スケジュールの遅延と受注とは? わかりやすく解説

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スケジュールの遅延と受注

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 03:22 UTC 版)

エアバスA380」の記事における「スケジュールの遅延と受注」の解説

A3801号機2005年1月18日トゥールーズ本社工場完成披露式典が行われた。 6月1日エアバス社は、「納入を2か月から6か月遅らせる」と発表した問題主翼強度不足と機内配線による重量オーバーだった。前者直ち改善されたが、後者解決は困難であったA380最大定員853席すべてに個別引かれ電線延べ約563kmにおよび、接続収納予想上の時間要していることと、サービス一環として座席配したオーディオ機器配線によって重量予想以上に増え、対応に時間かかった18日時点アメリカン・インターナショナル・グループ (AIG)リース部門インターナショナル・リース・ファイナンス (International Lease Finance Corporation, ILFC) を含む16航空会社A380型機を発注しており、その数は27機の貨物機含め159機にのぼったエアバスCEOのノエル・フォルジャールは「この航空機500販売する」という期待表明している。 予定ではローンチカスタマーシンガポール航空2006年第4四半期 - 同年末に最初A380型機を受け取りカンタス航空2007年4月エミレーツ航空2008年より前にA380型機の引渡しを受けることになっていた。A380型機の最初の路線就航2006年末のロンドンシンガポール経由シドニーシンガポール航空便、続いて同じくシンガポール航空によるシンガポール香港経由サンフランシスコ行、シンガポールから成田経由ロサンゼルス行、パリフランクフルトへの直行便就航する予定であったまた、カンタス航空A380型機をロサンゼルス - シドニー便に投入する公表したまた、この頃にはエアバス社は月に4機のペース引き渡しを行うと表明していた。 しかし、2006年6月13日エアバス社は引渡しが再び6 - 7か月遅れることを発表した理由生産上の遅れとしているが、顧客ごとに異な内装仕様対応するため、機内配線設置手間取っていることが原因とされている。社内使用しているCADソフトCATIAが、ドイツスペインではバージョン4使っていたのに対しイギリスフランスではバージョン5変更していた事でデータ共有問題起きケーブル長さ設計変更対応していなかったという。なお、引渡し機数に関して計画の年25機(2009年から45機)から2007年は9機、2008年以降予定より5 - 9縮小するとした。これにより、さらに大幅な受領の遅れが生じるため、航空会社心証悪化したエアバス社は、影響を受ける航空会社各社対し大規模な補償交渉行なったほか、安価なリースパッケージを提供することで旅客機型キャンセル回避しようとした。また、引き渡し延期めぐっては、エアバス親会社EADS急落加えEADSエアバス両社幹部がこの発表前に大量売却したインサイダー問題発覚しており、EADS社元CEOノエル・フォルジャールが逮捕、その他10人がフランス当局によって告発されている。 さらに、2006年9月21日には、EADS3度目となる納入スケジュールの遅れを発表。続く10月3日には最大発注元であるエミレーツ航空が、「エアバスからA380計画がさらに10か月遅れ、機体引き渡し2008年8月になるとの連絡受けた」という声明出している。エミレーツ航空同声明の中で「当社にとって極めて深刻な問題で(契約に関するすべての選択肢見直している」としていたが、その後2007年5月14日に4機の追加発注受けたことで契約キャンセル回避された。その後2007年6月22日行われたパリ航空ショーにおいて、8機が追加発注され、さらに2013年11月ドバイのエアーショーにて50機の追加発注決定し合計140機となり、同機における最大カスタマーとなっている。 2006年11月7日貨物型の導入予定していたフェデックスが、発注キャンセルしたことを明らかにした。次いで2007年3月2日に、貨物型の導入予定していたユナイテッド・パーセル・サービス (UPS) は、エアバス再建計画一環として旅客機生産優先する発表したことで、引き渡しがさらに遅れることを懸念し発注キャンセルしたUPSは、のちにB747-8Fを新規発注)。さらには旅客貨物の両型式発注していたILFC貨物型だけ注文キャンセルし旅客型のみの納入を受けることを明らかにしている。 エアバス社はこの時点オプション含め80機あった貨物型の受注全て失い貨物型の開発一時中断した。旅客型受注件数基本設計から半世紀経過し大型化限界があるボーイング747発展形であるボーイング747-8受注件数上回っているが、貨物型はボーイング747-8大きく遅れをとることとなった

※この「スケジュールの遅延と受注」の解説は、「エアバスA380」の解説の一部です。
「スケジュールの遅延と受注」を含む「エアバスA380」の記事については、「エアバスA380」の概要を参照ください。

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