ビクトルおよびオリジナルの兵士たち
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「ナポレオン -獅子の時代-」の記事における「ビクトルおよびオリジナルの兵士たち」の解説
ビクトル 本編オリジナルの人物。連載開始時から登場し、一兵士として裏の主役とも言える人物である。そそっかしく、迂闊なところが最大の特徴。ナポレオン、フーシェ、ダヴー、ランヌ、ネルソンら主要人物とトラブルをしょっちゅう起こしたり、巻き込まれたりする。兵士としては無能であったが、過酷な従軍の中でしぶとく強靱な脚力と度胸を身につけていく。 処刑人サンソンの手伝いをしていたが解雇され、トゥーロン攻囲戦からナポレオンの率いる部隊に従軍する。トゥーロンでは派遣議員のふりをして敵を陽動し、イタリア遠征ではひたすら移動しながら連戦という戦線の過酷さを体験した。東方遠征では敵に捕虜として捕まり、貞操を奪われてしまうが、後に「尻の仇」を討つことに成功する。ナポレオンのエジプト脱出後は、他の大勢の将兵と共にエジプトに置き去りにされるも、やがて疫病神扱いされて追い出された。フランスへの帰路、ドゼー、ダヴーらとともに乗船がネルソンによって捕獲される。その際、ドゥノンからもらったエマ・ハミルトンの裸体画をめぐりネルソンと争い海に転落。捕虜となった。その後、船員を経てポルトガルで投獄されたところをランヌに救い出され、資金援助を受けビストロを開店。この店ではサンソンの口利きでスルトがパン職人として働いていた。しかし「ビストロ・ビクトル」はカトゥーダルによる第一執政暗殺計画に巻き込まれ火災が発生、一夜にして燃え尽きてしまった。 その後、ゆきだおれていたのをサンソンに介抱され軍をやめるよう説得されるも、ビトーという徴兵拒否者の身代わりに新兵として再び従軍。スパイとして疑われるも、ダヴーにより嫌疑が晴れた。 敵味方問わず重要人物を銃撃することが多い。ツーロンでのフッド提督、イタリア遠征時のラアルプ将軍、エジプト遠征時のフェリポー、イエナ・アウエルシュタットの戦いのブラウン・シュヴァイク公、ボロディノの戦いのバグラチオン将軍など。さらに彼からツーロンで狙撃を習ったキリーという水兵が、ネルソンを撃ち致命傷を負わせた。 恋の悩みを持つ相手に「三人で仲良くナニしたら」と助言した結果、酷い目にあうことも多い。 単行本巻末では彼と作者との対談が書かれ、カバー下に「ビクトル戦報」が書かれることもある。 でぶ野郎 トゥーロン編に登場。マルモンの先輩格の砲兵。カルトーの悪口を言ったり、ドッペを謀殺したマルモンを逆さ吊りにしていた。兵卒の「実砲」であるナポレオンに期待を寄せている。総攻撃時に砲架の無い大砲の上に乗ってマルモンに砲を打つように命じ、発射後の反動で砲の下敷きになる。その後、肋骨をやられただけで一命を取り留めたが、退役し靴屋になると言っていた。でぶ野郎は勿論あだ名だが、名前は「オ…ス…カ…」と言いかけただけで不明。 ビクトルの仲間(のちの店主) 東方遠征編(11巻)から頻繁に登場し、ビクトルと共にエジプト、シリアで戦った戦友の片割れ。彼はアクル包囲戦中、農家の台所を借りてビクトル達に豪華料理を振る舞った。飯屋兼ホテルを営業すべくパリで修行していた腕前であり、戦友は「パリの高級食堂の味」と評価した。この食事会に飛び入りで参加していたランヌは「夢の前に怖気ず、あの男(ナポレオン)の様になれ」と激励を送った。のちに彼はフェリポーによって負傷したランヌを救助している。エジプト遠征からの帰還後は念願のレストランを開業。店は繁盛しているようだが、しばしば客によって乱闘が発生しているようである。ついにはフーシェの手回しにより王党派粛清の「お誕生会」に店を利用されて大破してしまった。このとき彼はその場に居合わせたナポレオンを痛罵するも、レジオン・ドヌール勲章を与えられ、感激している。 ビクトルの仲間(小柄な兵士) 東方遠征編(11巻)から頻繁に登場し、ビクトルと共にエジプト、シリアで戦った戦友のうち小柄なほう。戦友の料理を「パリの高級食堂の味」と評した。その後の消息は不明。 双子の鼓笛少年兵 イタリア遠征編(獅子9巻)に登場したつながった眉毛が特徴の双子。初登場時14歳。マッセナの部隊に所属していたが、兄・ビンセントをオージュローが自分の隊に入れた。のちにアイラウの戦い(覇道8巻)にて、オージュロー配下の兄が遠征が終わったら結婚すると告げていた。 ルカ・シュタイナー パリ近郊出身の兵士。妊娠したポーレットを置き去りにして、ロシア遠征に従軍した。
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