放電加工とは? わかりやすく解説

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ほうでん‐かこう〔ハウデン‐〕【放電加工】


放電加工

英語 electric discharge machining

絶縁体である加工液のなかに、被加工物と電極とを0.10.2胴の間隔に近づけ、両者電圧加えると放電発生する。この放電発生する熱によって被加工物を溶かし、電極のかたちに彫り込むことを放電加工といい、加工する機械放電加工機という。放電加工機型彫り放電加工機とワイヤカット放電加工機大別される前者またはグラファイトの総形電極使い石油系か水溶性加工液のなかで放電加工する。後者連続的に送られる黄銅製のワイヤと被加工物の間で放電させ、ワイヤの進む方向どおりに被加工物を切断する装置加工物を、数値制御用いて動かし自由に輪郭形状作り出すことができる。加工精度がよく無人加工ができ、抜き型にとって画期的な加工法となっている。

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

放電加工

放電加工は、絶縁性液体中にセットした加工電極工作物の間に、微少なギャップ設けて電圧加えることにより、加工電極工作物間にアーク放電発生させ、その熱によって工作物溶融同時に液体気化する際の圧力溶融部分吹き飛ばして除去する加工方法である。ワイヤ放電加工区別する場合は、型彫放電加工と称される
  絶縁性液体としてケロシン油や脱イオン水電極にはグラファイトタングステン合金などが使用される工作物導電性であれば材料硬度関わらず加工が行えるため、タングステン超硬合金の様な難削材の加工容易に行えるほか、ダイヤモンドへの穴開けにも使用される。また加工時に電極工作物接触しないため、工作物加工反力をほとんど受けず残留応力少な加工方法である。
  放電加工の原理用い電極代わりに0.1mm前後の細い電極ワイヤ用いて工作物との間にアーク放電発生させて加工を行う方法ワイヤ放電加工である。
  ワイヤ放電加工大気中で行われ電極ワイヤとしてはタングステン合金使用される。この加工ではワイヤ糸鋸役割果たし硬度の高い材料容易に加工できる
  また工作物乗せたテーブルNC制御によって高精度で動かすことにより、自由な二次元形状加工ができるため、特に金型加工においてめざましい成果得た
但し、ワイヤ放電加工では、その原理から三次元加工は困難である。

放電加工

適している分野・使用事例

金型など難削材の精密加工

用語解説

超硬合金
融点金属の炭化物主成分とする耐摩耗性優れた、高硬度粉末冶金材料
残留応力
外力又は熱勾配が無い状態で、金属内部残っている応力溶接時には材料部分冷却速度の差により内部応力残留する熱処理冷間加工鋳造などによっても残留応力生じる。
※本用語集は、索引元の東大阪市製造業支援サイト「東大阪市技術交流プラザ」において、平成16年度委託事業で構築したコンテンツです。

放電加工

【英】electric discharge machining

工具である電極工作物との間にパルス放電発生させて電気エネルギ与えたとき,工作物表面急速に高熱600010000になって溶融気化し同時に生じ放電圧力液体気泡対流作用溶融気化し金属微粉となって中に飛散脱離する。これを繰り返すことによって不要部分除き所用形状にする加工法
その他、潤滑剤やメンテナンス用品、作業環境保護など工場・現場が必要としている商品や供給会社に関する情報については、「ジュンツウネット21」で見ることができます。 ⇒ 「ジュンツウネット21」

放電加工

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/25 15:38 UTC 版)

放電加工(ほうでんかこう、electrical discharge machining、EDM)は、電極と被加工物との間に短い周期で繰り返されるアーク放電によって被加工物表面の一部を除去する機械加工の方法であり、主として、従来の機械加工技術では加工できなかった硬い金属に適用される。放電加工を使えば、極めて硬い鋼鉄やエキゾチックメタル(例えばチタン炭化物)に複雑な輪郭を切り出すことができる。電極と被加工物間の放電による除去加工という特性上、被加工物が電気を通す材質(導体)でなければ加工できない。放電により溶融した一部の材料は除去されずに再凝固するため、放電加工面は一般に引張の残留応力が生じる。このため、加工面にはクラックと呼ばれる微小な割れが生じやすい。




「放電加工」の続きの解説一覧

放電加工(形彫り放電加工作業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/26 21:58 UTC 版)

放電加工技能士」の記事における「放電加工(形彫り放電加工作業)」の解説

1級作業試験形彫り放電加工機を使用し支給材料(S55C)に電極所定寸法穴あけを行う。試験時間4時ペーパーテスト:放電加工性能表等による加工条件設定放電(通電)時間見積り等について行う。試験時間1時間 2級形彫り放電加工機を使用し支給材料(S55C)に電極所定寸法穴あけを行う。試験時間4時30

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放電加工(数値制御形彫り放電加工作業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/26 21:58 UTC 版)

放電加工技能士」の記事における「放電加工(数値制御形彫り放電加工作業)」の解説

1級作業試験数値制御形彫り放電加工機を使用し支給材料(S55C)に電極所定寸法加工を行う。試験時間4時30分(ただし、加工中に次のプログラム入力できない機械場合は、5時間とする。) ペーパーテスト:放電加工性能表等による加工条件設定放電(通電)時間見積り等について行う。試験時間1時間 2級数値制御形彫り放電加工機を使用し支給材料(S55C)に電極所定寸法加工を行う。試験時間4時30分(ただし、加工中に次のプログラム入力できない機械場合は、5時間とする。)

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放電加工(ワイヤ放電加工作業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/26 21:58 UTC 版)

放電加工技能士」の記事における「放電加工(ワイヤ放電加工作業)」の解説

1級作業試験自動プログラミング装置ワイヤ放電加工機及びワイヤ電極φ0.2(黄銅)又はφ0.25(黄銅)を使用し支給材料(20×40×60,SKD11)から、互いにはめ合わせられる4部品(テーパ加工を含む)のワイヤ放電加工を行う。試験時間=5時間トランジスタ開閉回路浸漬方式場合)、5時間30分(トランジスタ開閉回路噴流方式場合)、6時間(コンデンサ放電回路浸漬方式場合)、6時30分(コンデンサ放電回路噴流方式場合ペーパーテスト:放電加工性能表等による加工条件設定放電(通電)時間見積り等について行う。試験時間1時間 2級自動プログラミング装置ワイヤ放電加工機及びワイヤ電極φ0.2(黄銅)又はφ0.25(黄銅)を使用し支給材料(20×40×60,SKD11)から、互いにはめ合わせられる4部品のワイヤ放電加工を行う。試験時間=5時間トランジスタ開閉回路浸漬方式場合)、5時間30分(トランジスタ開閉回路噴流方式場合)、6時間(コンデンサ放電回路浸漬方式場合)、6時30分(コンデンサ放電回路噴流方式場合

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「放電加工(ワイヤ放電加工作業)」を含む「放電加工技能士」の記事については、「放電加工技能士」の概要を参照ください。

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