フタバガキ亜科 Subfamily Dipterocarpoideae
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「フタバガキ科」の記事における「フタバガキ亜科 Subfamily Dipterocarpoideae」の解説
13属480種程度を含む最大の亜科である。 Anisoptera Korth. メルサワ属(別名: パロサピス属)熱帯アジアに10種が自生する。メルサワ(マレー語およびインドネシア語: mersawa)とはこの属の樹種の総称であるが、コーナー & 渡辺 (1969:170) では以下でいうメルサワパヤ1種にあてられた呼称となっている。学名が昆虫のトンボ亜目のものと同じである。 Anisoptera aurea Foxw.(フィリピン名: dagang)- フィリピン固有種。 Anisoptera costata Korth. メルサワカサット(マレー語: mersawa kesat) - インドシナからマレー群島区系西部および中央部にかけて自生。 Anisoptera laevis Ridl. メルサワドリアン(マレー語: mersawa durian) - タイの半島部からマレー群島区系西部にかけて自生。 Anisoptera marginata Korth. メルサワパヤ、マレー語: mersawa paya - マレー群島区系西部に自生。 Anisoptera megistocarpa Slooten アカメルサワ(マレー語: mersawa merah) - タイの半島部からスマトラにかけて自生。 Anisoptera scaphula (Roxb.) Kurz マスカルウッド(mascal wood) - アッサム州からマレー半島にかけて自生。 Anisoptera thurifera (Blanco) Blume パロサピス(フィリピン名: palosapis) - フィリピンからスラウェシにかけて自生。A. thurifera subsp. polyandra (Blume) P.S.Ashton(シノニム: A. polyandra Blume)ガラワ(パプアニューギニア名: garawa) - マルク諸島からニューギニアにかけて自生。 マスカルウッド Anisoptera scaphula の樹皮 Cotylelobium Pierre コチレロビューム属5種。 Cotylelobium burckii (F.Heim) F.Heim - ボルネオ固有種。 Cotylelobium lanceolatum Craib(シノニム: C. malayanum Slooten)レサックブキット(マレー語: resak bukit) - タイの半島部東部からマレー半島東部、ボルネオにかけて自生。 Cotylelobium lewisianum (Trimen ex Hook.f.) P.S.Ashton - スリランカ固有種。 Cotylelobium melanoxylon (Hook.f.) Pierre レサックバトゥ(マレー語: resak batu) - タイの半島部、マレー群島区系西部に自生。 Cotylelobium scabriusculum (Thwaites) Brandis - スリランカ南西部にのみ自生。 Dipterocarpus C.F.Gaertn. フタバガキ属フタバガキ科内では3番目に大きなグループで65種、分布域はインドからマレー群島区系にかけて。この属の樹種は概してクルイン(マレー語およびインドネシア語: keruing)やアピトン(フィリピン名: apitong)と呼ばれる。一部に落葉性の種がある。 Dipterocarpus acutangulus Vesque クルインブキット(サラワク名: keruing bukit) - タイの半島部からマレー半島、ボルネオにかけて自生。 Dipterocarpus alatus Roxb. ex G.Don カンインビュ(ビルマ語: ကညင်ဖြူ カニンビュー)- インド北東部からマレー半島、フィリピン(ルソン島)にかけて自生。 Dipterocarpus applanatus Slooten - ボルネオ固有種。 Dipterocarpus baudii Korth. ヤーンプルアン(タイ名: yaang phluang) - バングラデシュからスマトラにかけて自生。 Dipterocarpus caudifer Merr. クルインプティ(ボルネオ北部名: keruing puteh) - ボルネオ(サバ州、サラワク州)固有種。 Dipterocarpus confertus Slooten クルインコビス(ボルネオ北部名: keruing kobis) - ボルネオ固有種。 Dipterocarpus grandiflorus (Blanco) Blanco オオミフタバガキ - バングラデシュからインドシナ、マレー群島区系西部からフィリピン(ルソン島北西部)にかけて自生。 Dipterocarpus hasseltii Blume ヤーンクリアン(タイ語: ยางเกลี้ยง)- インドシナからマレー群島区系西部および中央部にかけて自生。 Dipterocarpus indicus Bedd. ブラックダマール(英: black dammar)- インド南西部にのみ自生。 Dipterocarpus intricatus Dyer ヒエンクラート(タイ語: เหียงกราด)- インドシナに自生。 Dipterocarpus lowii Hook.f. クルインバトゥ(インドネシア語: keruing batu) - マレー群島区系西部に自生。 Dipterocarpus obtusifolius Teijsm. ex Miq. ヒエン(タイ語: เหียง)- インドシナからマレー半島(プルリス州)にかけて自生。 Dipterocarpus retusus Blume(シノニム: D. trinervis Blume ディプテロカルプス・トリネリビス)- アッサムから中国(雲南省西部および南東部)にかけて、またインドシナから小スンダ列島にかけて自生。 Dipterocarpus tuberculatus Roxb. イン(ビルマ語: အင်)- バングラデシュからインドシナにかけて自生。 Dipterocarpus validus Blume(シノニム: D. warburghii Brandis)ハガカック(フィリピン名: hagakhak) - ボルネオ北部および東部からフィリピンにかけて自生。 Dipterocarpus zeylanicus Thwaites ホラ(シンハラ語: හොර)- スリランカ固有種。 