ナチス政権期とは? わかりやすく解説

ナチス政権期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 00:53 UTC 版)

エーリッヒ・フォン・マンシュタイン」の記事における「ナチス政権期」の解説

1933年1月30日国家社会主義ドイツ労働者党ナチス)の党首アドルフ・ヒトラーパウル・フォン・ヒンデンブルク大統領より首相に任命される。 この時マンシュタインコルベルク大隊長務めていたが、基本的に好感をもってヒトラー新内閣を迎えたようである。ヒトラーヴェルサイユ条約打破主張マンシュタイン軍人にとっては全く正当な主張聞こえ、またマンシュタイン国会委員会何度陪席したことがあったが、そこで行われる政党間の罵り合い見て民主主義というものに辟易し独裁的指導者待望していたため、ヒトラー独裁的傾向にも共感持ったであった。したがってマンシュタイン初めのうちは彼の信奉するプロイセン保守主義ナチス国家社会主義の間に大きな差は無いと思っていた。 マンシュタイン最初にナチス考え異にしたのは1934年2月28日国防相ヴェルナー・フォン・ブロンベルク上級大将が「アーリア条項」を陸軍導入した時だった。マンシュタイン兵務局局長参謀総長ルートヴィヒ・ベック中将建白書したためアーリア条項導入に対して抗議行った(ただこの建白書はすでに入隊しているユダヤ人を軍から排除することについて反対した物であり、今後ユダヤ人新規入隊禁止することについては何も触れていない)。ブロンベルクはこの建白書激怒してマンシュタイン処分しようとしたが、陸軍総司令官ヴェルナー・フォン・フリッチュ砲兵大将仲裁でなんとか処分免れたという。 1934年6月末から7月初めにかけて行われた粛清長いナイフの夜」においてクルト・フォン・シュライヒャー名誉階級歩兵大将フェルディナント・フォン・ブレドウ少将殺害された際にもナチスやり口反発し上官ベック動かしてブロンベルク抗議をしようという試みに参加したマンシュタインベック参謀総長に近い立場であり、ナチ党とは距離を保っていたが、それでも軍内では昇進重ねた1933年12月には大佐昇進し1934年2月には第3師団第3軍管区司令官エルヴィン・フォン・ヴィッツレーベン大将参謀長就任した。ついで1935年7月には参謀本部作戦部部長就任した1936年10月には少将昇進。そして1936年10月6日参謀本部第1部長(事実上参謀次長)に就任しベック参謀総長支えたいずれはベック後継として参謀総長になることが予定された。またこの頃歩兵支援のために突撃砲の開発提案している。突撃砲第二次世界大戦ドイツ開発した兵器としては最も成功した安価な兵器であったとされている。 しかしブロンベルクフリッチュ罷免事件後の粛清人事により、1938年4月シレジアレグニツァ駐留する18歩兵師団師団長職に左遷された。国防軍最高司令部総長就任したカイテル歩兵大将ライバルマンシュタイン嫌って田舎追い払おうしたためであるという。マンシュタインは後に「参謀本部将校ならば誰もが願う最高の名誉ある地位モルトケが、シュリーフェンが、ベック務めた地位継承するという夢が私か葬り去られてしまった」とそのとき悔しさ述べている。 参謀総長ベックヒトラー戦争招きかねない外交反発して国防軍首脳部うちそろって集団辞職計画したが、他の軍高官誰もこれに同意しなかった。軍人は常に政府忠実なければならない考えていたマンシュタイン同意せず、参謀総長職にとどまるようベック説得あたったが、結局ベック一人辞職した

※この「ナチス政権期」の解説は、「エーリッヒ・フォン・マンシュタイン」の解説の一部です。
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