ニューヨーク公共図書館長時代とは? わかりやすく解説

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ニューヨーク公共図書館長時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/20 17:01 UTC 版)

ジョン・ショウ・ビリングス」の記事における「ニューヨーク公共図書館長時代」の解説

さてニューヨークでは、1886年に元ニューヨーク州知事サミュエル・ティルデンという人物死去したが、彼は遺言公共図書館建設条件その遺産ニューヨーク州提供するものとした。これを受けて州では既存アスター図書館加え経営危機に陥っていたレノックス図書館買い取ってその資料元に新たな図書館建設動いたその結果1895年5月23日ニューヨーク公共図書館発足したが、理事会のみが存在するだけで、図書館旧来の図書館から引き継いだ3つの施設別々に存在し館長決定していなかった。そこで理事会陸軍退官たばかりビリングス初代館長就任要請した軍医総監局図書館長時代あくまでも本業軍医で、図書館長は兼務であり、いわば「素人」ではあったものの、30年わたって館長務めてきた実績各地図書館関係者との交流によって、彼は図書館学専門家同じよう評価受けていたのである。彼はこれを受け入れてフィラデルフィアでの退官セレモニーから2週間経たない1895年12月11日初代館長就任した。 そして、彼が最初に取り組んだのは軍医総監局図書館長時代と同じ、3つの施設にあった283千冊の図書及び3冊の小冊子統一的な目録作成集約され図書館本館建設であった。彼はハリー・ミラー・ライデンバーグ(Harry Miller Lydenberg)とともに目録作成取り組み1901年100万に及ぶカード目録完成させた。一方五番街にはビリングス自らが大英図書館視察参考にして設計した図書館建設されることとなり、1911年に14年の歳月をかけて完成した。更にこれと平行してニューヨーク市各地分館建設されビリングス死去するまでに市内のほとんどの地域37分館建設されていた。ビリングスこれだけ費用投じることが出来たのは、彼がアンドリュー・カーネギー設置したカーネギー財団筆頭参与であったことによるビリングスカーネギー1892年初め出会ったが、仕事が好きで社会への奉仕喜び見出すことに共通点持った両者はたちまち親友となり、ビリングスカーネギー慈善文化事業顧問存在となっていたのである1901年ビリングスカーネギー最終的に65館に及ぶ大規模な分館有した図書館構想提案した若い頃苦学をし、読書重要性認識していたカーネギーはこの提案自分打ち明けてくれたことを喜び直ち協力申し出たまた、ビリングスらが資金不足一度継続断念したIndex Medicus」の刊行再開されたのも、カーネギービリングス対す信頼厚さによるところが大きかった。更にビリングスはこの図書館網を支え人材育成のために完成したニューヨーク公共図書館内に図書館学校を設置した。彼は優秀な人材であれば人種性別を問わなかった。後に図書館における児童サービス基礎築いたアン・キャロル・ムーアはその代表的な存在であると言えるまた、ビリングスアメリカ図書館協会会長務めた。 もっとも、ビリングス仕事没頭する余り仕事を家に持ち帰ることもしばしばで、後に彼の息子婚約者に「父親は妻や子供余り関心はない」という批判めいた手紙書き残していたことが明らかになっている。だが、1912年8月19日に妻・キャサリン病死すると、打ちひしがれた彼はそのまま病床に就くようになり、半年後に館長在任のまま75歳生涯閉じたであった

※この「ニューヨーク公共図書館長時代」の解説は、「ジョン・ショウ・ビリングス」の解説の一部です。
「ニューヨーク公共図書館長時代」を含む「ジョン・ショウ・ビリングス」の記事については、「ジョン・ショウ・ビリングス」の概要を参照ください。

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