カンインビュ(Dipterocarpus alatus)の樹皮 カンインビュの種子 Stemonoporus Thwaites和名未定の属である。26種が認められるが、その全てがスリランカ固有種である。 Upuna Symington ウプン属ボルネオ固有種である Upuna borneensis Symington ウプン(サバ名: upun)1種だけが知られる単型の属である。 ウプン(Upuna borneensis)の樹形 Vateria L.3種が知られる。リンネの『植物の種』(Species Plantarum; 1753年) で記載された属で、フタバガキ科に分類されている属の中では最初に記載が行われたものである。 Vateria copallifera (Retz.) Alston - スリランカ固有種。 Vateria indica L. インドコーパル(インド名: Indian copal) - インド南西部および南部にのみ自生。『植物の種』で記載され、フタバガキ科に分類されている種の中では最初に記載された種である。 Vateria macrocarpa K.M.Gupta - インド南部にのみ自生。 インドコーパル(Vateria indica)の樹形 インドコーパルの樹形 インドコーパルの葉 インドコーパルの果実 インドコーパルの発芽は地下性。 Vateriopsis F.Heim和名未定の属。アフリカ大陸東方のインド洋上の島国セーシェルに自生する Vateriopsis seychellarum (Dyer) F.Heim(和名未定)1種だけが知られる単型の属である。 Vateriopsis seychellarum の花 Vateriopsis seychellarum の実 Vatica L. バチカ属(別名: ナリグ属)中国南部から熱帯アジアにかけて77種が自生。 Vatica lowii King レサックピピット(マレー語: resak pipit) - タイ半島部からマレー半島にかけて自生。 Vatica maingayi Dyer レサック(マレー語: resak) - タイ半島部からマレー群島区系西部にかけて自生。 Vatica mangachapoi Blanco リュウノウガシ(別名: ナリグ、フィリピン名: narig)- 海南省からベトナム、マレー半島北部、ボルネオ、フィリピンにかけて自生。 Vatica pallida Dyer ツクバネバチカ - マレー半島(ペナン州)固有種。 Vatica rassak (Korth.) Blume(シノニム: V. papuana Dyer)レサックイリアン(サバ名: resak irian) - ボルネオからニューギニアにかけて自生。 レサックイリアン(Vatica rassak)の花 Dryobalanops C.F.Gaertn. リュウノウジュ属 7種程度が知られ、リュウノウジュ(Dryobalanops aromatica)などが含まれる。 Hopea ホペア属 バングラデシュおよび東南アジアに自生するタキアン(Hopea odorata Roxb.)やインド固有種のマラバルテツボク(Hopea parviflora Bedd.)など110種程度が知られる。 マラバルテツボク(Hopea parviflora)の葉 マラバルテツボクの花 マラバルテツボクの果実 Neobalanocarpus P.S.Ashton 和名未定の属。マレー半島に分布するチェンガル(Neobalanocarpus heimii (King) P.S.Ashton、シノニム: Balanocarpus heimii King; 別名: メラワン マレー語: merawan)一種だけが知られる単型の属である。 チェンガル(Neobalanocarpus heimii)の樹皮の様子 チェンガルの根元の様子 土場に並ぶチェンガル Parashorea Kurz パラショレア属インドシナからマレー群島区系西部および中央部にかけて13種が自生。属名 Parashorea は「サラノキ属 Shorea に似ている」の意味。本属のうち比較的軽軟な樹種はバグチカン(フィリピン名: bagtikan)、対して比較的重硬な樹種はグルトゥ(マレー語: gerutu)と総称される。発芽直後の姿が特徴的で、子葉を地面ギリギリのところに出し、次に出てくる小葉は針状で針葉樹の実生の様に見えるという。 Parashorea buchananii (C.E.C.Fisch.) Symington カエンヒン(ラオス名: kaen hin) - インドシナに自生。 Parashorea densiflora Slooten & Symington グルトゥパシル(マレー語: gerutu pasir) - マレー半島に自生。 Parashorea globosa Symington グルトゥパシルダウンブッサル(マレー語: gerutu pasir daun bessar) - マレー半島からスマトラにかけて自生。 Parashorea malaanonan (Blanco) Merr.(シノニム: P. plicata Brandis)バチカラワン(別名: ホワイトセラヤ)- ボルネオからフィリピンにかけて自生。 Parashorea parvifolia Wyatt-Sm. ex P.S.Ashton ウラトマタブキット(ブルネイマレー語(英語版): urat mata bukit) - ボルネオ固有種。 Parashorea smythiesii Wyatt-Sm. ex P.S.Ashton ウラトマタバトゥ(サバ名: urat mata batu) - ボルネオ固有種。 Parashorea stellata Kurz グルトゥグルトゥ(マレー語: gerutu gerutu) - インドシナからマレー半島にかけて自生。 Parashorea tomentella (Symington) Meijer ウラトマタブルドゥ(サバ名: urat mata beludu) - ボルネオ(サバ州、東カリマンタン州)固有種。 パラショレア属の樹形の例(バチカラワン Parashorea malaanonan) Shorea Roxb. ex C.F.Gaertn. サラノキ属 200種近くが知られる最大の属。サラソウジュ(Shorea robusta)が含まれる。一部に落葉性の種がある。 Shorea属の幹S. bracteolata Shorea属の葉S. maxima Shorea属の花S. rocburghii Shorea属の花S. robusta
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