セル (ドラゴンボール) テーマソング

セル (ドラゴンボール)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/06 08:05 UTC 版)

テーマソング

挑戦状
歌:石原慎一 / 作詞:岩室先子 / 作曲:清岡千穂 / 編曲:山本健司
セルゲームを開催するセルの心境を歌った歌。歌詞の中で「俺は無敵のアンドロイド」と歌っている。
セルゲームのお知らせ
歌:大槻ケンヂ / 作詞:山田ひろし / 作曲・編曲:山本健司

ゲームでの登場

ゲームでの初登場は『ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間』。最終ボスとして登場するものの、当時原作ではセルが第2形態までしか登場していなかったため、ピッコロとの一騎討ちは数ターンの経過で終了し、エンディングとなる。エンディングでは不敵に笑う第2形態のカットが挿入される。同じくファミリーコンピュータソフト『ドラゴンボールZ 激闘天下一武道会』では天下一武道会終了後に隠しボスとして登場。完全体に変身してプレイヤーに挑戦する。

格闘ゲームではスーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ 超武闘伝』にて、第1形態が「セル」、完全体が「Pセル」名義で登場。続編の『超武闘伝2』では完全体のみが登場。また同時期に発売・稼働した格闘ゲーム作品の多くでは、完全体のセルが最終ボス的存在になっている。

ゲーム『舞空闘劇』では、使用されているグラフィックの関係上全て完全体の姿となっているが、17号と18号を吸収して完全体となる設定になっており、セルのIFストーリーでは世界征服に協力するよう命令したゲロ、セルゲームでの悟空親子、セルジュニアたちのエネルギーで復活したブウとバビディも倒し、地球を破壊して強者を求め宇宙へ旅立つ。

ゲーム『舞空烈戦』におけるセルのIFストーリーでは、タイムマシンで未来世界にあるゲロの研究室地下にあるセル製造装置の破壊を阻止して「この時代のわたしが死んでもわたしが消えるわけではないが、自分が殺されるのはいい気分ではない」と苦い顔で述べたり、タイムマシンで未来世界の自分自身と戦ったり、悟空に勝利して地球を破壊した後、ダーブラやバビディの魔術で一時的に復活したフリーザと戦い、そのエネルギーで復活したブウを洗脳が解けたフリーザと協力して倒し、次の強敵が現れるまで眠りについたりしている。

PlayStation 2ソフト『ドラゴンボールZ』では、18号ではなく誤ってクリリンを吸収し、セルジュニアに酷似した形態、通称「セルリン」が登場。戦闘力は第2形態どころか第1形態にすら劣るようになってしまう。そのストーリー中のみ、操作キャラクターとなる。これはセルゲーム開催までのセルの夢の中のアナザーストーリーである。

ゲーム『Sparking!』でのオリジナルストーリー「真・究極の人造人間編」では、Z戦士を倒した後、17号がドクター・ゲロとドクター・ミューが作り上げた新17号と合体した超17号と戦うことになる。この戦いでは、セルも超17号もお互いに罵り合う。第3作目となる『Sparking! METEOR』では変身の際、フィールド上のどこかにいる17号および18号を発見した後高速で接近し、17号は背後から、18号は殴りつけて動きを止めたところを吸収する演出となっている。

オンラインゲーム『ドラゴンボールオンライン』では、ボスキャラクターとして「セルX」が登場する。見た目は上半身が完全体のセルに近い姿で、下半身が蜘蛛のような4本足になっている。それとは別に、第1形態のセルが蜘蛛のような4本足になった雑魚敵もおり、黄緑色と紫色の2種類が存在する。

アーケードゲームドラゴンボールZ2 Super Battle』では、悟空でクリアすると、セルゲームで悟空に敗れて仙豆を与えられ、エンディングで描かれた7年後では、和解した孫一家、ベジータ親子、サタン親子、ピッコロ、クリリン、亀仙人、16号、17号、18号、ゲロと一緒に記念写真に写っている。

ゲーム『ドラゴンボール ゼンカイバトル』では、完全体の姿で参戦。格闘性能、必殺技共に高性能となっているが、通常攻撃を何度か空振りしたり、必殺技のパーフェクトコンビネーションを空振りすると、パワー偏重型の「ちくしょおぉ!状態」へと変貌。この状態は、単発辺りの攻撃力が上がる以外、あらゆる性能が弱体化するデメリットを持ち、第2形態の自爆に変化して攻撃する必殺技の自爆発動が使用できる[37]

