漫画雑誌
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漫画雑誌(まんがざっし)とは、漫画の掲載を目的とする雑誌である。


名称
名称については漫画雑誌のほかに「コミック雑誌[1]」「コミック誌[2]」「漫画誌[3]」などの名称が用いられている。
歴史
18世紀末に石版画印刷(リトグラフ)が発明され、肉筆画に近い絵・イラストの出版が容易となり、1829年にフランスで風刺漫画を掲載する『シルエット』、1841年にイギリスで『パンチ』が創刊される[4]。『パンチ』はイギリス国外にも影響を与え、日本では1862年にチャールズ・ワーグマンが『ジャパン・パンチ』を横浜の外国人住民向けに創刊、同誌から着想を得た仮名垣魯文と河鍋暁斎が1874年に『絵新聞日本地』を日本人向け漫画雑誌として創刊する[4][5][6]。
草創期の漫画雑誌は風刺漫画・一コマ漫画を中心としていたが、1890年にはイギリスで続きモノ・コマ割りで進行する漫画を掲載した『コミック・カッツ』が創刊、これが現代的な漫画雑誌の原型とされている[7]。
日本でも、新聞紙上での4コマ漫画の掲載や児童雑誌での漫画連載が増えていき、1931年に『少年倶楽部』でのらくろの連載が始まる[4][5][8]。第二次世界大戦の終戦後には、1954年に文芸春秋新社が『漫画読本』、1956年には芳文社が『週刊漫画タイムズ』を創刊するなど、月刊・週刊での漫画雑誌の創刊が相次いでいく[4][5][8]。2005年時点で日本の雑誌発行部数の約28パーセントを漫画雑誌が占める状況になっている[9]。2000年代後半からは、『月刊少年ガンガン』を出版するスクウェア・エニックスが2008年に『ガンガンONLINE』の運営を開始するなど、漫画雑誌の出版社によるウェブコミック配信サイトも増えている[10][11][12]。
漫画雑誌の刊行頻度
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日本
刊行頻度の詳細については逐次刊行物#刊行頻度を、その他の日本の漫画雑誌については日本の漫画雑誌を参照
- 週刊
- 『週刊少年ジャンプ』や『モーニング』[13]などがこれにあたる。
- 隔週刊
- 2000年から2003年末までの『ビッグコミックスペリオール』[14]などがこれにあたる。
- 月2回刊
- 『ビッグコミック』や『花とゆめ』[15]などがこれにあたる。
- 月刊
- 『月刊コロコロコミック』[16]や『なかよし』[17]などがこれにあたる。
- 隔月刊
- 『ビッグコミックオリジナル増刊』や『デラックスマーガレット』[18]などがこれにあたる。
- 季刊(年4回刊)
- 『りぼん大増刊号 りぼんスペシャル』[19]などがこれにあたる。
- 年3回刊
- 『CIEL TresTres』などがこれにあたる。
- 年2回刊
- 『幻想ファンタジー』や『クロフネZERO』などがこれにあたる。
- 年刊
- 『マガジンドラゴン』や『Silky Special』などがこれにあたる。
- 不定期刊
- 『フレッシュガンガン』や『LaLaスペシャル』などがこれにあたる。
- 上記以外
- 『ハルタ』の年10回刊や2010年4月までの『プリンセスGOLD』の年9回刊などがある。
イギリス
- 週刊
- 『パンチ』(刊行停止)
脚注
- ^ 電子書籍はeBookJapan:コミック雑誌
- ^ 少年コミック誌
- ^ 新!漫画誌フェローズ誕生!!
- ^ a b c d 『日本大百科全書 22 (ませーもぬ)』小学館、1988年、195-198頁。doi:10.11501/12405201。
- ^ a b c 『本の情報事典』出版ニュース社、1986年、134頁。doi:10.11501/12234175。
- ^ 『明治の諷刺画家・ビゴー』新潮社、1978年、72-75頁。doi:10.11501/12426454。
- ^ 『世界最初事典 : シェルブック』講談社、1982年、226頁。doi:10.11501/12405135。
- ^ a b 『マンガイラスト昭和の歴史 第6巻』講談社、1985年、67-76頁。doi:10.11501/12396727。
- ^ 「第1章 日本のアニメ・マンガを取り巻く状況」『日本のアニメを活用した国際観光交流等の拡大による地域活性化調査報告書(国土交通省総合政策局調査)』(PDF)(レポート)国土交通省、2007年、19頁 。
- ^ “ヒット漫画が変わった 完全無料の「ガンガンONLINE」で「常識外れの作品」試す”. ITmedia NEWS. アイティメディア (2009年2月13日). 2025年7月19日閲覧。
- ^ “「漫画界のルールと伝統をぶちこわす」 小学館の「裏サンデー」はWeb漫画の“爆弾”となるか”. ITmedia eBook USER. アイティメディア (2012年4月4日). 2025年7月19日閲覧。
- ^ “ジャンプをスマホやPCで!少年ジャンプ+創刊”. コミックナタリー. ナタリー (2014年9月22日). 2025年7月19日閲覧。
- ^ e-1day
- ^ ビッグスリーネット
- ^ 花とゆめ.com
- ^ 月刊コロコロコミック
- ^ デジなか --なかよし公式サイト--
- ^ 別冊マーガレット サイトマップ
- ^ りぼんわくわくステーション
関連項目
漫画誌
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おもしろブック(1949年創刊)- 『少年ブック』に改題。 少女ブック(1951年創刊) 幼年ブック(1953年創刊)- 『日の丸』に改題。 日の丸(1957年創刊) こばと(1958年創刊) 少年ブック(1959年創刊) こばと幼稚園(1962年創刊) 月刊セブンティーン(1973年創刊) 花とゆめ(1974年創刊)- 白泉社に移管 ヤングユー(1986年創刊) 月刊少年ジャンプ(1969年創刊)- 旧名・別冊少年ジャンプ。 HOBBY's JUMP(1983年創刊) ぶ〜け(1978年創刊) りぼんオリジナル→RIBONオリジナル(1981年創刊) フレッシュジャンプ(1982年創刊) ベアーズクラブ(1988年創刊) 月刊ティアラ(1988年創刊) MANGAオールマン(1995年創刊) COMIC Crimson (1998年創刊、創美社発行) デラックスマーガレット(1967年創刊) JC.COM(2008年創刊) コーラス(1994年5月創刊) ビジネスジャンプ(1985年5月創刊)- スーパージャンプと合併して『グランドジャンプ』として新創刊。 スーパージャンプ(1988年10月創刊)- 上記のビジネスジャンプと合併して『グランドジャンプ』となる。 スーパーダッシュ&ゴー!(2011年10月創刊、2013年4月休刊しWEBへ移行) BLink(2011年3月創刊、2013年8月休刊しWEBへ移行、ホーム社発行) ジャンプ改(2012年4月創刊、2014年10月休刊) コミック特盛(2001年4月創刊、2015年12月休刊、ホーム社発行) YOU(1980年12月創刊、2018年10月休刊)
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