたファタモルガーナの討伐を命じるも、その実は成功した際はその功績を自身の手柄に、失敗した時はイリタの責任にするための打算に満ちたものであった。 トミ子 声 - くまいもとこ 夫に先立たれ、息子のイチロウ(声 - 高山みなみ)と共に惑星間の運搬業に従事する肝っ玉母さん。イリタを救助するも当初思い詰めていたイリタに警戒するも直後に息子と打ち解ける様子を見て安堵する。ネオ・テラにて保安局の定めた法の抜け道や世間の理不尽さをイリタに説明するものの彼に対しては保安局に戻るよりは新天地でやり直すべきだと説く。 しかしイリタが自身の覚悟に基づいて特攻を仕掛ける際に、イリタの遺した手紙から彼の経歴とその覚悟の深さを知る。モニターに映し出された痛々しく傷ついた彼の乗る航空機の姿を見たイチロウが目を背けた際にはそれをやんわりと咎め「男が命を賭けて戦っているんだ」と諭した。また彼女の息子、イチロウに対してもイリタからの「自分の旗を間違えるな」という遺言とその心は母であるトミ子の言葉を通して伝えられた。
※この「宇宙保安局関係者」の解説は、「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」の解説の一部です。
「宇宙保安局関係者」を含む「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」の記事については、「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK」の概要を参照ください。
- 宇宙保安局関係者のページへのリンク