ヤングシャウト編集部
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桃井環八 主人公。通称カンパチ。子供の頃に読んだ『あしたのジョー』に心酔してプロボクサーになる。世界チャンピオンを目指していたが、網膜剥離の診断を受け引退。「ヒロ兄ィ」と慕う幼なじみの青梅のツテで、大手出版社の支配社の人気コミック誌「週刊ヤングシャウト」編集部にバイトとして入る。ここを新しいリングとすることを決意する。 性格は直情で涙もろい。疎井編集長が捨てた子犬「ジョン」「フィッツジェラルド」「ケネディ」の三匹を育てる。宮いわく「どんな誘惑があろうとも、最も大切なものを最優先できる屈強な男」。全裸にならないと大便が出来ないという体質を持つ。 青梅広道 支配社の人気コミック誌「週刊ヤングシャウト」編集部デスク。幼なじみのカンパチを編集部に誘う。マンガが何より好きだが、そのため効率重視の編集長とぶつかる。後の「ヤングシャウト」の看板作家の引き抜き事件以降は、編集長とも関係修復した様子。昔は水泳の日本代表クラスの実力だったが、病気が元で断念した。 疎井一郎 「ヤングシャウト」編集長。徹底した効率主義、データ主義で、「ヤングシャウト」を売り上げナンバーワン漫画誌に躍進させる。今でこそ陰険顔の中年男だが、若い頃は宮も惚れる美青年であり、周囲と衝突しつつも作家と作品を純粋に愛していた情熱溢れる編集者だった。しかし、仙台角五郎の作品が闇に葬られた件を機に、作品性や漫画家のことなど二の次の、効率、売り上げ至上主義者に変わっていった。そのため、かつての己の青さを思い起こさせる上に、今の自分の対極に位置するカンパチ、青梅らを苦々しく思っている。 後に「ヤングナッツ」による「ヤングシャウト」の看板作家の引き抜き事件という危機に対して、編集部一丸となって戦ったことから、青梅らとも人間関係が改善された様子。ドラマでは「疎井明」という名前に変更されている。 宮史郎太 「ヤングシャウト」副編集長。疎井編集長とは若い頃からの付き合いだが、カンパチたちの良き理解者でもある。背が低くオカマっぽい口調で話し、趣味も女性的。ヤングシャウト唯一の母性。かつては美青年だった頃の疎井に一目惚れしたこともあったが、結婚していて三児がいる。ハーブティーを淹れてよく編集部に持っていくが、台無しにされるのが恒例である。 目白通代 「ヤングシャウト」編集者。男まさりの性格で仕事に打ち込み、カンパチには「姐さん」と呼ばれる。女性であるということで作家から受け入れてもらえず、仕事を辞めようと思っていたが、カンパチたちに励まされて復帰する。このエピソードでは、目白の好きだったマンガとして『キャンディ・キャンディ』(講談社刊)の図版が使われていたが、原著作者に無許諾の転載であり、後のワイド版・文庫本などでは当該ページは白紙収録となっている(ワイド版第1巻480頁を参照)。実家は作者と同じ秋田。 本占地雪之丞 アイドルオタク編集者。当初は文芸編集を志し、マンガを馬鹿にしていたが、カンパチたちと付き合う内に真面目に打ち込むようになる。文芸派を気取るが、「憂鬱」程度の漢字が読めない。実家は大金持ち。 三京稔 ミリタリーマニアの編集者。疎井編集長派で、仕事などノラリクラリと適当にこなせばいいと考えており、情熱を持って仕事に取り組む青梅としばしば対立している。しかし「ヤングシャウト」の看板作家の引き抜き事件をきっかけに、青梅と共闘する。元バレエダンサーだったが、足の故障で断念。トレードマークのアフロヘアーは、最初はリアルな大きさだったが、後半は常軌を逸した大きさになる。 明治一郎 少女漫画誌から転任してきた編集者。青梅とは旧知の仲。仕事にやる気は全く無く、「仕事は時間の切り売り」が信条。アフター5の風俗通いが生き甲斐。漫画家に締め切りを厳守させる力量を持っていて、編集長からの評価は高いものの、そのやり方については目白通代からの反発を招く。 その後は本占地と組んで、新人漫画家を利用して「エロ」を主題とした作品「抜かずヌルハチ」をプロデュースし、社会現象となり、同時に仕事の面白さにも目覚める。しかし有害図書指定の後に担当を外され、謹慎処分となる。破滅的な彼の行動には、エリート家庭に育ち、いじめられっ子であった生い立ちに秘密があった。ほとぼりが冷めた後にエロを主題とした雑誌の編集長に抜擢されるが、それを拒否してアメリカに左遷させられる。その人事には社長なりの配慮があった。
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