国際化の検討
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:15 UTC 版)
2020年11月28日、第10回関西3空港懇談会が大阪市内で開催され、松本正義関経連会長、和田浩一国土交通省航空局長、吉村洋文大阪府知事、井戸敏三兵庫県知事、山谷佳之関西エアポート社長らが出席した。新型コロナウイルス感染拡大の影響によって関西3空港が危機的状況にあり、収束が見通せない中で、関西空港で働く1万7千人の雇用を維持する必要性を確認し、関西空港の発着枠拡大と神戸空港の国際化の検討を続けることを申し合わせた。また、関西3空港の機能維持・強化を求める国への要望書を決議した。 空港機能維持のための支援措置の延長:航空需要が一定程度回復するまでの間、雇用調整助成金の特例措置の延長及び要件緩和の継続など、必要な支援措置を講じること。 水際対策の強化:関西空港の水際対策について、施設と人員体制の拡充、ICT化を早期に実現すること。出国検査についても、国が必要な体制整備を主導すること。 関西空港におけるT1リノベーションへの支援:世界水準のインバウンド対応機能の実現、旅客処理能力の大幅向上と過密化対策など、万博開催までに大規模改修が完了するよう、資金面での支援策を講じること。 2021年は新型コロナウイルスの影響で開催が見送られたが、2022年1月13日に第11回関西3空港懇談会が大阪市内で開催され、座長を務める松本正義関経連会長、久保田雅晴国土交通省航空局長、各自治体の首長、山谷佳之関西エアポート社長らが出席した。関西空港のT1リノベーションや災害対応力強化、伊丹空港の定時運航率向上、神戸空港の国内線発着枠・運用時間の拡大やアクセス改善など、第9回懇談会での「取りまとめ」後の状況について報告され、意見交換が行われた。新型コロナウイルス禍で航空需要の落ち込みが続くなか、コロナ収束を見据えて、関西空港の発着回数上限(年間23万回)引き上げに向けた検証、関西空港の将来航空需要の精査、神戸空港の国際化の検討を着実に進め、両空港の機能を強化していくことが確認された。懇談会の報告内容は次の通り。 基本方針新型コロナの収束により、入国規制が解除されるタイミングを捉え、速やかに航空ネットワークや需要を回復させる。 2025 年までに、万全な空港受入体制を整えることにより、国家プロジェクトとして、関西一体で取り組む「大阪・関西万博」の成功を期すとともに、さらなる関西の成長へと繋げていく。 今年度末に関西観光本部において策定が予定されている「関西ツーリズムグランドデザイン 2025」などをベースに、迅速に需要回復を図るための取組を準備し、関西の官民が一丸となって進める。 関西空港コロナ収束後を見据え、国際拠点空港として、一層の競争力向上と機能強化を図っていく。 新型コロナ発生前の2019年実績等を踏まえ、2025年万博開催時とその後の成長に適切に対応できるよう、現行空域における発着回数上限引き上げに向けた検証を国土交通省に依頼した。 調査委員会による将来航空需要の予測については、現時点においても新型コロナの動向等、見極めが困難であることから、次回懇談会への報告に向けて精査を継続する。 伊丹空港引き続き、都市型空港として、地域社会との共生を基本に、環境改善と利用者の利便性向上に努める。 神戸空港関空・伊丹を補完する観点からの国際化を含む空港機能のあり方について、関西エアポート及び神戸市による検討を深化させ、次回懇談会で報告を受ける。
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