ドラゴンボールフュージョンズ』ではフリーザと共に時空一武道会決勝戦の相手チームとして登場。また、セルとフリーザがEXフュージョンで合体した「セルーザ」がラストバトルの相手として登場する。

ゲーム『ゼノバース』では、邪悪な気で強化された存在として一行の前に立ちふさがる。またトランクスが戻った未来世界では、未来世界の17号と18号を吸収して完全体となり、悟飯たちと別れて帰還した直後のトランクスを襲うが、事態を知り駆けつけた主人公の助力により撃破され歴史改変は阻止されている。主人公を鍛える師匠としても登場しており、自分が戦いたくなるような戦士として育てる「ゲーム」を行う。

補足

人造人間編のボスに位置づけられているセルだが、当初は19号、20号(ドクター・ゲロ)、次に17号、18号がボスとして設定されていた。しかしいずれも元担当編集者の鳥嶋和彦によって段階的に批判され、最終的にセルを登場させることとなった[38]

しかしそのセルですら予定通りとはいかず、当初は変身させる予定もなかったが担当編集者の近藤裕に「かっこ悪いですよ。もちろん変身しますよね」と、デザインの変更を指示され、仕方なく変身させたところ今度は「馬鹿みたいじゃないですか。はやく完全体にしましょう」とデザインを酷評されたため、完全体は近藤好みのかっこ良いデザインにしたという[38]。近藤によると敵を大きくしないことが鳥嶋の担当時代からの大前提であり、敵が醜いと悟空が勝つと思われて予定調和になってしまうため、完全体だけは唯一鳥山にキャラ造形を意見したと語っている[39]

鳥山明自身は完全体のようなデザインは好みではなく[40]第2形態の方を気に入っており、もっと活躍させる予定だと語っていた[38]。鳥山明は「一番好きな人造人間は?」という質問にセルの第2形態と答えており[41]、『ドラゴンボール大全集 (6)』は第2形態が表紙を飾っている。鳥山は第1形態のセルも結構気に入っているという[38]が、後に「口が表現しにくくてやりにくかったし、あんまりかっこよくないなぁとは思ってました」と語っている[42]

セルの体にある無数の斑点は、「絵的に寂しい」という理由で鳥山が付けたが、毎回毎回サインペンで描くのが面倒くさかったという[43]。これはアニメスタッフも同じで、当時はCG処理は無くセル画で製作していたため、セルが登場する全ての原画と動画に斑点を一つ一つ描かなければならず、さらに斑点に影も付けていたため、その苦労は並大抵ではなかったという[43]。また、アニメ『Z』でセルが登場するにあたって、原作ではまだ色が不明だったために鳥山明がセル第1形態および、幼体と卵の彩色見本をアニメ用に用意した[44]。後に鳥山はセルの配色について「自分の中で決まらないうちに出してしまった」と語っている[43]

セルの声を務めた若本規夫は、独特のうなり声でそれぞれの形態を演じ分けた。『Z』では落ち着いた口調だったが、『改』やゲームでは奇声をあげたり感情の激しさを強調したりと、若本の演技が取り入れられたことで、それぞれの形態の声の使い分けがより明確となっている。若本はスマートな完全体が「カッコよくて気に入っている」「気持ちよく演じられる」という[45]。一方、第一形態は「ドロドロした声。で、戦闘シーンはドロドロした声で張らなきゃいけない。それがシンドイ」とコメントしていた[46]

アニメやゲームでの描写では上述のようにフリーザと共に登場することが多い。勝ち誇るフリーザに皮肉を言ったりするなど、掛け合いじみたものもある。ゲーム作品ではフリーザに操作方法を教えてもらったり、口真似をしたり、劇場版第18作『ドラゴンボールZ 神と神』の宣伝スポットでは、自分を差し置いて映画に登場することを自慢していたフリーザに憤るが、「お前、声の出演はないらしいぞ」と指摘していた。

孫悟空役の野沢雅子は2018年のインタビューで嫌いなキャラクターとして「強いて言えばセル」と挙げており、理由は「ワガママだし、自分の生きたいように生きているから」と述べている[47]


