プロトティーポ期とは? わかりやすく解説

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プロトティーポ期 (1971年-1973年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 03:36 UTC 版)

ランチア・ストラトス」の記事における「プロトティーポ期 (1971年-1973年)」の解説

ランチアにとっては興味の薄いストラトスHFゼロであったが、ベルトーネからしてみると量産モデルとなった場合年間生産台数3台というランチア側とのミーティング提示されていた数字利益考えて充分魅力的であった。そこでベルトーネストラトスHFゼロミッドシップというラリー競技車にとって有利であることを利用して量産化向けた売り込みランチアに対してかけ、さまざまな要素検討した前述のようにラリー競技での勝利を目指す車を欲していたランチアワークス・チーム責任者務めていたチェーザレ・フィオリオは、ラリー競技特化されマシン席巻している中でフィアット傘下入った事によるランチア製品ラインナップ縮小と言う現状からの背景上、「手持ちの駒がなければ作ればいい」と以下の点を新たにチーム・ディレクターとして加わったピエルーゴ・ゴッバート、エンジニアであるジャンニ・トンティ、クラウディオ・マリオーリ、作業関わるメカニックからの意見纏め上げラリー競技車の条件として課した補修点検容易に行え整備性 過酷なサファリラリー・ステージに耐える頑強な機械機構(高い信頼性ラリーでの高度な運動性能 これらが2、3年で色あせてはならないという命題をもとにベルトーネ作り上げたのが強固なモノコック構造コックピット前後プレス鋼板製のボックス型サブフレーム取り付け、そのフレーム上に各々前後端のピン大きく開口する軽量なFRP前後カウル(後にヒンジ化され実戦仕様ではさらに肉薄化される)の蛍光赤色塗られランチア・ストラトスHFプロトティーポChassis No.1240)が1971年秋のトリノ・ショーで発表された。 エンジントランスミッション搭載する車体後部整備性十分に考慮した骨格とされ、サスペンション周り構造同時期にフィアット開発され当時ベルトーネ在籍マルチェロ・ガンディーニストラトス並行してデザイン携わっていたフィアット・X1/9同形式の剛性の高いものが採用され、後にX1/9はタルガ・フローリオ出場しこのサスペンション評価高めたが、ストラトスHFプロトティーポは、開発初期にはランチアフルビアエンジン、 ランチアベータ エンジンそして1971年のトリノ・ショー公開時に、フェラーリディーノV63つの異なエンジン載せサスペンション後述通り実戦テスト走行での改修必要な段階にあった。しかし、剛性確保しやすい、全長及びホイールベースの短い車両という点から、ストラトスボディ剛性当時F1マシン匹敵し例え20年近く後に出たフェラーリ・348上回るほどだったという。 この高いボディ剛性のためストラダーレに対してラリーカー大きな補強をすることなく、ほぼそのままの状態であった。この強固なシャシー発案自体はX1/9の開発にも関与していたダラーラであり、製作はランボルギーニ・カウンタックや後のBMW・M1フレーム担当したウンベルト・マルケージであったストラトスには高い競技能力期待されたために同様のMRシャーシ・レイアウトを持つX1/9で世界ラリー選手権WRC)に参戦するよりも、より宣伝効果の高いグループ4英語版クラスストラトス投入することがフィアット販売戦略により決定され、ラリーチームのエースドライバーであるサンドロ・ムナーリ、クラウディオ・マリオーリらの意見取り入れてその後の開発が行われた結果完成した最終プロトタイプスポンサー意向により1972年ツール・ド・コルスからWRCプロトタイプクラス投入された。 ツール・ド・コルス参戦当初サスペンショントラブル抱えていたものその後ダラーラバックアップ体制の下で熟成続けられた。1973年には量産モデルに近いプロトタイプ発表されたが、この車は後に純正オプションとなるルーフリヤスポイラー無く前後カウルのアウトレットルーバーの形状や、ダッシュボード上に計器類配列されワイパーは2本式といったようにストラダーレ形態との差異があった。 この時点ランチア仕様書沿って具体化改修されていく暫定的なストラトスストラダーレとしてのデチューンバージョンを視野入れた擦り合わせエンジニア加わったマイク・パークスと共にテストプロトティーポ実戦投入しつつ同時進行していく事となる。ストラダーレ生産予定公認取得予定であった1973年中に行われる予定であったが、大幅に遅れつつあった。ストラダーレデザイン製造ランチアテクニカルディレクターであるセルジオ・カムッフォが担当した

※この「プロトティーポ期 (1971年-1973年)」の解説は、「ランチア・ストラトス」の解説の一部です。
「プロトティーポ期 (1971年-1973年)」を含む「ランチア・ストラトス」の記事については、「ランチア・ストラトス」の概要を参照ください。

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