スカルピンの最期とは? わかりやすく解説

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スカルピンの最期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 16:42 UTC 版)

スカルピン (SS-191)」の記事における「スカルピンの最期」の解説

11月16日スカルピン担当海域到着した2日後11月18日夜、スカルピントラック北方大規模高速船団をレーダー探知し重要な艦隊船団見て追跡したスカルピン追ったこの船団正体ギルバート方面への増援部隊支援の艦隊ではなく日本本土へ帰る練習巡洋艦鹿島潜水母艦長鯨、そしてその護衛駆逐艦若月山雲であった。翌11月19日未明スカルピン浮上航行し攻撃位置取ったものの、その時点で山雲発見されていた。船団ジグザグコース向かってきたため潜航余儀なくされた。間もなく山雲スカルピン追いついて、爆雷を3発ずつ2度わたって投下。さらに間をおいて爆雷10発を投下した。この攻撃スカルピン測深機を損傷しその他の被害生じたスカルピン駆逐艦によるスコールの様な攻撃回避し潜望鏡深度への浮上試みた今回被害大きく深度コントロールすることが不能となる。結果としてスカルピン船体内にかなりの漏水生じ、安全深度潜航した11時9分ごろに一度水面上に浮上したものの、山雲至近にいたのでスカルピン直ち潜航した山雲3度わたって合計17発の爆雷投下大量浸水深度維持するため最高速での航行を強いることとなる。これにより山雲ソナーによりスカルピン容易に追跡できることとなった2度目爆雷攻撃スカルピンソナー破壊しスカルピン盲目状態にあった12時56分、コナウェイ艦長は艦を水面浮上させ、生き残るためのチャンス与えることを決定した甲板はまだ冠水し潜望鏡破損スカルピン艦載砲駆逐艦主砲対抗できるものではなかった。 スカルピン浮上待っていたかのように山雲真横にいるスカルピンに対して砲撃機銃掃射開始。これらの砲弾司令塔直撃し、コナウェイ艦長を含む艦橋にいた乗組員死亡。また破片により砲手死亡した機銃射手負傷しつつも唯一の反撃続けていたが、山雲砲撃結果スカルピン後部から炎上し始めた。ここに至って生き残ったスカルピン先任士官自沈命じた。彼は排水弁を開く前にクロムウェル大佐報告行った大佐来るべきガルヴァニック作戦およびその後の作戦に関する重要な情報知っており、拷問薬物によってこれらの情報自白することを恐れた。彼は放棄されスカルピンからの脱出拒絶し、自らの命を捧げたクロムウェル大佐はこの英雄的行動により死後名誉勲章受章したスカルピン乗組員のうち、士官3名を含む42名は山雲によって救助され、1名の重傷者はその容体から救助されなかった。以前山雲護衛していた大型輸送船龍田丸を米潜水艦襲撃撃沈された経験があり(龍田丸乗組員便乗者約1500全員戦死)、山雲乗組員龍田丸の仇を討とうとした。しかし小野四郎山雲駆逐艦長スカルピン生存者救助実施し艦上コーヒートースト与えたという。 スカルピン生存者トラック島日本軍基地で約十日間尋問を受け、救助した駆逐艦の名前を "YOKOHAMA" と教えられた。その後2隻の空母冲鷹雲鷹分乗して日本本土へ連行された。12月2日冲鷹アメリカ潜水艦セイルフィッシュ撃沈された。この攻撃冲鷹乗艦アメリカ兵捕虜20名の内19名が死亡し、残る1名は通過する日本軍駆逐艦浦風もしくは漣)の船体梯子掴んで救助された。皮肉にもセイルフィッシュは - 当時スコーラス艦名であった - 4年前にスカルピン救助支援したであった雲鷹乗艦した21名の乗組員12月5日日本到着大船収容所東京俘虜収容所大森)に収容さらなる尋問の後、終戦まで足尾銅山使役された。 スカルピン第二次世界大戦戦功で8個の従軍星章受章し加えてフィリピン共和国殊勲部隊章英語版)を受章した

※この「スカルピンの最期」の解説は、「スカルピン (SS-191)」の解説の一部です。
「スカルピンの最期」を含む「スカルピン (SS-191)」の記事については、「スカルピン (SS-191)」の概要を参照ください。

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