注釈

  1. ^ 『Z』第145話のクリリンの発言より。『改』第71話ではクリリンの細胞に関する発言はカットされている。
  2. ^ 完全体への執着も含めて本人は「サイヤ人、ピッコロ、フリーザの血がそうさせているのでは」と語っている。
  3. ^ 具体的には、ピッコロ大魔王と同じく、テレビ出演を通して自らの存在を誇示するなど。
  4. ^ 生体エキスを吸収される人間は構成物質全部を吸い取られるため、衣服その他の所持品は残る。
  5. ^ 卵と抜け殻は悟飯たちに発見されている。
  6. ^ アニメでは再生能力を知らなかったことをピッコロに嘲笑われている。
  7. ^ トランクスがこの時代にセットした理由は不明だが、そのことを聞いたピッコロは17号と18号を倒すための方法を伝えようとしていたと推測している。
  8. ^ アニメでは腹部。
  9. ^ これはセル本人の推測ではあるが、前述の通りセルは様々な戦闘の達人たちの細胞を持っており、そのうちのサイヤ人の細胞の特性がそうさせたのだろうと語っている。
  10. ^ アニメではピッコロ、クリリン、ヤムチャ、天津飯も悟空や悟飯に対する思いを独白しながら援護攻撃を行い、セルの衝撃波によって弾き返されたが結果的に戦意を失ったベジータの気力を取り戻すきっかけとなった。
  11. ^ 本編の歴史にやってきたセル。
  12. ^ ただし、ギニューはカエルの姿で生き延びているため、この場にはいない。
  13. ^ アニメでは「虫けらみたいなツラ」とも呼ばれた。
  14. ^ 『改』の次回予告では「もう、そう(化け物)とは言わせない」と強気な態度に出ていた。
  15. ^ アニメでセル自身が発言。
  16. ^ 超サイヤ人2の変身と同様かどうかは不明。アニメではこのオーラでピッコロ、クリリン、天津飯、ヤムチャを吹き飛ばした。
  17. ^ 未完成の理由についてはヘドが語っており、セルは様々な細胞を集めて製作される特殊なタイプの人造人間なため時間がかかってしまうとの事。その他にも、マゼンタより「少しくらい時間がかかってもとにかく想像を超えた強さに」という注文を受けていた事もある。
  18. ^ 肉体などの大部分は既に完成しており、脳のコントロールが不完全であった。
  19. ^ 起動直後に気を探るような描写があったり、悟飯が気を高めた際に焦る様子が見受けられたり、最低限の危機察知能力などは備わっている様子。
  20. ^ 小説版によると、頭部のみで人間の数倍の大きさがあると描かれている。
  21. ^ ヘドが万が一に備え設定したもの。
  22. ^ 爆発する際はオリジナルの自爆同様に身体が膨張する。
  23. ^ 祖父であるゲロのデータがベースという事が気に入らなかった事や、見た目がスーパーヒーローらしくない事が原因。
  24. ^ 『改』ではトランクスがセルのこの技に対しての発言はカットされた。
  25. ^ 改良できた理屈は不明。
  26. ^ 『改』では界王の部分はカットされた。
  27. ^ 『改』第69話ではカットされたため使用していない。

