制作・設定
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舞台として選ばれる時代は、江戸時代が圧倒的に多く、戦国時代より前を舞台とした作品は全く製作されていなかった。最も新しい時代を扱ったのは、1983年の『海にかける虹〜山本五十六と日本海軍』で、太平洋戦争を描いている。昭和時代が登場するのは本作のみで、明治時代以降を描いた作品は、本作と、翌84年の『若き血に燃ゆる〜福沢諭吉と明治の群像』の2作となる。幕末を主に扱った作品、戦国時代の作品も比較的少ない。 先述の通り、局オリジナル時代劇第1作となったのは1981年の『それからの武蔵』(萬屋錦之介主演)だが、同作は1996年に北大路欣也主演で『徳川剣豪伝 それからの武蔵』として再び製作された。この例を初めとして、2000年の『次郎長三国志』(オリジナル:1991年)、2001年『宮本武蔵』(オリジナル:1990年)、2004年『竜馬がゆく』(オリジナル:1982年)、2008年『徳川風雲録 八代将軍吉宗』(オリジナル:1986年『徳川風雲録 御三家の野望』)、2010年『柳生武芸帳』(オリジナル:1985年『風雲 柳生武芸帳』)と、特に過去の作品をリメイクした作品が増えていた。 最も多く取りあげられている題材は“忠臣蔵”で、1989年の『大忠臣蔵』、1999年『赤穂浪士』、2003年『忠臣蔵〜決断の時』、2007年『忠臣蔵 瑤泉院の陰謀』、2012年『忠臣蔵〜その義その愛』の5回取りあげられていた(主題となったのが5回。他年度作品でも挿話として数回登場しており、その回数も含めれば更に増える)。 NHK大河ドラマ原作となった小説を改めて映像化した例も多く、1982年・2004年の『竜馬がゆく』(1968年度大河ドラマ『竜馬がゆく』、原作は司馬遼太郎『竜馬がゆく』)、1988年『花の生涯 井伊大老と桜田門』(1963年度大河ドラマ『花の生涯』、原作は舟橋聖一『花の生涯』)、1999年『赤穂浪士』(1964年度大河ドラマ『赤穂浪士』、原作は大佛次郎『赤穂浪士』)、2005年『国盗り物語』(1973年度大河ドラマ『国盗り物語』、原作は司馬遼太郎『国盗り物語』)の4作がある(リメイクを含め8作品)。なお、1990年・2001年の『宮本武蔵』(原作は吉川英治『宮本武蔵』)は、本枠でのドラマ化の後に大河ドラマ化された例である(2003年度大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』)。また2009年の『寧々〜おんな太閤記』は1981年度大河ドラマ『おんな太閤記』のために書き下ろされたオリジナル脚本(橋田壽賀子)を原作として改めて映像化された作品だった。 1980年代を中心に最多の8回に出演した北大路欣也は「テレビ東京の12時間ドラマは、時代劇復権のパイオニアであったと思います」と述べている(C.A.L製作の『国盗り物語』・ユニオン映画製作の『白虎隊〜敗れざる者たち』を除く6作全てが東映製作の作品)。2007年の稲森いずみ主演『忠臣蔵 瑤泉院の陰謀』で初めて女性主人公のドラマが登場、その後2009年にも仲間由紀恵を主演に迎えて『寧々〜おんな太閤記』を放映している。 これまで最も多く製作に関わっているのは松竹で、14作製作している。これに次いで東映が13作を製作している。その他テレパックが『若き血に燃ゆる〜福沢諭吉と明治の群像』と『宮本武蔵(2001年)』、中村プロダクションが『それからの武蔵』と『竜馬がゆく(1982年)』、C.A.Lが『国盗り物語』・『忠臣蔵 瑤泉院の陰謀』・『戦国疾風伝 二人の軍師 秀吉に天下を獲らせた男たち』を、そしてユニオン映画が『白虎隊〜敗れざる者たち』をそれぞれ製作している。なお、『大江戸捜査網2015〜隠密同心、悪を斬る!』は、制作プロダクションはユニオン映画だが、製作著作はテレビ東京のみである。
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