久城家とその縁者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 20:08 UTC 版)
「GOSICK -ゴシック-」の記事における「久城家とその縁者」の解説
久城 / 武者小路 瑠璃(くじょう / むしゃのこうじ るり) 声 - 葉月絵理乃 日本にいる一弥の姉。成安女学校に通う女学生。父や兄のような、むきむきとした風貌の男を苦手としている。逆にそうでない弟の一弥のことは可愛がっており、その一弥が海外に留学してしまったため、心を痛めている。海外にいる一弥に服、小物、菓子など色々な物を送っている。一弥の手紙でヴィクトリカの存在は知っているが、「背の小さな」女の子ではなく「年齢の小さな」女の子だと勘違いしている。 活発で面倒見が良い女性であり、父や兄に対しても物怖じはせずに自らの意見を押し通そうとするが、大抵はもっと強引な父や兄に「女子供は男の言う事を大人しく聞くもの」と力ずくで抑え込まれ、これが軽いストレスとフラストレーションの原因となっている部分もある。面倒見の良さなどから、同じ女学校の後輩たちからは大変に慕われている。成績も優秀で成安女学校においては卒業後に自校の教職に就く事を打診されており本人も乗り気であるが、これが原因で、ひと騒動が起こる事にもなる。 第一期(アニメ含む)最終話では母国から逃亡し、一弥に再会するために久城家に来たヴィクトリカを保護し二人で一弥の帰りを二人で待ち続けた。ヴィクトリカとは言葉は通じないものの意思の疎通はある程度できる模様。一弥の家族の中では最もヴィクトリカを気に入っている。 原作二期からは準レギュラーとして登場。ほぼ第一期におけるセシル先生の立ち位置にある。兄(泰博)の旧友である武者小路の元に嫁し、夫の仕事(警察官僚。ICPOへの出向職員として赴任)の都合によりニューヨークへと在住し、一弥とヴィクトリカの実質的な保護者となる。REDでは1児の母として長男の緑青(ろくしょう)を産み育てている。 久城 泰博(くじょう やすひろ) 声 - 桐本琢也 久城家の長兄。帝国軍人で武道の達人。政治家。手紙で一弥に男としての生き方を説いたり、「月刊 硬派」なる雑誌を送りつけたりしている。瑠璃のことが好きな武者小路とは士官学校時代の親友。何かにつけて事を起こすタイミングが悪く、それで失恋ばかりしている。最も酷いものでは、懸想相手の家に恋文をしたためて向った時には祝言の当日であった、ということもあったらしい。 久城 寛(くじょう ゆたか) 久城家の次兄で、一弥と瑠璃の兄。発明を趣味にしている奇人。一弥との手紙のやり取りの中でヴィクトリカとパズルの解き合いを行った。瑠璃と同じくヴィクトリカのことを年端も行かない子供と勘違いしている節が見受けられるが、手紙の中では大人気ない挑発を行ったりしている。秘密の恋人がいる。 久城(くじょう) 久城兄姉弟の父であり、江戸時代において名のある武家より続く帝国軍人(ただし華族ではない)一族の当主。どのような理を説かれても、自らの正義を絶対に曲げない石頭。非常に保守的かつ精神主義・血統主義を順守したがる人物(かつ旧弊的な差別主義者)で、第二期における一弥とヴィクトリカの駆け落ちの原因。ヴィクトリカの事を「息子(一弥)を惑わす毛唐の娘」と毛嫌いし、強制的にソヴュールへ送り返そうとした。一弥がそれを察知し久城家を出て行ったヴィクトリカを追いかけたのが第二期の発端であり、ある意味では第二期のストーリートリガーとなった人物。 顔に威厳のあるカイゼル髭をたくわえ、子どもたちに威厳たっぷりかつ高圧的に接する、父権主義的な家にありがちの父親だが、自分とはタイプの異なる下2人の子ども(瑠璃と一弥)には理解してあげたくても理解が出来ずに困惑しており、その部分で非常に苦悩している描写もある。 武者小路(むしゃのこうじ) 久城泰博の士官学校時代よりの同期。かの長兄の友人だけあり、久城家の父兄をも越えうる容貌魁偉な人物。瑠璃には「四角い大きな顔に多くの髭を蓄えた、父や兄以上の体躯の大男」と認識されている。瑠璃の縁談の相手であるが、その容貌が容貌(父や兄と全く同じタイプ)であるがゆえに瑠璃に嫌われている。実は縁談よりも前に泰博の友人として久城家を訪れた事があり、その時に当時7歳の瑠璃に会っている。その時にも容貌が原因で瑠璃に嫌われ逃げられているのだが、なぜかそのような瑠璃に惹かれて泰博にその事を包み隠さず告白し、寛に「十年早い!」と激怒される。が、その言葉通りに十年経過した後、改めて久城家に縁談を申し出たという、よく言えば純粋極まりない男。 容貌が容貌であるが故に瑠璃には父や兄と同じタイプだと思われがちであるのだが、容貌には似合わぬ理知的な人物で、瑠璃の将来の希望を聞いた際には彼女の希望に沿うようにと縁談の一時的な保留を久城家に進言した(惚れた弱みと言えばそれまでかもしれないが)自らの望みや価値観よりも相手の思いや願いを優先できる、心優しい人物。それを示すように瑠璃自身、彼の瞳の輝きの中に一弥と同質の優しさの光を見出す描写がある。 戦後は、どういう伝によるのか軍人から警察官僚となり、ついに瑠璃と結婚、つまり第二期における一弥の義兄に当たる人物。第二期ではICPO職員としてアメリカに赴任。ニューヨークに妻子を残して同地を拠点に世界中を飛び回っている。本文中にこそ登場しないものの瑠璃と共に一弥とヴィクトリカの実質的な保護者(身元引受人)であり、彼らの理解者と目されている。
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