出典

  1. ^ 鳥山明「扉ページ大特集 XXX」『DRAGON BALL 第31巻』集英社ジャンプ・コミックス〉、1992年8月9日、187頁。ISBN 4-08-851686-9
  2. ^ FOREVER 2004, pp. 5, 「DB種族相関図」
  3. ^ 超EGC 2009, pp. 91, 「マンガ「DRAGON BALL」の真実〜トリヤマはこう考えていたよスペシャル〜part2」
  4. ^ a b c 鳥山明「巻末企画 DRAGON BALL 龍珠問答」『DRAGON BALL フルカラー 人造人間・セル編4』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2014年5月7日、230-231頁。ISBN 978-4-08-880104-9
  5. ^ FOREVER 2004, pp. 159, 「capsule column 5 キャラ名の由来を知りたい!」
  6. ^ 大全集7巻 1996, pp. 77, 「第3章 キャラクター事典」
  7. ^ 大全集7巻 1996, pp. 34, 「明かされる4つの未来」
  8. ^ 大全集4巻 1995, pp. 155, 「科学&超科学の章」
  9. ^ 鳥山明「其之三百七十一 動き始めた16号!」『DRAGON BALL 第31巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1992年8月9日、143頁。ISBN 4-08-851686-9
  10. ^ 鳥山明「扉ページ大特集 XXXI」『DRAGON BALL 第32巻』183頁。
  11. ^ a b PS2ソフト『ドラゴンボールZ』シリーズ。
  12. ^ アーケードゲーム『ドラゴンボールヒーローズ
  13. ^ アーケードゲーム『ドラゴンボール ゼンカイバトル』。
  14. ^ 週刊少年ジャンプ編集部 編「超2大特集 超サイヤ人進化論!!」『ジャンプ・アニメコミックス ドラゴンボールZテレビスペシャル 絶望への反抗!!残された超戦士・悟飯とトランクス』集英社〈ジャンプコミックスセレクション〉、1993年5月31日、145頁。ISBN 4-8342-1185-1 
  15. ^ PlayStationソフト『ドラゴンボールZ Ultimate Battle 22』などの一部のゲームで称されている。
  16. ^ a b c d e PS4、PS3、Xbox 360、Xbox Oneソフト『ドラゴンボール ゼノバース
  17. ^ 映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』公開後PVが解禁!鳥山明先生のコメントを公開!!”. ドラゴンボールオフィシャルサイト (2022年6月29日). 2023年12月6日閲覧。
  18. ^ a b c PCエンジンソフト『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説
  19. ^ a b c d PS2ソフト『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR
  20. ^ a b c PS2ソフト『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズ。
  21. ^ a b c アーケードゲーム、PS2ソフト『超ドラゴンボールZ
  22. ^ a b PS3Xbox 360ソフト『ドラゴンボール レイジングブラスト
  23. ^ a b 大全集7巻 1996, pp. 142, 「第4章 技事典」
  24. ^ a b c スーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ HYPER DIMENSION
  25. ^ a b 大全集7巻 1996, pp. 134, 「第4章 技事典」
  26. ^ スーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ 超武闘伝2
  27. ^ ゲームボーイカラーソフト『ドラゴンボールZ 伝説の超戦士たち
  28. ^ PlayStation・セガサターンソフト『ドラゴンボールZ 偉大なるドラゴンボール伝説
  29. ^ a b ゲームボーイアドバンスソフト『ドラゴンボールZ 舞空闘劇
  30. ^ PSソフト『ドラゴンボールZ Ultimate Battle 22
  31. ^ セガサターンソフト『ドラゴンボールZ 真武闘伝
  32. ^ 大全集7巻 1996, pp. 141, 「第4章 技事典」
  33. ^ ニンテンドーDSソフト『ドラゴンボールZ 舞空烈戦
  34. ^ PS3、Xbox 360ソフト『ドラゴンボール アルティメットブラスト
  35. ^ PS3、PlayStation Vita、Xbox 360ソフト『ドラゴンボールZ BATTLE OF Z
  36. ^ 鳥山明「其之三百六十四 笑うセル」『DRAGON BALL 第31巻』39頁。
  37. ^ セル」ドラゴンボール ゼンカイバトル。
  38. ^ a b c d 「歴代担当者+鳥山明座談会」ドラゴンボール大全集(2)別冊付録『神龍通信 第2号』、集英社、1995年8月9日、6頁。
  39. ^ 超史集 2016, pp. 55, 「DRAGON BALL EDITORS INTERVIEW no.2 2代目担当編集 近藤裕」
  40. ^ 鳥山明○作劇場「改」』其乃壱、188頁。
  41. ^ 大全集4巻 1995, pp. 147, 「科学&超科学の章」
  42. ^ 超史集 2016, pp. 90, 「DRAGON BALLと鳥山明」
  43. ^ a b c 孫悟空伝説 2003, pp. 99, 「鳥山明×中鶴勝祥対談」
  44. ^ 渡辺彰則編「VARIETY OF DB 鳥山明先生アニメ用メモ大公開!!」『ドラゴンボール大全集 (5)』集英社、1995年11月7日、207頁。ISBN 4-08-782755-0
  45. ^ 天下一伝説 2004, pp. 173, 「天下一声優陣 其之二 セル役 若本規夫」
  46. ^ 武田実紀男編「アニメージュ・スタジアム ONAIR」『アニメージュ』1992年7月号、徳間書店、1992年7月10日、113頁、雑誌 01577-7。 
  47. ^ 「さまぁ~ずの神ギ問」野沢雅子さんの インタビューのテレビ未放映パートを特別公開!”. ドラゴンボール超. 東映アニメーション. 2021年2月24日閲覧。





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