各巻の巻名と内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 08:24 UTC 版)
全40巻を正編30巻と続編10巻と分ける二部構成となっている。正編が道長の没するまでを記し、続編でその子孫のその後を記している。 「月の宴」宇多天皇の時代から書き起こす。村上天皇の御世に藤原師輔の娘安子が入内して中宮となり師輔が台頭。 「花山たづぬる中納言」花山天皇が出家した。藤原兼家登場。 「さまざまのよろこび」詮子が円融天皇のもとに入内し子の一条天皇が7歳で即位。 「みはてぬ夢」道長が実権を握る。 「浦々の別れ」伊周が道長との政権争いに敗れ大宰府に左遷さる。 「かかやく藤壺」道長の長女彰子が一条天皇の中宮となる。 「鳥辺野」定子・詮子が相次いで崩御。 「はつ花」中宮彰子の皇子出産、『紫式部日記』の引用部分あり。 「いわかげ」一条天皇の崩御。 「日蔭のかつら」三条天皇の即位。 「つぼみ花」禎子内親王の誕生。 「玉のむら菊」後一条天皇の即位。 「ゆふしで」敦明親王の皇太子辞退と道長の介入。 「浅緑」道長の娘威子が後一条天皇の中宮となり一家から3人の后が並びたつ。 「うたがひ」道長が54歳で出家、法成寺造営。 「もとの雫」法成寺落慶供養。道長栄華を極める。 「音楽」法成寺金堂供養の様子。 「玉の台」法成寺に諸堂が建立され、参詣の尼たちが極楽浄土と称えた。 「御裳着」三条天皇皇女禎子内親王の裳着の式(女子の成人式にあたる)。 「御賀」道長の妻倫子の六十の賀(長寿の祝い)。 「後くゐの大将」道長の子、内大臣教通が妻を亡くして悲嘆する。 「とりのまひ」薬師堂の仏像開眼の様子。 「こまくらべの行幸」関白頼通の屋敷で競馬が行われ。天皇も行幸した。 「わかばえ」頼通は初めての男子(通房)の誕生を喜ぶ。 「みねの月」道長の娘寛子が亡くなる。 「楚王の夢」同じく嬉子も皇子(後の後冷泉天皇)産後の肥立が悪く亡くなる。道長夫妻は悲嘆にくれる。 「ころもの玉」彰子の出家。 「わかみづ」中宮威子の出産。 「玉のかざり」皇太后妍子の崩御。 「鶴の林」道長が62歳で大往生。 「殿上の花見」関白頼通の代。彰子の花見。 「歌あはせ」倫子七十の賀。 「きるはわびしと嘆く女房」後一条天皇の崩御と後朱雀天皇の即位。 「暮まつ星」章子内親王が皇太子(後冷泉天皇)の妃に。 「蜘蛛のふるまひ」頼通は、嫡子通房を流行病で亡くす。 「根あはせ」後冷泉天皇の即位。 「けぶりの後」法成寺焼失。後冷泉天皇崩御、後三条天皇即位。 「松のしづ枝」白河天皇即位。 「布引の滝」頼通、彰子姉弟が相次いで死去。師実が関白に。 「紫野」応徳3年(1086年)白河天皇が譲位。堀河天皇が即位し、師実は摂政になる。最後に15歳の師実の孫忠実が春日大社の祭礼に奉仕する姿を描写して藤原一族の栄華を寿ぎ終了している。
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